昨年度、鹿体大に敗れ準優勝に終わった女子団体の全国戦。今年度は準決勝にて同大学と対決し勝利をおさめ、雪辱を晴らした。決勝戦では紙一重の勝負を繰り広げた結果惜しくも立大に敗退。日本制覇には至らなかったものの2年連続準優勝という目覚ましい功績…

 昨年度、鹿体大に敗れ準優勝に終わった女子団体の全国戦。今年度は準決勝にて同大学と対決し勝利をおさめ、雪辱を晴らした。決勝戦では紙一重の勝負を繰り広げた結果惜しくも立大に敗退。日本制覇には至らなかったものの2年連続準優勝という目覚ましい功績を残した。
 

11・10 第38回全日本女子学生優勝大会(春日井市総合体育館)

明大――準優勝

 初戦から大波乱だった。1回戦目、大体大との試合ではお互い一歩も譲らない戦いを見せ、代表戦に突入。主将・藤﨑薫子(営4=島原)が代表として試合に出場し、15分にわたる長い戦いの末、藤﨑がメンを決めて何とか勝利。

  

 明大の真価が試される準決勝。相手は昨年度の決勝戦で敗れた因縁の鹿体大だった。次鋒(じほう)戦まではお互い静かな立ち回りを見せるも、中堅の小松加奈(商3=東奥義塾)のメンで明大が一歩リード。しかし副将戦でメンを2本取られてしまい体勢は逆転。大将戦では藤﨑主将が相手の猛攻に屈せず、隙を突いて引きメンで一本獲得。そのまま終了時間を迎え決勝戦へと駒を進めた。

 迎えた決勝戦。先鋒の山﨑里奈(法2=中村学園女子)や副将の小松らが懸命に有効打を狙うもなかなか審判旗は上がらず、副将戦まではお互い一本も取れないまま終わった。優勝への大手をかけるために両者譲れない戦いとなった大将戦。「決勝は楽しんでいこうと話していた」(藤﨑)。藤﨑主将がメンや隙を突いたコテ打ちなどで果敢に一本を狙うも、一瞬の隙に相手に引きメンを打たれそのまま一本負け。惜しくも優勝は逃してしまった。

 このメンバーでの団体戦はこれで最後となる。引退を迎える藤﨑主将は「来年は絶対優勝してくれる」(藤﨑)と後輩たちにバトンを託した。日本一への道は険しいものだが、今大会で手に汗握る熱い戦いを見せた明大剣道部なら来年は優勝できる。

[金内英大]

試合後のコメント 

大塚武男監督

――試合を振り返っていかがですか。

 「1回戦から大体大で危なかったのですが、そこをよく大将の藤﨑を中心にみんなの力で乗り切ってくれて。決勝までよく頑張ってくれたと思います」

――準決勝は昨年度敗北した鹿体大でした。

 「鹿体大で力を使い切ったというか。その試合が全てだったのではないかと思います。決勝戦で気を抜いた訳ではないです。前の試合で集中力が切れてしまったのかなと。でも皆さんよく頑張ってくれたと思います」

――今年はどんな一年でしたか。

 「まだ新人戦がありますけど、個人は1位、2位、3位を取れて、筑波大も優勝、2位、3位と取りましたけどこの間の団体戦で負けてしまったように、勝負は簡単ではないです。これから課題が見つかったので、精進していきます」

藤﨑

――今日を振り返っていかがですか。

 「仲間に助けられてばかりでしたが、楽しかったです」

――決勝戦についてお聞かせください。

 「全然焦りとか無くて、みんながつないできてくれたから、私が勝って勝負を決めようと思う気持ちのほうが大きかったです」

――チームの作戦などはありましたか。

 「一戦、一戦、目の前の試合をしっかりやっていって、いつも通りにやって力を発揮するようには言いました」