12月にアメリカ・ニューヨークで開催されるダブルダッチのルーツと言っても過言ではない国際大会『NDDL ホリデークラシック』に進出する学生チームが決定。台風の被害により最終選考会が中止となり、史上初の映像審査選考となった今回、見事ニューヨ…

 12月にアメリカ・ニューヨークで開催されるダブルダッチのルーツと言っても過言ではない国際大会『NDDL ホリデークラシック』に進出する学生チームが決定。台風の被害により最終選考会が中止となり、史上初の映像審査選考となった今回、見事ニューヨークの切符を掴んだチームが決定した。

 しかし最強クラスの台風19号が到来したことにより、今年のDelight Japanは中止に追い込まれる。多くのダブルダッチ愛好家が悲嘆に暮れるなか、「映像審査」という史上初の方法で“NDDL”進出チームを決することとなった。映像審査は各地方で行われ、公平性を期すために無観客の状態で実施。夢見たステージでのパフォーマンスが叶わなかった選手たちには非常に酷な状況の中、それでもほぼ全てのチームが審査を決意した形となった。

 その結果、NOVICE部門(~中学一年生)は GLARE(グレア/新松戸 Ja☆p Steady Fam)、ADVANCED部門(中学2年生~高校生)は ?(クエスチョン/無所属)が進出決定。


GLARE(写真提供:OVER THUMPZ)
?(写真提供:OVER THUMPZ)

 そして最注目のOPEN部門(大学生)。最多チーム数の中でNDDL進出を決めたのはA’device(エーデバイス/島本ダブルダッチクラブ), 釵威華(サイガ/日本体育大学), 刹那(せつな/岩手県立大学)となった。特に刹那はNorth地方で初のNDDL進出を決め、学生ダブルダッチシーンの歴史に新たな1ページを刻んだ。

 毎年夏から秋にかけて開催される、学生ダブルダッチプレイヤーの大会『Double Dutch Delight』。東西南北で地方予選が行われ、それを勝ち抜いた精鋭たちによる日本決勝『Double Dutch Delight Japan 2019』が10月に東京で開催される予定だった。

 Delight Japanは12月にアメリカ・ニューヨークで開催されるダブルダッチの国際大会『NDDL ホリデークラシック』の選考会でもあり、上位チームがニューヨークへの切符を手にすることになる。


A’device(写真提供:OVER THUMPZ)
釵威華(写真提供: OVER THUMPZ)
刹那(写真提供: OVER THUMPZ)

 天災によって夢見たステージに立つ機会が奪われ悲嘆に暮れる中、各々決意と選択を下し、戦い抜いてきた選手たちへ最大の経緯を表したい。2019シーズンはこれにて幕を下ろすが、それぞれの道に前進する彼らの姿が、これからも多くの人の魂を揺さぶることだろう。2020シーズンの戦いは、もう始まっている―。

 なお、映像審査の様子はYouTubeチャンネル「Double Dutch TV」に掲載されている。

OPEN部門 NDDLホリデークラシック進出チームコメント

■1位通過 【A’device】(島本ダブルダッチクラブ)


「自分たちがこのチームを組んだ時に決めた目標である『NYに行くこと』が達成できて素直に嬉しかったです。

私たちは過去のDelight Westや、DOUBLE DUTCH CONTEST、全てあと1点、あと順位がひとつ足りなくて負けてきました。

小さい町のクラブでやっているので、他の大学サークルとは違ったやり方や考え方を持っていると思います。そして長い人で10年以上ダブルダッチに携わって来ているので、今までのダブルダッチシーンの移り変わりを子供ながらに見てきました。それでずっと感じていたのは『本当に今の現役生はこれでいいのか』と。関西地方のチームがずっと勝っていた時代から、関東に勝てない時代になり、似たようなパフォーマンスばっかりになり、そもそもダブルダッチにどれほど懸けているのか、と思うことがよくありました。それを覆すべくできたのが、今回の作品です。

昔はもっと熱かった。時代を比べるのは良くないですが、本当にそう思います。A’deviceの今回の結果をきっかけに、新しい時代が巻き起こることを願っています。

ニューヨークでは、この作品で向こうの人を思いっきり巻き込んで優勝するのが目標です。ここまで来たら1位を狙うしかありません。国が違っても、人の心を動かすようなパフォーマンスをしたいです!」

■2位通過 【釵威華】(日本体育大学・乱縄)


「僕たち釵威華は、今年と来年でNDDLを2連覇することを目指し練習してきました。ですが、Delight Eastと映像審査の選考会の両方とも2位という順位で悔しい思いをしました。NDDLではきっちりリベンジして、日本に『優勝』という結果を持って帰ります!!

家族、先輩や後輩、支えてくださったみなさんのためにも、がんばります。応援よろしくお願いします!!!」

■3位通過 【刹那】(岩手県立大学・ROPE A DOPE)


「いやー、North地方からニューヨーク行けちゃいましたね。率直に嬉しい気持ちでいっぱいです。まあでも3位だから、優勝を勝ち取るにはここから頑張らなきゃなって。

結果発表は俺たちだけじゃなくて先輩、後輩、友達や家族とかみんなみんな喜んでくれて『あー、ちょっとすごいことしたんだな』って実感しました。なんかこういう時って『支えてくれた多くの方に感謝です』ってみんな言うと思うんですけど、俺たちは本当に東北から関東の色んな人たちにもめっちゃくちゃお世話になったからこそNYの舞台に立てます。自分たちだけの力じゃNYは夢のまた夢だったなって思います。

てことで!最後まで!頑張ります!!優勝します!応援お願いします!」

NDDL派遣チーム選考 映像審査結果

■NOVICE部門

1位:GLARE(新松戸 Ja☆p Steady Fam)
2位:Truth untold(日本橋中学校ダブルダッチ部)

■ADVANCED部門

1位:?(無所属)
2位:パキラ(DDFAM)
3位:Rush∞Jack(日本橋中学校ダブルダッチ部)

■OPEN部門

1位:A’device(島本ダブルダッチクラブ)
2位:釵威華(日本体育大学・乱縄)
3位:刹那(岩手県立大学・ROPE A DOPE)
4位:J.J(東京大学・D-act)
5位:’97(一般)
6位:Multiverse(大阪体育大学・華縄麗)
7位:Bloom(明星大学・Shakin key!!)
8位:Ratt.O.styler(日本体育大学・乱縄)
9位:BUBUKA(京都産業大学・ダッチゃ)
10位:MISTY(日本大学・D.S.P.)
11位:十六酔ナイツ(立命館小学校・dig up treasure)
12位:雅羅功(京都産業大学・ダッチゃ)
13位:Marshmarat(岡山大学・Jumping Cats)

編集:山本 大方
写真提供:OVER THUMPZ