母校は秋季奈良大会を2大会ぶりに制して近畿大会出場決定、来春の選抜目指す

 セ・リーグのクライマックス・シリーズ(CS)ファイナルステージが始まり、巨人は東京ドームで阪神と対戦。9日の第1戦で巨人の主砲・岡本和真内野手が初回に左翼席へCS1号アーチを放つなど、2安打1打点の活躍を見せた。3番・丸佳浩外野手に続いての2者連続弾でチームに勢いをつけ、勝利に貢献した。その岡本の長打力を物語るエピソードが母校の奈良・智弁学園にある。多くのプロ野球選手を輩出する同校グラウンドの外野の後方に「岡本ネット」と呼ばれるものが存在する。

 奈良・五條市内にある智弁学園グラウンド。右翼後方には校舎が立っている。小坂将商監督によると「元々は半分くらい」の高さだったという。この新校舎が建設される頃、未来の巨人の主砲・岡本和真が在学。周囲が驚くほどの打球の飛距離だったため、学校側は「打球が飛びすぎるので、校舎に傷がつくのではないか?」と危険を感じ、今の30メートルの高さになったという。反対方向へ放つ打球も当時からすごかったことを証明する。

 映像や写真を見たり、同校を訪問するなどすれば、実際の距離感覚は分かるが、右翼だけでなく、左翼も同じ高さまで、ネットを高くした。左翼のネットがまだ高くない頃に岡本はそれを飛び越えて、道を挟んだ3件先の家までボールを飛ばしたという逸話も残っている。

 今の智弁学園の選手たちはその高くなったネットに向けて、“岡本級”の打球を飛ばす選手も増えてきたというから驚きだ。高校通算73本塁打を記録した先輩たちのようになりたいと懸命にバットを振る後輩たちは今秋の奈良大会で2大会ぶり、18度目の優勝を飾った。19日から選抜出場をかけて秋季近畿大会に挑む。先輩・岡本の存在が、選手たちに大きな刺激になっているのは間違いない。(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)