第1回には個性派ぞろいの4年生外野手陣が登場。今秋レギュラーとして出場しているのは鈴木涼馬(商4=東京・早実)のみだが、竹下直輝(スポ4=東京・小山台)は代打要員として、加藤大(人4=大分上野丘)は代走・守備固め要員として、中西壮登(政経4=東京・早大学院)は三塁のランナーコーチとしてそれぞれ存在感を発揮している。そんな四人に、今季ここまでの戦いや早大準硬式野球部での4年間について伺った。

※この取材は10月15日に行われたものです。

「追い込まれるのが好きなんですよ僕たち」(加藤)


和気あいあいとした雰囲気で話す四人

――きょう立大が勝利した(1-0明大)ことで自力優勝が復活しました。今のお気持ちはいかがですか

鈴木 うれしいです。

加藤  最高。

中西 外野手リーダー(竹下)から一言どうぞ。

竹下 俺だけ真面目にコメントするの(笑)。春(東京六大学春季リーグ戦)もこういう感じでしたし、昨年の秋リーグ(秋季リーグ戦)も最後は他大学の結果次第だったので慣れているといえば慣れていましたが、一球速報を見ながらドキドキはしていました。結果として自分たちが連勝すれば優勝という可能性が出たので、ここは2連勝するしかないですね。それに向けて今週詰めていく感じだと思います。

――今季の戦いを振り返って、前半の8月末から9月に行われた東大戦、立大戦、慶大戦では連勝での勝ち点獲得が1度もないなど、苦しい戦いとなっている印象でした。振り返っていかがですか

加藤 六大強いからね、どこも。

鈴木  全日(全日本大学選手権)優勝しましたけど、自分たちの中では普通にやって負けたというか、力負けだったのが東大戦、立教戦でした。なので別にそこで落ち込むというわけではなかったですね。

――慶大戦では1回戦ではいいかたちで勝利したものの2回戦ではほとんど打てませんでした

鈴木 やはり早慶戦は毎シーズン苦戦するのは定石というか、簡単に2連勝とはいかない相手なので。2回戦で負けても粘り強くというかたちで自分たちの野球ができたのかなと思います。

竹下  下級生の頃から慶応にはいいところで優勝を阻まれたりすることが多くて、嫌なイメージがありつつの戦いでした。やっぱりここでも邪魔されたかという気持ちはありましたね。

――中西選手は三塁のランナーコーチをされています。全日の時と比べて打線の勢いに陰りが見えていましたが、近くでご覧になっていていかがでしたか

中西 攻撃全体を見ていて、リーグ戦の難しさというのをすごく感じました。全日と違ってDH(指名打者)がおらず、ピッチャーというあまり打撃練習をしていない打者が1人加わるので、作戦なども変わってきます。また全日優勝した後東大戦でうまくリーグ戦に入れなかったというのがあって、どうしてもこちらの仕掛ける作戦がちぐはぐしてしまい、チャンスをつくりながらも点を取り切れないというところですごくもどかしさはありました。

――一方春季リーグ戦で苦戦した明大には連勝することができました

加藤 やっぱり好きなんですよね。追い込まれるのが好きなんですよ僕たち。みんな無駄なことを一切考えずにできるので。全日では僕らが優勝しましたが、明治は格上のチームだと思ってやっています。大好きな『失うものがない状況』でみんな開き直って勝つことだけを考えてやれたので、むしろ楽に戦えたのかなと思います。

竹下 2連勝したからかもしれませんが、明治が一番やりやすかったというか、簡単に勝てたように感じます。

加藤 気持ちの問題じゃない?

