1Q2Q3Q4Q計早大52119日体大344112▽得点者山邊6、関口、前田、吉見 台風15号の接近により悪天候が心配される中迎えた決戦の日。前の試合で立大に敗れた早大は、ファイナル4進出のための残り一枠をかけて、日体大との直接対決に臨んだ…

1Q2Q3Q4Q
早大
日体大12
▽得点者
山邊6、関口、前田、吉見

 台風15号の接近により悪天候が心配される中迎えた決戦の日。前の試合で立大に敗れた早大は、ファイナル4進出のための残り一枠をかけて、日体大との直接対決に臨んだ。「4年間の正念場」(AT前田桃子副将、政経4=埼玉・早大本庄)と気合十分の早大は、試合開始直後にMF山邊七菜子(基理2=東京・日本女)のゴールで先制すると、追いつかれても、そこからの激しい点の取り合いにしっかりと応戦し、前半を7−7で終える。しかし後半になると、日体大の勢いに押され徐々に点差を広げられ、追い上げも及ばず9−12で試合終了。早大は1試合を残し、ファイナル4への進出を逃す結果となった。

 「自分たち主導で相手を崩そう」(AT竹野翠主将、政経4=東京・西)。身体能力の高い選手が揃い、高い実績を誇る日体大に対し、早大はその言葉通り序盤から積極的な攻撃を展開する。第1クォーター(Q)1分、山邊が先制点を決めると、その後逆転されるも8分、「相手の弱いところを突いた」と話す山邊が、相手のゾーンディフェンスを上手くかわして再び決め、流れを渡さない。素早くパスを繋いでいく中で攻撃にリズムが出てきた早大は徐々に勢いを増していき、第2Q8分まで7−5とリードを保つ。リードしたまま前半を終えたい早大であったが、終了間際に立て続けに失点し、前半は7−7の同点で終えた。


この日6得点と大活躍だった山邊

 ここまで互いに一歩も譲らない激しい攻防を繰り広げてきた両者。ファイナル4をかけた運命の後半が幕を開けた。振り出しに戻った中で、なんとしてでも勝ち越したい早大であったが第3Q開始直後、ドローを奪われるとそのまま一気に駆け上がられ失点し、追いかける展開となる。ここですぐに追いつけていれば勝敗は逆になっていたのかもしれない。だが、早大は同点に追いつくことができず、反対に2分、5分と後半開始から3連続失点を喫した。「流れを持っていかれてしまった」と前田。日体大が得意とする機動力のある攻撃を止めることができなかった。それでも第4Q9分、「絶対に決めてやると思って打ちました」と振り返るAT吉見彩(スポ3=早稲田渋谷シンガポール)が強烈なミドルシュートを決め、最後まで粘りを見せる。しかし、一度離された点差を最後まで埋めることはできず、9−12で無惨にも試合終了のホイッスルがフィールドに鳴り響いた。


後半に追加点を許し、日体大に離されてしまった

 この試合に敗れた早大はリーグ戦敗退が決定したが、同時にそれは4年生の引退を意味する。「悔しいの一言に尽きる」とMF宮尾和佳奈副将(スポ4=福島・白河)。残念ながら目標にしていた日本一を達成することはできなかった。しかし、チームスローガンである『ランアンドガン』はこの日も健在で、果敢なラクロスを展開し強豪・日体大と互角に戦ってみせた。敗退は決まってしまったが、リーグ戦はまだあと1試合残っている。「自分たちのラクロスをやって勝ちます」(前田)。最後まで『ランアンドガン』を体現し、有終の美を飾りたい。

(記事 中島和哉、写真 村上萌々子、加藤敦) 

 ※掲載が遅れ、申し訳ありません

コメント

AT竹野翠主将(政経4=東京・西)

――今の率直な気持ちを教えてください

日本一を目指してやってきて、ファイナル4のかかった大事な試合だったので、すごい悔しいです。

――日体大のディフェンスにどのような対策をしてきましたか

相手がハイプレッシャーで当たってくるのを想定していたので、相手が1on1ディフェンスの時は早いパス回しと、攻めどころの共有をしっかりすることと、相手がゾーンディフェンスの時はちゃんと片サイドに寄せたりして、自分たち主導で相手を崩すというのはずっとアタックで声かけてやってました。

――後半突き放されてしまいました。攻略できなかった点はありますか

点の取り合いになって、自分たちはなるべくディフェンスに抑えてもらって、アタックは1点でも勝とうと意識していて、後半もそれを意識してやっていたんですけど、決めきらなきゃいけないところでミスしたり、相手が一本欲しいようなところで相手に点取られちゃったりして、相手に流れが行ってしまって、そのままトントントンといって勝ち切れなかったのが原因かなと思います。

――試合全体を振り返って総じていかがですか

自分たちのやりたいことを表現できたり、前半はリードできたのもあって、自分たちは戦えるチームだなって実感したと共に、それがもう表現できる機会がなくなると思うと悲しい気持ちです。

――残り1試合あります。最後どんな試合にしたいですか

やってきたことをやるのは変わらない目標であるので、ランアンドガンを表現して、悔いのないと言ったら変ですけど、自分たちのやってきたことをちゃんと表現できるような試合にしたいです。

