11月3日(日)東京六大学野球秋季リーグ戦 早大2回戦 @神宮球場

ここまで完璧な投球をしていた森田晃が初回つかまったこの悔しさをバネに来年以降躍進を遂げて欲しい。

ワセダが最後に立ちふさがった。初回、森田晃介(商2・慶應)が攻め立てられ、3点を失う厳しい立ち上がり。その後も、タイムリーエラーなどで失点を重ね、打線もあと一本が出なかった。慶大は悔しい1敗を喫し、91年ぶりの10勝全勝優勝はならなかった。

昨日の早大1回戦で3季ぶり37度目の優勝を飾った慶大が次に狙うのは10戦全勝優勝。9連勝の勢いそのままに10連勝を収めたい慶大だったが、先発・森田晃の立ち上がりに対して稲穂打線が牙を剥いた。先頭の田口に右中間への二塁打を許すと、続く中川卓にも右翼線に適時二塁打を許し、試合開始3分で早大に先制点を献上してしまう。その後、福岡に内野安打、加藤にも中前安打と4連打を浴びる無死満塁のピンチとなり、迎えた瀧澤の打席。またしても右翼線付近に落ちるかと思われた打球であったが、名手・中村健人(環4・中京大中京)がダイビングキャッチ。犠飛となり1点を失うも大量失点には至らなかった。続く檜村が放った打球は不運にも中前に落ち1点を失うが、中堅手・柳町達(商4・慶應)が三塁へ堅実に送球をし、走者を刺殺。早大に3点を献上するかたちで試合は幕を開けた。

2回裏、先頭の郡司裕也(環4・仙台育英)が今季13個目の四球で出塁すると、正木智也(政2・慶應)も右安打で無死一、三塁の好機を作る。しかし、小原和樹(環4・盛岡三)が併殺打、福井章吾(環2・大阪桐蔭)も一ゴロに倒れ、反撃開始とはならなかった。4回表からマウンドに上がった佐藤宏樹(環3・大館鳳鳴)は5回表、福岡に四球を許すと1死一塁で加藤の打席。1ボールとなったところで、投手交代。増居翔太(総1・彦根東)がマウンドに上がった。加藤に対して四球を許すと、次の代打・佐藤純の初球が暴投となり1死二、三塁とピンチを招く。4球目。打ち取った当たりであったが、一塁手・福井が痛恨の失策。走者2人の生還を許し、点差を5点に広げられる。

佐藤も今季初登板で持ち前の速球を武器とした投球を見せた

6回表のマウンドには木澤が上がった。今季初登板ながら最速150キロの直球を武器にアウト3つを三振で切って取り、慶大に勢いをもたらす。その裏、ようやく反撃の狼煙が上がる。下山悠介(商1・慶應)が左翼線へ二塁打を放つと、続く柳町も一塁手の前にゴロを放つと渾身のヘッドスライディングで安打を掴み取り、郡司も四球で出塁。1死満塁の絶好の好機を演出する。迎えた正木の打席。放った打球は遊撃手の前に転がり、併殺打になると見られたが二塁手が一塁へ悪送球。幸運なかたちでまずは2点を返した。

2回を6つの三振を奪い完璧な投球を見せた木澤

8回表に1点を失い続く裏の攻撃。先頭の中村健、下山、柳町の三者連続四球で無死満塁の好機を作ると、4番・郡司が粘った末に四球を選び、1点を返す。続く正木は中犠飛を放ち1点を追加。点差を2点とする。長打が出れば同点の場面が続くが小原、嶋田が倒れるなどあと一本が出ない歯がゆい展開が続く。

いよいよ最終回。同点、そしてサヨナラ勝利のためにも絶対に9回表を無失点で抑えたい慶大は石井雄也(商4・慶應志木)を投入する。走者を許すものの要所を締め、9回の攻撃に弾みをつける。慶大は先頭の瀬戸西純(政3・慶應)に代打・橋本典之(環2・出雲)を送る。2球目を叩き中前安打で出塁するも最後は下山が中飛に倒れ無念の敗戦を喫した。

「初回から劣勢で苦しかったな」。大久保監督は今日の試合をそう振り返った。大久保監督の通り、今日の試合は要所でのミスが響いてしまった。たしかに、今日の慶大は今季見せた強さが影を潜めてしまった。投手陣の粘り、さらには打線も最大5点あった差を2点まで縮めたが、あと一本が出なかった。91年振りの10戦全勝優勝はなくなってしまったが、宿敵ワセダには絶対に負けられない。「4年生にとって最後のリーグ戦になるのできちんと勝って終わりたい」と試合後、大久保監督は前を向いた。今日の悔しさを晴らすため、今季のリーグ戦ラストゲームを勝利で飾ってほしい。

(記事:菊池輝、小林歩、写真:左近美月、菊池輝)