この季節になると、ベテラン選手の引退が続々と発表される。今年も球界を沸かせてきた選手たちが次々に引退を表明しているが、まだまだ球界で頑張るアラフォー選手も多い。今年4月1日時点での現役選手を年齢が高い順に20人リスト化。今季の成績と、引退…

 この季節になると、ベテラン選手の引退が続々と発表される。今年も球界を沸かせてきた選手たちが次々に引退を表明しているが、まだまだ球界で頑張るアラフォー選手も多い。今年4月1日時点での現役選手を年齢が高い順に20人リスト化。今季の成績と、引退表明の状況を見ていこう。
(年月日は誕生日)

1上原浩治(巨) 1975年4月3日 1軍出場なし※5月20日引退
2福浦和也(ロ) 1975年12月14日 1軍出場なし※引退表明
3福留孝介(神) 1977年4月26日 93試310打79安8本41点0盗 率.255
4山井大介(中) 1978年5月10日 12登3勝5敗0 SV 0HD 61.1回 率4.84
5阿部慎之助(巨) 1979年3月20日 83試139打41安5本23点0盗 率.295
6五十嵐亮太(ヤ) 1979年5月28日 44登5勝1敗0 SV 3 HD 41.1回 率3.05
7能見篤史(神) 1979年5月28日 48登1勝2敗0 SV 17 HD 41.2回 率4.54
8石原慶幸(広) 1979年9月7日 27試51打9安1本4点0盗 率.176
9細川亨(ロ) 1980年1月4日 28試6打2安0本1点0盗 率333
10石川雅規(ヤ) 1980年1月22日 21登7勝5敗0 SV 0 HD 114.1回 率3.54
11久保裕也(楽) 1980年5月23日 18登2勝1敗0 SV 2 HD 19.1回 率3.26
12藤川球児(神) 1980年7月21日 49登4勝1敗11 SV 23 HD 49回 率1.47
13松坂大輔(中) 1980年9月13日 2登0勝1敗0 SV 0 HD 5.1回 率16.88
14渡辺直人(楽) 1980年10月15日 19試16打1安1本1点0盗 率.063
15永川勝浩(広) 1980年12月14日 1軍出場なし※引退表明
16實松一成(日) 1981年1月18日 5試1打0安0本0点0盗 率.000
17和田毅(ソ) 1981年2月21日 10登4勝4敗0 SV 0 HD 48.2回 率3.88
18館山昌平(ヤ) 1981年3月17日 1登0勝1敗0 SV 0 HD 3回 率6.00※引退表明
19サファテ(ソ) 1981年4月9日 1軍出場なし
20鶴岡慎也(日) 1981月4月11日 34試61打10安1本4点0盗 率.164

 昨年巨人に復帰した今年44歳の上原はシーズン中の5月20日に引退を表明し、同日公示。43歳のロッテ福浦は昨年2000本安打を達成し、今年も現役を続行したが試合出場はなく、今季限りの引退を表明した。

 阪神の福留は現在42歳。現在も主に3番打者としてスタメン出場しており、あと113本でNPB2000本安打(日米通算ではすでに達成)、来季も現役を続行するものとみられる。

 41歳の中日山井は、今季も一時期先発ローテーションに入っていたが3勝止まり。今季捕手登録に復帰した巨人の阿部は今年40歳を迎えた。1試合もマスクを被っていないが、代打で勝負強いところを見せている。

広島の永川、ヤクルトの館山は現役引退を表明

 ヤクルトの五十嵐と阪神の能見は、生年月日が同じ40歳。五十嵐は8月23日を最後に投げていないが、共にベテランの味で中継ぎ投手として活躍。特に能見は今季48試合を投げ1勝2敗17ホールド、防御率4.54。2017年に当時43歳の中日岩瀬が達成して以来、史上2人目となる40代での50試合登板まであと2試合となっている。

 同じく40歳の広島石原は曾澤の成長もあって出番が減っている。同じく捕手で、今季からロッテの39歳、細川も出場は28試合にとどまっている。ヤクルト石川は39歳の今季も21試合に登板し7勝5敗、防御率3.54でローテを維持している。通算170勝は現役最多勝投手だ。

 松坂世代もまだまだ現役選手。楽天久保は6月から8月初旬にかけて中継ぎで投げている。同じく松阪世代の阪神の藤川球児は、ドリスに代わってクローザーとなり、勝利の方程式を担う。今季49試合で4勝1敗、23ホールド11セーブ、防御率1.47と、39歳で驚異的な活躍だ。広島の永川は松坂世代では藤川と並ぶ名クローザーだったが、この度引退を表明。

 楽天の38歳、渡辺直人は16試合で1安打だけ、しかしその1本は本塁打だ。同世代の日本ハムの實松はコーチ兼任で出場は5試合のみ。同じく38歳のソフトバンク和田毅は2年ぶりに一軍で登板したが4勝にとどまっている。ヤクルト、館山は引退を表明した。一方、中日の松坂は今季2試合の登板にとどまり、去就が注目されている。

 一昨年のMVPの38歳、ソフトバンク・サファテは昨年4月に右股関節の手術を受け、現在も登板のめどが立っていないが、契約はまだ残っている。38歳日本ハム鶴岡は控え捕手としてチームに貢献している。

 こうしてみると、NPBでは40歳前後になっても一線級で活躍する選手もまだまだ多い。

 MLBでは、45歳のイチローが3月に引退したために、今季、MLBの公式戦に出場した選手で最高齢は、フェルナンド・ロドニーになっている。42歳のロドニーはイチローが引退した日本でのアスレチックス、マリナーズ開幕戦にアスレチックスの一員として参加し、2試合とも投げたが今はナショナルズ。次に年齢が高いのはエンゼルスのアルバート・プホルズで39歳。イチローと同期だ。

 今季だけを見ると、NPBの方が高齢でも頑張っている選手が多いということになりそうだ。(広尾晃 / Koh Hiroo)