ATP(男子プロテニス協会)が2019年に行われたツアーの試合のうち、大逆転で盛り上がった試合を5つランキングで発表した。■第5位「ATP250 珠海」2回戦○アンドレアス・セッピ(イタリア) 7-6(4)、4-6、7-6(8) ●Zhiz…

ATP(男子プロテニス協会)が2019年に行われたツアーの試合のうち、大逆転で盛り上がった試合を5つランキングで発表した。

■第5位「ATP250 珠海」2回戦

○アンドレアス・セッピ(イタリア) 7-6(4)、4-6、7-6(8) ●Zhizhen Zhang(中国)

セットカウント1-1で迎えた第3セットのタイブレーク。ポイント2-6とマッチポイントを握られたセッピは、地元の歓声を受けるZhizhen Zhangに対して諦めることなく追い上げ、勝利を収めた。ポイント4-6のときには長いラリーの末にセッピがバックハンドのパッシングショットを決め、会場は大いに盛り上がった。

■第4位「ATP1000 マイアミ」4回戦

○ロベルト・バウティスタ アグート(スペイン) 1-6、7-5、6-3 ●ノバク・ジョコビッチ(セルビア)

第1セットを1-6で落としたバウティスタ アグートだが、第2セットでジョコビッチに競り勝つと、第3セットで2つのブレークを奪って勝利を決めた。試合後にバウティスタ アグートは「よりアグレッシブに、ボールを逃さないようにプレーした。集中してサーブをしてリターンを返す。最後にはうまくいった」と語った。

■第3位「ATP1000 モンテカルロ」1回戦

○ファビオ・フォニーニ(イタリア) 4-6、7-5、6-4 ●アンドレイ・ルブレフ(ロシア)

第1セットを落としたフォニーニは第2セットで1-4とリードを許し、さらにルブレフにブレークポイントを握られた。しかし5本すべてしのぎきると、第2セットを逆転で取った。そして第3セットを優位に進めて逆転勝利した。フォニーニは準決勝でラファエル・ナダル(スペイン)を、決勝でドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)をストレートで撃破し、自身初となるマスターズ1000のタイトルを獲得した。

■第2位「ATP250 キッツビューエル」1回戦

○ロレンツォ・ソネゴ(イタリア) 7-6(4)、6(4)-7、7-6(4) ●フェデリコ・デルボニス(アルゼンチン)

激しい競り合いが続いたこの試合。第3セットでソネゴは、4本のマッチポイントをしのいでタイブレークに持ち込むと、序盤で3ポイントを連取。その勢いのままに勝利を手にした。3時間36分にわたる接戦を制したソネゴは、年始に104位だったランキングを年末には52位にまで引き上げた。

■第1位「Nitto ATPファイナルズ」ラウンドロビン

○ナダル 6(3)-7、6-3、7-6(4) ●ダニール・メドベージェフ(ロシア)

第3セットでゲームカウント1-5、マッチポイントを握られたところからの逆転劇を演じたナダルが1位に。ナダルは若い選手の手本となったのでは、と問われると「良い手本は一日のことではない、毎日のことだよ。自分の意見としてはカムバックできたことそのものが良い手本ではない」「良い手本とは第3セット1-5となった時にラケットを壊さなかったこと、上手くいっていない時に自制心を失わなかったことだ」と語った。

ツアーの最終戦で大きく盛り上がった試合が1位になったこのランキング。マッチポイントを握られたところから諦めずに戦い続けるのは、精神的にも肉体的にも辛いところだが、それをやり抜くことができるのがトップ選手たるゆえんだろう。

(テニスデイリー編集部)

※写真は1位に選ばれた「Nitto ATPファイナルズ」でのナダル

(Photo by Justin Setterfield/Getty Images)