「デビスカップ」の準々決勝でオーストラリアがカナダに敗れたことを受け、オーストラリアテニス界のレジェンド、トッド・ウッドブリッジ(オーストラリア)が、ニック・キリオス(オーストラリア)の「働き…

「デビスカップ」の準々決勝でオーストラリアがカナダに敗れたことを受け、オーストラリアテニス界のレジェンド、トッド・ウッドブリッジ(オーストラリア)が、ニック・キリオス(オーストラリア)の「働き方」に疑問を投げかけたと、豪スポーツサイトnine.com.auが伝えている。

監督を務めたレイトン・ヒューイット(オーストラリア)の決定により、キリオスは試合直前に欠場となり、代わりにジョン・ミルマン(オーストラリア)がバセック・ポスピショル(カナダ)と対戦した。初戦を落とし崖っぷちとなったオーストラリアを五分に戻したアレックス・デミノー(オーストラリア)の感動的なパフォーマンスにも関わらず、オーストラリアは2対1で敗れ、大会から姿を消した。

後にヒューイットは、キリオスを出場させない決定をしたのは鎖骨の怪我が原因だったと明かしている。「ニックは、当日の朝起きて問題に気づいたんだ。問題があったのは鎖骨で、彼はプレーすることができなかった。ジョンが代わりに力を尽くしたけれど、敗退が決まって僕らはみんなとてもがっかりしている」と話している。

キリオスが怪我で試合を欠場するのは今年の「レーバー・カップ」に続いて2回目であり、ウッドブリッジはこの繰り返されるパターンに疑問を投げかけている。「これは以前からあったことだと思う。彼が “レーバー・カップ”に出場した時にも同じことが起きているからね。大会の最初の頃に何試合か良い試合をして、最終日にはラファエル・ナダル(スペイン)と対戦する予定だったのに出場せずベンチに座っていた。同じことが“デビスカップ”でも起きてしまった。グループステージでは2度とても良い試合をしたけれど、僕らが本当に彼を必要としていた時に、彼はいなかった」

さらに、「試合の時は、何が起きていたのかはわからなかった。多くの憶測が流れていたよ。彼は怪我をしていたのか?筋肉痛だったのか?あるいは、ヒューイットの戦術的な策略?ってね。結局、それが決め手になった。キリオスがおらず、勝ち進むことはできなかったんだ」と続けた。

ウッドブリッジは、キリオスが万全であればオーストラリアはさらに勝ち進めたかもしれないとして、試合に向けて万全を期すためのキリオスの体調管理や「働き方」に疑問を投げかけた。「(オーストラリアを破った)カナダは決勝に進出した。ニックが万全だったら、多分オーストラリアが決勝の場にいただろうと、どうしても考えてしまう。問わなければいけないのは、1ヶ月近くも試合から離れていたにも関わらず、まだ怪我をしているのかということだ。これは大きな問題になりつつある。毎試合、ちょっとした痛みか何かがキリオスを阻んでいるようだ。体がついてこないとしたら、どうして四大大会で勝ち上がることができるだろう?」

現役時代ダブルスで、四大大会での16回を含む83回の優勝を遂げているウッドブリッジは「本当に必要なことをちゃんとやってくれたら。ジムでのトレーニングやランニングや、全てをね。でもそれができるとは思えない」と、キリオスは怪我ばかりしていて、表舞台に現れないどんな“準備”も行われそうにないと示唆した。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「デビスカップ」でチームを応援するキリオス

(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)