中西 負けることへのプレッシャーがなかったというか。東大戦とかは負けた時に相手が「日本一だ!」みたいに叫んでいてめちゃくちゃ悔しかったです。ずっと挑戦者としていこうというのはチームで話していたのですが、それでもどこかに「ああいう結果(全日優勝)を残したからには負けてはいけない」というプレッシャーがあって。それが9月にたくさん負けてなくなったのが良かったと思います。

――では次に個人として今季のプレーなどを振り返って、まず鈴木選手いかがですか

鈴木 僕は春がひどすぎたので、それに比べればいい感じで来ているのかなとは思います。けどやはりいいところであともう1本2本打てたのかなという打席もあったので、あとは法政戦しかないのですがそこでどうチームに貢献するかですね。

――全日では3試合連続本塁打があり、今季の東大2回戦では3打席連続本塁打がありました。それ以降本塁打は出ていませんが、打撃の調子はいかがですか

鈴木 調子自体は悪くないと思っているのですが、やはりピッチャーのレベルがリーグ戦が進むにつれてどんどん上がってきているので、ちょっと苦戦しているのかなというのはあります。でももうあと2試合なのでやるだけですね。

――他の三選手はいかがですか

加藤 僕は今季は途中出場が多いのですが、むしろ春よりも緊張しているなと感じています。スタメンだと長いイニング出ているので、バッティングだったり守備だったり走塁だったり貢献する時間が長いのですが、途中からだと守備だったり走塁だったりしっかり役割を与えられてそれを全うするのが4年生は当たり前ぐらいのスタンスなので、より一プレー一プレーを集中してやれています。それはいいことだと思うのですが、ちょっとドキドキしながら試合に入っていますね(笑)。

中西 僕も基本的に出場機会は代走か守備固めになります。途中出場って1つミスをすると試合の流れが変わってしまうようなところもあると思うのですが、やはり4年生として、途中からでもどっしりと試合には入れているのかなと思います。僕は代走に入るときにいつも突然言われてノーアップでいくのですが、そういう時にも全然動揺することなく、思い切りのいい走塁をしようといういいメンタルで入れていると思います。ワンポイントで出るための心の準備はいつもできているかなと思いますね。

竹下  自分は(秋季)リーグ戦は代打というかたちで今ここまで出場させてもらっていて、結構気にしているのですが、11打席でヒットがないんですよね。代打で出してもらっている以上は打撃で結果を出さなければいかないというのがあります。思ったより外野陣は守備に不安のある選手とかもいて手厚いわけではないので、中西や大(加藤)と一緒でたまに守備で出ることもあるので、自分の場合はバッティングと守備でいつでも安心して出してもらえる状態を維持できればなと思います。

――ここまで竹下選手はリーグ戦での安打は記録されていますか

竹下 去年の春の東大戦で1本打っているだけです。4年間でそれだけだとちょっと寂しいので、残りの打撃機会で1本でも多く打てればなと思います。

中西 この前杉山(周平、教4=神奈川・山手学院)からホームラン打っているので法政戦期待しておいてください。

竹下 練習でね。

「自分に何ができるのか、何が長所なのかというのを考えて」(中西)


全日の準々決勝で大経大に勝利し、うれしそうな四人

――この4年間で特に心に残っている場面はありますか。もし全日優勝以外で心に残っているものがあればお聞きしたいです

鈴木 3年の春に慶応戦で打ったホームランですかね。

竹下 あれね。めっちゃ覚えてる。

加藤 村石(就昭氏、18年春の最優秀防御率右腕)からね。

中西 あれは素晴らしかった。

鈴木 あれがリーグ戦初ホームランで、相手投手が結構いいピッチャーという中で、代打で一か八か三振を恐れずに振った結果がホームランになって、結構うれしかったです。

竹下 大はベンチにいたんだっけ?

加藤 出ていたんじゃない?

竹下 スタンドで見ていたのですがすごく覚えていて。

中西 覚えてるわー。

竹下 覚えているよね。りょま(鈴木)出てきた!と思ったらホームラン打って。

鈴木 確かあの時はそれまで全然ベンチにも入っていなくて、久しぶりにベンチに入って試合に出たのでそういう意味でも覚えていますね。