先日「全米オープン」男子シングルス決勝で、第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)に5-7、3-6、7-5、6-4、4-6で敗れ、準優勝となった第5シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)…

先日「全米オープン」男子シングルス決勝で、第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)に5-7、3-6、7-5、6-4、4-6で敗れ、準優勝となった第5シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)。

ロシアのスポーツ紙Sport Expressのインタビューで、「僕は頻繁にエコノミークラスを利用しているよ。たった2時間のフライトに1000ユーロ(約12万円)以上もかけるなんて、意味がないからね」とコメントをした。現在ATP世界ランキング第4位、今季の獲得賞金金額が5,363,291ドル(約5億8千万円)のメドベージェフ、「短い時間のフライトに大金をかけるくらいなら、愛車のタイヤにお金をかけるよ。これは、ただの優先順位さ。僕は好きなことをして生きていきたいし、こういう生き方が好きなんだ。好きなことをする余裕があるのは素晴らしいことだよ」と語った。

「全米オープン」の1週目に、観客からブーイングの洗礼を受けたことについては、「ニューヨークの観客は"ショー"が好きなのさ。彼らは野球でも、アメリカンフットボールでも、応援しているチームがヘマすれば、ブーイングを浴びせる。彼らにとっては普通のことだ。だけれど、僕たち選手には初めてのことだったりする。僕は、そうした観客のエネルギーをポジティブに捉えて、勝つために頑張るしかなかったんだ」と、大騒動に発展した3回戦でのフェリシアーノ・ロペス(スペイン)との対戦を振り返った。

メドベージェフはまた、「僕はまったくゲン担ぎなどは信じていないんだ。だけれど、すごく迷信深い奴もいてね。どうしても同じシャワールームを使いたかったのか、5つあるうちの3つも空いていたのに、ずっと1つのシャワールームが空くまで待っていた選手がいるんだ。同じシャワールームを使わなかったから負けるなんて、僕はあり得ないと思うけれどね」と、面白いエピソードについて話した。

「アメリカでもずっと言っていたのだけど、妻にはもっと自分を褒めるべきだと言われるんだ。僕は自分にとても厳しい人間だからね。"全米オープン"決勝戦の後も、頭の中で何度も試合を思い返しては、"もっとうまくやれたはずなのに"と思ってしまうんだ」

「でも、もう少し自分を褒めてやらないとね。自分の調子さえよければ、僕に倒せない相手はいない。少なくともかなり追い詰めることはできるはずなんだ。そこに気持ちをフォーカスさせないとね」

今季の大活躍を経て、すでにツアー最終戦「Nitto ATPファイナルズ」への出場権獲得も決めているメドベージェフ。彼のさらなる活躍に期待が高まる。

(テニスデイリー編集部)

※為替レートは2019年9月17日時点

※写真は2009年「全米オープン」でのメドベージェフ

(Photo by TPN/Getty Images)