東日本選手権出場の14枠を争う東京選手権。シニア女子FS(フリースケーティング)では佐藤伊吹(政経1=駒場学園)が総合で2位となり、表彰台に上がった。また松原星(商1=武蔵野学院)が4位、井上千尋(商2=椙山女学園)が5位、大矢里佳(商3…

 東日本選手権出場の14枠を争う東京選手権。シニア女子FS(フリースケーティング)では佐藤伊吹(政経1=駒場学園)が総合で2位となり、表彰台に上がった。また松原星(商1=武蔵野学院)が4位、井上千尋(商2=椙山女学園)が5位、大矢里佳(商3=中京大中京)が9位と、明大は4名が東日本選手権出場を決めた。

◆9・20~23 東京選手権(ダイドードリンコアイスアリーナ)

 前半のミスを巻き返した。SPを2位で通過してFSを迎えた佐藤。「練習から確率が良くなかったので、不安が出てしまった」(佐藤)と、前半のトリプルルッツで転倒してしまう。それでも佐藤は落ち着いていた。加点のある後半では3連続ジャンプをしっかりと成功。「ミスを挽回すべく、最後にコンビネーションジャンプをつけた」(佐藤)。減点こそあったが、最後のジャンプではダブルアクセルにトリプルトゥループを加えて、前半のミスを取り返した。結果FSは4位、総合2位で表彰台を勝ち取った。

 逆境を跳ね返した。SPは17位と大きく出遅れた松原。東日本選手権への出場14枠に及ばない順位に「無理かなとも思った」(松原)と、窮地に立たされる。背水の陣で臨んだFSは「サルコウとトゥループに懸けていた」(松原)。序盤にトリプルサルコウとトゥループのコンビネーションジャンプを2本成功。後半も演技構成を落としたダブルルッツなど、今できる確実なジャンプを決め、総合4位と大きく巻き返した。

(写真:FSで巻き返した松原)

 ケガと戦うシーズンとなる。松原は8月に足を捻挫、さらに帯状疱疹にかかりここまで満足な練習を詰めていない。練習を再開できたのも今大会1週間前。サルコウとループのみの調整で大会に臨んだ。さらに今大会中も足はまだ痛んでおり、東日本選手権まで痛みが残る可能性もある。東日本選手権まであと約1カ月。痛みと向き合いながらも「フリップとルッツを戻して」(松原)、全日本選手権への切符をつかみたい。

 100%の状態が待ち遠しい。女子は今季、松原と大矢がケガにより調整が遅れている。佐藤も「できは60%」と、本調子とまでは行っていない。まだまだ仕上がり切っていない明大女子勢、万全の状態となった時の演技が楽しみだ。

[大西健太]

試合後のコメント

井上

――演技を振り返っていかがですか。

 「演技が始まる前からとても緊張していて、平常心で頑張ろうとしましたけれど、やはり緊張してしまいました。次の試合はさらに練習をして、緊張しないところまで持っていけたらと思います」

佐藤

――FSの点数はいかがですか。

 「ミスの割には出たかなと思いますけれど、この点数では東日本でも危ないと思うので、もっと上げていく必要があると思いました」

――東日本への課題は何でしょうか。

 「今日失敗した2つのジャンプの確率を上げて、自信を持って跳べるようにすることと、今日は緊張して表情や演技面が少し疎かになってしまったと思うので、それもジャンプとともに表現もできるように練習したいです」

松原

――演技を振り返っていかがですか。

 「本当に東日本に行けるか行けないかという状況だったので、とても構成は落としていますけれど、何とかまとめられて良かったと思います」

――東日本に向けてどのような調整をされますか。

 「とりあえずフリップとルッツの練習をできていないので、それを戻さないといけないです。体力も全然保たないので、そこからです」