5度目の挑戦も、失敗に終わった。8月21日の日本ハム戦(札幌ドーム)。この日まで2連勝していた首位のソフトバンクは、首位攻防戦3連勝を果たせば、ついに優勝へのマジックナンバーが点灯するはずだった。■投手陣が奮起も、チームの看板=強力打線にエ…

5度目の挑戦も、失敗に終わった。8月21日の日本ハム戦(札幌ドーム)。この日まで2連勝していた首位のソフトバンクは、首位攻防戦3連勝を果たせば、ついに優勝へのマジックナンバーが点灯するはずだった。

■投手陣が奮起も、チームの看板=強力打線にエンジン掛からず

 5度目の挑戦も、失敗に終わった。8月21日の日本ハム戦(札幌ドーム)。この日まで2連勝していた首位のソフトバンクは、首位攻防戦3連勝を果たせば、ついに優勝へのマジックナンバーが点灯するはずだった。だが、打線が奮わずに4安打止まり。得点は2点のみに終わり、2-4で敗戦。今季5度目のマジック点灯王手で迎えた試合だったが、またも黒星。2位の日本ハムに再び0.5ゲーム差に接近された。
 
 首位を辛くも守っているソフトバンクだが、厳しい状況は続いている。強力な打線がチームの看板であるはずが、21日の日本ハム戦まで14試合連続で1桁安打。8月の2桁安打は、8月4日の西武戦(西武ドーム)のわずか1試合だけしかない。1桁安打だった14試合のうち、13試合で3得点以下。16日の西武戦(ヤフオクドーム)も4得点と、深刻な得点力不足が顕著だ。

 おかげで8月は接戦続き。19、20日の日本ハム戦で2連勝しているが、それも8回無失点と好投した和田毅をはじめ、投手陣の貢献度が非常に高いといえる。心配なのは、勝負のかかる終盤戦を前に、投手陣への負担が大きくなっていることだ。32試合を残して、守護神デニス・サファテはすでに52試合に登板。先発陣も、ベテランの和田毅こそ、ここに来て好調だが、武田翔太や東浜巨といった面々には失速の色がにじんでいる。

■打線復調のカギを握るのは、主軸コンビ内川&松田の奮起

 求められるのは、打線の復調であることは紛れもない事実。時に、投手陣が楽に投げられる試合展開を作れるか、も重要になってくる。そうなるために欠かすことが出来ないのが、4番の内川聖一、主に5番に入っている松田宣浩の復調だ。2人の復調なくして、得点力アップは叶わない。

 2人の8月の月間成績を見てみると、以下のようになる。

 内川聖一 15試合 54打数11安打 打率.204 0本塁打 3打点
 
 松田宣浩 17試合 59打数14安打 打率.237 1本塁打 8打点

 3・4月が18打点、5月も18打点、6月は25打点、7月は11打点を稼いできた4番・内川が、わずか3打点に終わっていては、打線の破壊力は半減してしまう(腰痛で8月14日ロッテ戦、16日西武戦の2試合を欠場)。そして、打線の核を担う2人が、ともに打率2割台前半。3番・柳田悠岐が8月は打率.317、出塁率.411と好調でも、その出塁の多さを生かし切れていない。

 0.5ゲーム差の日本ハムとのマッチレースは、まだ続く。雌雄を決する9月の終盤戦。3連覇を狙うソフトバンクは「内川&松田」の主軸がカギを握る。