【写真提供=共同通信】■上位指名が目される本格派右腕たち 昨年のドラフトでは、阪神・近本光司(大阪ガス)が社会人野球から唯一1位指名を受けた。近本は開幕から中堅のレギュラーを獲得すると、セ・リーグ新人最多安打記録となる159安打をマーク。さ…

【写真提供=共同通信】

■上位指名が目される本格派右腕たち

 昨年のドラフトでは、阪神・近本光司(大阪ガス)が社会人野球から唯一1位指名を受けた。近本は開幕から中堅のレギュラーを獲得すると、セ・リーグ新人最多安打記録となる159安打をマーク。さらには36盗塁で赤星憲広(元阪神)以来となる新人での盗塁王に輝くなど、1年目から存在感を示した。同じく阪神に入団した木浪聖也(Honda)は113試合に出場。投手ではDeNA・大貫晋一(新日鉄住金鹿島)や楽天・弓削隼人(SUBARU)らが奮闘を見せた。

 今年も投手を中心に上位候補が数多く名を連ねている。太田龍(JR東日本)は190センチ93キロの恵まれた体格から投じる力強いストレートが魅力。鋭く落ちるツーシームとのコンビネーションで打者を幻惑する。

 宮川哲(東芝)は常時140キロ台後半を計測するストレートとカットボールやカーブを交え打者を打ち取る本格派だ。立野和明(東海理化)は最速152キロの直球で押すピッチングが持ち味。登板ごとに調子の波はあるものの、ドラフト時点で21歳と若く、伸びしろにも期待できる。

 左腕では高卒3年目の河野竜生(JFE西日本)の評価が高い。平均140キロを超えるストレートに、100キロ台のカーブなど多彩な球種を駆使して試合をつくる。その河野とチーム内でしのぎを削る中川一斗(JFE西日本)は、打者の手元で動く直球と独特なカーブが持ち味。浜屋将太(三菱日立パワーシステムズ)は140キロ台中盤のストレートと鋭いスライダーのコンビネーションが光る。

 昨年は指名漏れの悔しさを味わったものの、巧みな投球術にさらなる磨きをかけた岡野祐一郎(東芝)や、強気なピッチングが持ち味の宮田康喜(日本製鉄広畑)ら「ドラフト解禁済み」の選手たちの動向も気になるところだ。

■それぞれの武器を持つ野手陣

 野手では、小深田大翔(大阪ガス)に注目。シュアなバッティングと安定感のある内野守備に定評があり、昨年の都市対抗では若獅子賞に選出された。佐藤直樹(JR西日本)は身体能力の高い外野手。今年の都市対抗では3本の適時打を放つなど勝負強さを発揮し、大会優秀選手に選ばれている。

 他にも、社会人屈指の長距離砲として知られる片山勢三(パナソニック)や堅守が光る諸見里匠(日本通運)、パワーとスピードを兼ね備える石黒凌(日本製紙石巻)らも指名が期待される。

■個性が光る独立リーガーたち

 昨年のドラフトでは育成も含め7人が指名を受けた独立リーグ。一軍でプレーした選手はいなかったものの、シーズン中には片山雄哉(阪神)が支配下登録を勝ち取った。今年の候補選手でまず注目されるのが、石井大智(高知ファイティングドッグス)だろう。最速152キロの直球と落差のあるシンカーが武器の右腕で、今季はリーグトップの122奪三振を記録した。

 ルートインBCリーグでは、昨年も指名候補に挙がっていた長谷川凌汰(新潟アルビレックスBC)に注目。最速153キロのストレートは力強く、安定した制球力も備えている。

 松岡洸希(埼玉武蔵ヒートベアーズ)は本格的な投手歴が2年と浅く、今春サイドスローに転向したばかりだが、最速149キロの直球を投げ込む。まだ19歳と若く、大化けする可能性も秘める右腕だ。

 野手では2人の強打者に注目したい。速水隆成(群馬ダイヤモンドペガサス)は右打席から放つ力強い打球が持ち味のスラッガーで、2年連続で2ケタ本塁打を記録している。樋口龍之介(新潟アルビレックスBC)は、今季のリーグ戦でいずれも日本人トップとなる19本塁打、69打点をマークした。攻守に高い身体能力を生かしたプレーを見せる加藤壮太(埼玉武蔵ヒートベアーズ)も指名候補に挙がる。

※データは全て2019年10月7日終了時点

TBSテレビ「プロ野球ドラフト会議」番組公式サイト
http://www.tbs.co.jp/baseball-draft/