初戦は巨人快勝の中にも不安材料、守護神デラロサは「使いづらくなった」

 クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージは10日に第2戦が行われる。セ・リーグは9日の初戦で王者・巨人が3位・阪神に5-2で快勝。アドバンテージを含めて2勝0敗と大きなリードを手にしている。このまま巨人が日本シリーズへの駒を進めることになるのだろうか。

 ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団で捕手としてプレーし、昨季まで2年間はヤクルトでバッテリーコーチを務めた野球解説者の野口寿浩氏は「阪神もまだまだ望みを捨てることはないですし、十分にチャンスはある」と分析する。第1戦は巨人の快勝という形だったが、阪神にもまだポジティブな要素があるという。

 山口の快投が光った一戦。巨人は打線も役者が仕事をした。初回に坂本勇が遊ゴロ併殺打に倒れた直後、丸のソロ弾で先制。岡本が2者連続弾を放ち、2回には亀井と坂本勇にタイムリーが飛び出した。主力がしっかりと結果を出した形だが、野口氏が「大きかった」と挙げたのが丸の一発だ。「さすがの丸でしたね。坂本勇が併殺に倒れて嫌な空気のところで、3人で攻撃が終わっていたら阪神の流れになっていたと思います。あそこでフォアボールを選ぶだけでもいいと思っていましたが、さすがのホームランでした」。シリーズの流れを決める一発となった。

 一方で、快勝の中にも不安材料はあった。9回に登板した守護神デラロサは押し出し四球を与えた挙げ句、試合を締められずに降板となった。また、打線も3回以降は阪神投手陣に抑え込まれた。これが2戦目以降にどう影響してくるか。

「短期決戦なので、デラロサは次は少し使いづらくなりましたが、アドバンテージを合わせて2勝0敗になったので、イニング途中で代えることも視野に入れながらの起用を第2戦はできます。もう1回投げさせて駄目だったら、イニング途中で代えて、今シリーズはちょっと難しい、という感じにするのもできなくはないかなと。

 ただ、例えば1点リードだと使うかどうかわかりませんね。点差があいているか、ビハインドなら使いやすい。もう1回投げさせてどうかな、という判断は2勝0敗になったおかげでできるかなと。でも、経験のある中川、マシソンもいますし、今日も最後に田口を出しました。阪神打線は左打者が多いので、そういうこともできます。田口がリリーフでハマったのは大きいですね。

 打線は、3回以降はもうちょっと何とかしようがあったのではないかなと思います。明日以降に影響が出なければいいな、と。5点を取って安心したわけではないと思いますが、貪欲に6点目、7点目を取りに行くべきでした」

「結果的に島本、岩崎、ドリス、藤川と勝ちパターンのピッチャーを投げさせずに済んだ」

 裏を返せば、厳しい状況に追い込まれた阪神にもまだチャンスはあると言える。

「阪神側から見ると、2番手以降のピッチャーは非常によく頑張ってゼロでつなぎました。これは第2戦以降への望みになりますね。最終回に1点返したことも非常に大きかった。相手のクローザーを交代させたわけですから。押し出しとはいえ、ヒットで作ったチャンスでしたので。まだまだ望みを捨てることはないですし、十分にチャンスはある」

 もちろん、まずは10日の第2戦に勝つことが最低条件。0勝3敗となれば、極めて厳しくなる。野口氏は「第2戦は“マストウィン”の試合になります」とした上で、阪神にとっての“プラス材料”も挙げた。

「第1戦では、結果的に島本、岩崎、ドリス、藤川と勝ちパターンのピッチャーを投げさせずに済んだ。ガルシアも使っていませんし、そういう意味ではよかったのかなと。(第2戦先発の)高橋遥が悪ければ、ガルシアを2回から出してもいい。投げていない投手は、これで(登板間隔が)2日空いた。中1日よりも中2日のほうが当然いい。また元気に投げてくれるでしょう」

 巨人か、阪神か。第2戦の結果がシリーズの行方を大きく左右することになる。(Full-Count編集部)