アグレッシブにダイヤモンドを駆け回る大型外野手　宇草孔基（法政大）【時は来た！ドラフト指名を待つ男たち 大学生編】

宇草孔基（うぐさ・こうき）
●守備 外野手 ●身長・体重 185cm・83kg
●生年月日 1997年4月17日 ●所属 法政大
●球歴 常総学院高→法政大 ●出身地 東京都 ●投打 右左

　力強いスイングで振り抜いた打球が外野に弾めば、長身を生かした大きなスライドでダイヤモンドを駆け回り、あっという間に二塁や三塁に到達。そんなシーンがすぐに思い浮かぶスケールの大きな外野手だ。その俊足とパンチ力のある打撃は高校時代から相手の脅威となってきた。

　茨城・常総学院高時代は主将として3年春のセンバツ甲子園に出場。1回戦で3安打5盗塁と鮮烈な活躍を見せて全国デビューを果たした。また夏は県大会で敗退するも、侍ジャパンU-18代表に選出。WBSC U-18ベースボールワールドカップでは11打数1安打と悔しい結果に終わったが、小笠原慎之介（中日）やオコエ瑠偉（楽天）とともに準優勝を果たした。

　法政大では1年春にリーグ戦デビューを果たすも、その後はなかなか結果を出せずにいたが、昨秋にようやくブレイクを果たした。夏場に青木久典監督が宇草に打撃フォームの改造を提案。これまでは俊足を生かそうとするがあまり、一塁側に傾く「走り打ち」のようになっていたが、これをやめさせ「しっかり振り切るように」変えた。また、それまでは足を上げてタイミングを取っていたが、すり足に変えたことにより確率を上げられるようになった。

　こうした取り組んだことが功を奏し、秋は打率.333、春は打率.339で4本塁打を記録。夏には侍ジャパン大学代表にも選出された。ここでもMLB予備軍とも言える投手陣から5試合で打率.333、二塁打と三塁打も1本ずつ放ち優勝に貢献した。

　今秋は足首の故障と股関節の違和感から開幕から調子を落としていたが、10月6日の対明治大2回戦では、1打席目で安打と盗塁、2打席目では安打と一塁から生還し得点を挙げるなど、力強い打撃と躍動感溢れる走りが復活。開幕6連勝に貢献した。

　どんな時もひたむきで積極果敢な姿勢を欠かさず、悲願のドラフト指名とリーグ制覇、大学日本一をたぐり寄せたい。

文・写真＝高木遊