MF宮尾和佳奈副将(スポ4=福島・白河)

――今の率直な気持ちを教えてください

悔しいの一言に尽きるんですけど、自分たちが1週間日体大戦に向けてやってきたことは出せたのかなと思います。

――日体大のオフェンス陣に対して、ディフェンスとしてどのような対策をしてきましたか

足の速い選手ばかりだったので、フォローの出し方とか、キーマンに対する寄せとかそういうところをこの1週間で詰めてきました。

――敗れてしましましたが、攻略できなかった点はありますか

押されるのは想定内で、そこからどう守っていくかとか、どう上げていくかを意識していたんですけど、やぱり押されたまま流れがあっちに行ってしまったのが、自分たちができなかった部分なのかなと思います。

――残り1試合、どのような試合にしたいですか

残り1試合は勝負とか関係なくなってしまったんですけど、自分たちが今まで4年間やっていたことを4年生が引っ張って見せれたらいいなと思うし、後輩巻き込んで早稲田全員で絶対勝ちに行けたらいいなと思います。

AT前田桃子副将(政経4=埼玉・早大本庄)

――今の率直なお気持ちをお願いします

悔しい気持ちも大きいですが、それよりも応援してくれた人や後輩など周りの人に、ここで負けてしまって申し訳ないという気持ちが強いです。

――きょうの試合はどのような意気込みで臨みましたか

4年間の正念場だと思っていたので、チームとして今までやってきたことが出せたらと思って挑みました。

――きょうの試合振り返っていかがですか

前半は自分たちの練習してきた攻め方だったり、落ち着かせるタイミングなどゲームコントロールができていたりしました。後半普段やられないディフェンスがやられているのが目に見え始めて、そこからコントロールできなくなったのが悔しいです。

――後半流れが変わった要因は

点の取り合いだった中で、相手に連続失点したところからですね。自分的には、攻めあぐねていて周りが足が止まっていたり声が出ていなかったりしているのが分かっていた中、迷って自分も声が出なくて、相手に流れを持っていかれてしまったかなと思います。

――日体大ディフェンスにどのような対策をしてきましたか

日体大は、足を持っていてゾーンとマンツーどちらもあるので、それに対して足を動かし続けるというところです。それとやはり声ですね。応援の声とかも大きいですし、自分たちに余裕が出るようにとにかく声を出し続けるというのは対策していました。

――次戦への意気込みをお願いします

最後になってしまうかもしれないので、きょうの悔しさを晴らせる場が残っているのはラッキーなので、そこで自分たちのラクロスをやって勝ちます。

AT吉見彩(スポ3=早稲田渋谷シンガポール)

――今の率直なお気持ちは

チームとしてはいいプレイが沢山あったのですが、私個人でディフェンスあげきれなかったり、アタックで決めきれなかったりとか迷惑かけてしまう部分が多くて、申し訳ないなって思います。

――きょうの試合で印象的な場面はありますか

出だしで先制点絶対取ろうって言っていたので、決めてくれてその後も前半得点できたのは、チームに勢いがついたと思います。

――4Qの得点シーンを振り返っていかがですか

4Qまでに何回も皆がボール預けてくれて、1on1にいけるチャンスとか打てるシーンで決めきれなかったので、最後は気持ちで絶対決めてやると思って打ちました。

――来年以降チームの中核を担うと思いますが、どのようなチームにしていきたいですか

今年のチームはスタメンに4年生が多かったり苦しい場面で4年生が助けてくれたりする場面が多かったので、不安なところは多いですが、ワセダは毎年ディフェンスが強いチームと言われている中で来年こそはアタックが強いチームだと言われるように得点力をあげていきたいなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

今回の試合でファイナル4にいける確率がすごく下がってしまいましたが、最終戦まで気持ちを切らさずに皆で楽しくやりたいなと思います。

MF山邊七菜子(基理2=東京・日本女)

――今の率直な気持ちを聞かせてください

この試合に勝てば早稲田のファイナル4進出が近づくというところで、最初の方はうまく攻めることが出来ていたので勝ちきりたかったという思いが大きいです。

――きょうの試合を振り返っていかがですか

相手はゾーンディフェンスとマンツーマンディフェンスを持っている中で、日体大のゾーンは中が弱いとスカウティングしていてそこを突いていけたから良かったんですけど、相手がポゼッションしているときに簡単に点を取られてしまったところが痛かったと思います。

――きょう大活躍でしたが、自分のプレーを振り返ってください

相手の弱いところを突いて点を決めたり、自分が中に入ったところにパスをもらったりして今までのリーグ戦でたくさん点を取れて良かったんですけど、ディフェンスの面でやられてしまい、そこが課題かなと思います。

――終盤逆転されてしまいましたが、疲れを感じたりはしていましたか

疲れはそんなに感じることは無く、チームでワンインチを追うというのを声がけしていて絶対勝ちたいという気持ちだったので、きょうはそこはそんなに感じませんでした。

――今後に向けて意気込みを聞かせてください

一週間後の農大戦が四年生との最後の試合でそこで悔いの残らないように今までやってきたことを全部出し切って最高の試合にしたいということとこれからチームを引っ張っていく学年となる2、3年生でチームを作っていきたいと思います。