心地よい秋晴れの中、迎えた第17節は専大と対戦した。前半16分に先制を許すも、後半には佐藤亮の2ゴールを含む3得点を奪い返す猛攻で逆転に成功。3―1で勝利を収め、優勝に王手をかけた。

 王者にあるまじき立ち上がりだった。13分に蓮川が接触プレーでピッチを離れると、直後の16分に相手コーナーキックから頭で合わせられ先制を許す。「相手のやりたいことに飲まれてしまっていた」(瀬古)。なんとか取り返したい明大だったが、イレブンの歯車はかみ合わないまま。「みんながバラバラだった」(森下)。ゴール前までは持ち込むものの決め手に欠き、終始劣勢を跳ね返すことができないまま前半を終える。

 「ピッチに立つ選手がこんなプレーで、応援の選手はどう思うだろうか」。ハーフタイム、指揮官・栗田大輔監督の言葉でチームは蘇る。56分、中村健がクロスを上げると、ボランチながらゴール前に入り込んでいた瀬古が頭で押し込んだ。「ヘディングで決めたのは人生2度目」(瀬古)。決めた本人も驚きの同点弾で攻撃陣に火をつけると、65分には佐藤亮が森下からのパスを左足で振り抜きすぐさま逆転。「あそこまで運んでくれた森下の得点」と語る謙虚な主将は、80分にもGKと一対一の場面で冷静に流し込む2得点の活躍。2位・人見(立正大)に2つの差をつけ、リーグ得点ランキングトップを快走中だ。「気持ちが揃った」(栗田監督)ことで後半に大爆発を見せた明大が3―1で専大を下し、2節ぶりの勝ち点3を手にした。

 須貝無くして今節の勝利は語れない。守備の要・常本が今季初めてメンバーを外れると、前半開始直後には蓮川にもアクシデント。3バックのうち2人を欠く絶体絶命のピンチに、ヒーローが名乗りを上げた。対人能力の高さを買われ「大学に入ってからは練習試合でも1、2回」しかやったことのないセンターバックを見事に務め上げ無失点。「どのポジションでも自分のやることは変わらない」。イレブンが口々に語る〝誰が出ても勝てるサッカー〟を数字で体現して見せた。

 次節の結果次第では、2016年以来3年ぶりのリーグ優勝が決まる。相手は奇しくも法大。総理大臣杯決勝と同じく、橙色の壁が紫紺の前に立ちはだかる。「意識はしつつも、自分たちのサッカーを貫く」(中村健)。求め続けてきた栄冠は、すぐそこにある。

[高野順平]

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試合後のコメント

栗田監督

――今節を振り返っていかがでしたか。

 「勝って良かったの一言です。それにつきます」

――次節への意気込みをお願いします。

 「結果は一生懸命やればついてくると思います。法政とは3度目の対戦で向こうも気持ちが込もっていると思いますし、そういう試合をできるというのは楽しみです」

佐藤亮

――ご自身の掲げる「結果でチームを勝たせる主将」を今節も体現しました。

 「大学サッカーが終わるのもあと数試合で、そこで少しでもチームのためにできること、還元できることがあればやっていきたいです。自分の道を切り拓くためにも結果というものは出し続けなければいけないので、それは常にやっていきたいと思います」

中村健

――今節、2つのアシストを決めました。

 「自分の中でも評価しています。ですが、バーに当たるシュートシーンもあり、得点というところでまだまだ求めていかなければいけないということで、評価するところと反省するところを分けて次戦に臨めたらと思います」

須貝

――難しい場面、ポジションでの登場となりました。

 「どのポジションでもやることは変わらないし、自分の良さは対人能力だったり守備だったりというところなので、あの状況で入ってもしっかりできるという自信はありました。最初は緊張しましたが、切り替えることができました」