●宮城 大弥(みやぎ・ひろや)
●守備 投手 ● 身長・体重 172cm・78kg
●生年月日 2001年08月25日 ●所属 興南高
●球歴 興南高 ●出身地 沖縄県 ●投打 左左
【写真提供:共同通信社】

「興南の宮城投手いいわぁ。投げ方、球筋、総合的に好きすぎる。俺あんなピッチャーになりたかったわぁ」

 シカゴ・カブスのダルビッシュ有投手のツイートが話題になった。

 投げ方は右足を一塁方向へ大きくインステップして、スリークォーター気味の変則フォーム。インステップはそもそも、降ろした足で土を掘る場所が他の投手と重なるのが嫌だった、からだそうだ。

 球筋は一塁寄りのリリースポイントから右打者の胸もとへ食い込んでくるクロスファイヤーに打者は、一瞬のけ反る。でも、ストライク。

 興南の我喜屋監督は腕が強く振れることを長所に挙げる。それは最速は149キロのストレートに表現される。球質が重い貴重な左腕だ。

 変化球も一級品を揃える。3年になってマスターしたチェンジアップは打者の手元付近で抜けて落ちていく。

 左打者へのスライダーはデッドボールかと思うほど体に向かって伸びていったボールが視界から消えてアウトローに沈んでいる。

 中学時代、侍ジャパンU-15代表に選ばれて世界大会で準優勝だった。

 興南では1年の春からベンチ入り。夏の県大会でも6試合すべてに登板、決勝で13奪三振、初先発初完投勝ちして、優勝に貢献した。既に22イニングで34個の三振を奪っている。

 甲子園では智辯和歌山と対戦。打線が6点を先制したが、5回途中、3失点で降板。6対9で逆転負けだった。

 2年夏の沖縄大会決勝の糸満戦は5対0で完封勝ち。

 甲子園初戦の土浦日大戦、満塁のピンチを切り抜けるリリーフ。2回戦の木更津総合戦は救援したが、チームは破れた。

 2年秋の九州大会は準々決勝で筑陽学園にタイブレークで破れ、1勝が足りずセンバツを逃す。

 また、今年の夏は県の決勝で沖縄尚学に延長13回、打ち込まれてここも1勝が足りない。229球を投げぬいた末の決勝点は押し出し四球だった。2回戦から5連続完投で、合計球数は681球に達していて、疲れもあったかもしれない。

「空回りをした部分があった。甲子園は最後に遠かったです。でも、やりきった感はあります」

 涙はなかったが、3年連続出場のプレッシャーを感じていたようだ。

 WBSC U-18ベースボールワールドカップのメンバーに選ばれ、アメリカ、台湾、韓国戦に登板。台湾戦は先発したが、雨の中のゲームで内野陣のエラーも絡んで決勝打を浴びた。結局、雨中コールドの敗戦で、その後の日本チームを占う分け目の試合でもあった。

 日本と違うストライクゾーンに戸惑い、リズムを崩す場面があった。

 U-15代表、3年の春夏、U-18代表しかり。ラストの1勝を逃してきた感がある。本人も「絶対に負けられない試合で勝ち切ること」を課題に挙げる。また、リリーフ登板で結果が出ていたこともあり、抑えの適正もありそうだ。

 近い将来、ダルビッシュに眼前で見てもらえる日があるはずだ。

(文・清水岳志)