全日本選手権出場6枠を争う東日本選手権がついに開幕。鎌田英嗣(営4=獨協)がノーミスの演技で、68.09点を叩き出しSP(ショートプログラム)首位に。山隈太一朗(営1=芦屋国際)も3位につけるなど、明大勢は幸先のよいスタートを切った。◆1…

 全日本選手権出場6枠を争う東日本選手権がついに開幕。鎌田英嗣(営4=獨協)がノーミスの演技で、68.09点を叩き出しSP(ショートプログラム)首位に。山隈太一朗(営1=芦屋国際)も3位につけるなど、明大勢は幸先のよいスタートを切った。

10・24~27 東日本選手権(風越公園アイスアリーナ)

 演技を通して恩返しの気持ちを伝えた。大学を卒業せずに現役続行を選んだ鎌田英。「スケートを頑張ることが恩返し」と、並々ならぬ決意で今大会に臨む。冒頭のダブルアクセルを決めると、続くトリプルルッツとトリプルトーループの連続ジャンプを完璧な着氷。「朝の練習の段階でも感覚はつかめていた」と、基礎点が10点を超える難易度の高いジャンプをモノにしつつある。3本目のトリプルループも加点をもらう美しい出来栄えで、渾身のガッツポーズ。さらに演技終了後にもガッツポーズが飛び出し、「ガッツポーズも演技の一つ」という表現者・鎌田英嗣らしい演技で会場を沸かせた。

 

 東日本選手権初出場の山隈。「どんな雰囲気かわからない中で緊張した」と、冒頭のトリプルアクセルが乱れてしまう。それでも東京選手権で優勝を逃した悔しさを晴らすべく、練習の質にこだわってきた成果を発揮。大崩れすることなく最後まで演じ切り、3位につけた。「東京選手権のふわふわした感じよりも集中できている」と、徐々に調子を取り戻しつつある。FS(フリースケーティング)での復活に期待がかかる。

 FSで全てが決まる。全日本選手権の切符はわずか6枠。「簡単な道ではない」(中野耀司主将・営4=横浜創英)と、例年以上に出場枠争いはハイレベルな戦いとなっている。現在鎌田英、山隈、中野が出場圏内に位置しているが、勝負はまだわからない。明大男子全員で、全日本選手権出場をつかむ。

[大西健太]

鎌田英

――演技を振り返っていかがでしたか。

 「ここで一つ乗り越えられたので、明日は少し安心できる感じはあります。峠は乗り越えられたという気分です」

――今大会はSPを重要視されていたのですか。

 「SPは60%ぐらい重要だと思っています」

――今回の演技をできる自信はありましたか。

 「少し不安がありましたが、朝の公式練習をやったときにできるだろうなという感覚はありました」

中野

――FSで重要な点は何でしょうか。

 「アクセル2本はもちろんですけれど、プログラムを今までかけてきたので、プログラムをみてほしいです」

山隈

――演技を振り返っていかがでしたか。

 「緊張の感じが今までと違い、どのような感じになるのかわかず、不安が大きかったです。その中で大きなミスがなかったので、良かったと思います」