悪天候の中行われた八幡山での練習試合。昨年度覇を競った関西の強豪・天理大と対戦を迎えた。前半は互角に競り合い14―21。後半に入るとポゼッションで優位に立った明治が3トライ。相手の追随を許さず29―21と逆転成功で接戦をモノにした。◆10…

 悪天候の中行われた八幡山での練習試合。昨年度覇を競った関西の強豪・天理大と対戦を迎えた。前半は互角に競り合い14―21。後半に入るとポゼッションで優位に立った明治が3トライ。相手の追随を許さず29―21と逆転成功で接戦をモノにした。

◆10・6 練習試合(八幡山グラウンド)

▼対天理大戦

 ○明治29{14―21、15―0}21天理大

 日体大戦以来3週間ぶりとなったAチームの一戦。関西リーグ戦3連覇中の天理大に対し序盤から果敢に攻め立てた。前半7分、敵陣22メートルラインアウトから右に展開。FWがピックで攻め立てる。4フェーズ目、ラックからボールを取り出した右ロック箸本龍雅(商3=東福岡)が2人に引きずられながらもポスト中央にグラウンディング。先制トライを挙げる。「W杯期間に強化してきたコンタクトの部分を意識して前に出た」(箸本)。幸先良い滑り出しで試合を進めていく。しかし前半20分頃からセットプレーで後手を踏む展開になり、雨の影響でハンドリングエラーもかさむ。同40分には、自陣ゴール前の反則から一気に押し込まれ14―21と逆転を許してしまう。しかし、1トライ差ビハインドで迎えた後半。「ディフェンスから立て直した」(箸本)。後半最初のスクラムでは、FW一体となった圧力でペナルティーを誘発。前半の課題をすぐさま修正して見せた。その後もディフェンスからしぶとく相手の攻撃の芽を摘み取り、無失点。アタックの勢いにも火が付いた明治は後半18分のラインアウトモールを起点としたトライを始め、計3トライを奪取し逆転に成功。最終スコア29―21で勝利を収めた。

 常勝軍団の勢いに陰りは見られない。W杯休止期間はチームとして〝コリジョン〟と〝ユニティー〟をテーマに掲げている。「選手たちは一生懸命そこに向きあえている」(田中澄憲監督)。この1ヶ月半、英気を養うだけではなく、11月4日に控える青学大戦から始まる対抗戦、さらにその先の選手権までもを見据え、チームは歩みを進める。「やってきていることは間違いない」(箸本)。手ごたえは十分。秋後半戦に向け視界は良好だ。

[高智琉大朗]

試合後のコメント

右プロップ笹川大五(政経4=明大中野)

――試合の振り返りをお願いします。

 「スクラムがいい時はチームも良くて、悪いときはチームも悪いという試合でした。入りのスクラムはすごいよかったですが、重ねるごとに相手も修正してきて対応が遅れてしまいました。試合を通してもっとスクラムを安定させていかないといけないと思いました」

右ウイング山﨑洋之(法4=筑紫)

――前半押されていた中でハーフタイムにどんな話をしましたか。

  「自分たちがトライを取られた場面は、ペナルティーをして自陣までキックで来られて、モール、スクラムでというだけでした。チームとして負けているなという感じではありませんでした。だからこそ我慢強く、規律を守ってディフェンスしていこうと決めました。あとは、少し食い込まれているところがあったので、ダブルタックルを意識しようと話しました」

箸本

――先制トライの場面を振り返ってください。

 「その前のペナルティーからモールを組みました。春シーズンとか対抗戦の最初の方ではあまり近場のところからは出せてなくて、FWで取りきった感じのトライは久しぶりでした。W杯の空いた期間に強化してきたところが出せて良かったです」

スタンドオフ齊藤誉哉(文1=桐生一)

――今後のメンバー入りに向けての意気込みをお願いします。

  「京平さん(山沢京平・政経3=深谷)がケガをしていたので、ぼくが代わりに出ただけです。まだまだ京平さんには及ばないので、しっかりと練習からアタックの部分、ディフェンスの部分で少しでも京平さんに近づけるように頑張りたいです」