優勝した総理大臣杯から1週間、早くもリーグ戦の後期日程が幕を開けた。相手は東洋大。1―1で迎えた前半32分にDF小野寺の退場で数的不利になるも、後半40分にMF持井がゴールを決め2―1で勝利を収めた。これで、公式戦10連勝。明大の快進撃は…

 優勝した総理大臣杯から1週間、早くもリーグ戦の後期日程が幕を開けた。相手は東洋大。1―1で迎えた前半32分にDF小野寺の退場で数的不利になるも、後半40分にMF持井がゴールを決め2―1で勝利を収めた。これで、公式戦10連勝。明大の快進撃はとまらない。

 前半32分、早い時間帯でアクシデントに見舞われた。DF陣のパス回しでボールを奪われ、最終ラインの小野寺と一対一のピンチに。小野寺が決死に体を寄せ失点を防いだが、得点機会阻止の判定で一発退場となった。

  数的不利となった明大だが、それでも貫いたのは〝前へ〟の姿勢。10人で守備が苦しくなる中で、HTに攻撃的MFの持井、後半22分にはFWの中川を投入し、攻撃に厚みを持たせた。すると後半40分、持井がドリブルで中央に持ち込み、森下とのパス交換で相手を翻弄(ほんろう)。中央で相手に囲まれながらも、最後はコンパクトなシュートでゴール右隅に突き刺した。「総理大臣杯の決勝でメンバーを外れて悔しかった。出る前から決めてやろうと思った」(持井)。これが決勝点となり2―1で劇的勝利。リーグ戦後期は、幸先の良い滑り出しとなった。

 持久力の高さが如実に現れた。10人となった明大だが、試合は終止互角の展開。シュート数も相手の倍以上を記録するなど、一人少ない状況を感じさせない動きだった。鈴木友規フィジカルコーチは「今年は90分間走り負けないことを意識して取り組んでいる」。最近では選手が方向転換をする際の動きのムダを無くすトレーニングをするなど、動作の細部にまでこだわり、余計な消費を抑えている。実際に今試合では、相手選手が疲労で倒れ込む中で、明大は誰一人として疲労で倒れ込む選手はいなかった。今季わずか2敗の明大。10人でも戦えるほどの持久力の高さが強さの原動力となっている。

 次節は中大と対戦する。「今試合以上に前半からプレスかけて、明大のサッカーをして勝利につなげたい」(常本)。次節は9月21日(土)、県立保土ヶ谷公園サッカー場で14時キックオフだ。

[浅野拓磨]

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試合後のコメント

栗田大輔監督

――今日の試合の振り返りをお願いします。

 「関東リーグはレベルが高いので、簡単な試合は1試合も無いし、気を引き締めてやらないと勝てないことを実感しました」

――持井選手の投入の意図を教えてください。

 「相手はボランチの選手が3枚いたので、中村健を真ん中に持って行って、横はドリブルで入っていけたり、ゴールにより近いところでプレーできる持井を投入しました」

鈴木フィジカルコーチ

――今試合は数的不利の中で、走り勝ちました。

 「退場が出て一人少ない中で(運動量が)落ちませんでした。特に後半はこっちが押し切れていた時間帯もあったので、その部分は練習の効果が出ていました」

常本

――大臣杯優勝から1週間はどのように練習してきましたか。

 「厳しいトレーニングでした。今年の明大はどんな状況でも、一人一人100%の力を出して取り組んでいます。それが今試合のような厳しい試合をモノにできることににつながっていると思います」

持井

――劇的ゴールでした。

 「公式戦初ゴールでした。総理大臣杯の決勝でメンバーを外れて悔しい思いをしました。出る前から決めてやろうと思っていたので、良かったです」