新潟県・長岡市フェニックスプールにて日本学生選手権水泳競技大会が開催された。飛込み部門で早大から笠井貴史(先理3=長岡長手)、岩佐美理香(スポ3=学芸大附国際)、金子舜汰(スポ1=青山学院)が出場した。笠井は3m飛板、岩佐、金子は3m飛…

 
新潟県・長岡市フェニックスプールにて日本学生選手権水泳競技大会が開催された。飛込み部門で早大から笠井貴史(先理3=長岡長手)、岩佐美理香(スポ3=学芸大附国際)、金子舜汰(スポ1=青山学院)が出場した。笠井は3m飛板、岩佐、金子は3m飛板と高飛込みの二種目に参加。金子が初のインカレで3m飛板で準優勝を飾り、表彰台に登った。


落ち着いた演技を見せた金子

 飛込み競技には主に二種類がある。飛板飛込みと高飛込みがあり、高飛込みは5m、7.5m、10mと、かなり高い高さから飛び込むので衝撃度も強く危険を伴う。審査員が審査を行い、点数をつけ合計点で順位を競う。演技内容の難易率と入水時の水しぶきの大きさが重要なポイントとなる。演技内容は技の種類、飛び込む際の姿勢、宙返りの有無、宙返りの回転数など様々な組み合わせで決まり、5回、6回と演技総数が決まってる中でどう組み合わせるかを考えることも重要だといえる。


肩を痛めながらも昨年度より良い成績を出した岩佐

 大会1日目、笠井、金子が3m飛板種目に出場した。笠井は予選で惜しくも13位で敗退。しかし、金子は4番目で予選を通過し、決勝へと駒を進めた。決勝で金子は落ち着いた安定の演技を見せ、高得点を叩き出す。3位と大きく差をつけ準優勝に輝いた。一方、女子部の岩佐は高飛込みに出場。肩の故障により技の難易率を下げ、大会に挑んだ。肩を悪化させないように無事演技を終え、昨年度よりひとつ順位を上げた7位で初日を終えた。大会二日目は種目が男女逆になり、金子は高飛込み、岩佐は3m飛板に登場。金子は惜しくも4位となり、岩佐も本調子が出ず8位でインカレを終えた。

 「来年はインカレ優勝を目指します」(金子)、「肩を治して来年こそは表彰台に」(岩佐)と各々目標を掲げた選手たち。早稲田に久しぶりのメダルをもたらした金子はまだ一年生である。残り三年のうちにいくつメダルを取ってくれるのだろうか、期待がかかる。早稲田の水泳部は競泳だけではない、飛込み部門にも大注目だ。


インカレ初出場で2位に輝いた金子(写真左)

(記事、写真 山浦菜緒)

結果

準優勝(3m飛板) 金子舜汰


コメント

笠井貴史(先理3=新潟・長岡大手)

――今回のインカレは地元開催でしたが、予選敗退という結果でした

今年が最後のインカレだったので、決勝にいきたかったです。
助走があるやつが苦手で、それが上手くいかなかったのが敗因だと思います。

――飛込みはいつから始められたのですか

小学校一年生から飛込み競技を始めました。今回会場になっているこのプール(ダイエープロビス フェニックスプール)が新しくできたのが中学一年生のときで、中一から高二までこのプールで練習しました。勉強に集中したかったので競技は高校三年生でやめて、浪人後に早大に入り、また競技をはじめました。あと、高二のインターハイで優勝してキリがいいのでやめたっていうのもありますね。大学入学後も勉強が忙しくて、二年生のときのインカレは出ていないです。

――ブランクはありましたか

ありました。安定しなくて、練習量も足りなかったです。

――インカレ振り返っていかがですか

勉強との両立が大変でした。先週も研究室配属のテストがあって…。でもインカレがあったのでこっちをメインに練習しました。練習ではけっこういいのが出てたのですが、本番は久しぶりの試合でうまくいかなかったです。

金子舜汰(社1=青山学院)

――準優勝の率直な気持ちをお願いします

素直に嬉しいです。一年生から四年生が出ている大会で、一年生が表彰台に上がるのはなかなか狭き門だったので。

――飛込みはいつから始められたのですか

小学五年生で体験教室にいって、小学六年生から本格的にクラブに入りました。その後も中学、高校でも飛込みをやってました。早大に入ったのは飛込みが続けられる環境と勉強が出来る環境だったので。

――予選を振り返っていかがですか

予選は自分で落ち着いた演技をすれば予選を通ると思って挑みました。ちょっとずつ細かいミスがあったのですが、落ち着いて決勝では修正しようと思いました。

――決勝を振り返っていかがですか

予選でできなかった部分を落ち着いていつも通り行いました。その分、肩の力を抜いてできてよかったと思います。でも新しく始めた技がまだちょっとずつミスがあったのでそこを改善できればと思いました。

――勝てた要因はご自分でなんだと思いますか

前半が安定している技で、後半の二種目が今年始めた技だったので前半の安定している技で自分の演技が出来たというのが勝因だったと思います。決勝は緊張もありましたが、落ち着いてできました。

――来年度に向けて改善点などありますか

前半の種目はもっと質を高めて、後半の種目はまっすぐ入ることで手いっぱいなので、入水の精度をあげて点数を稼ぎたいと思います。

――来年度の具体的な目標をお願いします

今年から始めた技も自分のものにして、来年のインカレは優勝したいです。

岩佐美理香(スポ3=学芸大附国際)

――去年は8位、今年は7位でした、率直な感想をお願いします

結果に関してはあまりよくなかったです。今回、肩を故障していて去年よりも練習があんまり出来なかったり、種目の難易度も下げて挑みました。肩をこれ以上悪化させないでできた部分はよかったですが、試合の満足感はあんまりないです。去年よりはちょっと良かった部分もありましたけどね。

――肩はいつ痛めたのでしょうか

4月の試合で筋肉痛めてしまってから、ゴールデンウィークの合宿で肩を痛めてずっと治らずです。
(インカレに)出るため調整はしてきました。5本飛ぶ内の種目をどうするか工夫しました。

――予選はいかがでしたか

難易率が低い技を決めることができなかったのでそれがちょっと自分の課題かなと感じています。でも午前中のわりにでは出来ていたかなと思います。

――決勝はいかがでしたか

午前中の反省点の改善がちょっとできましたね。難易率をあげて一回半から二回半にした種目では、こっち(長岡)にきてから二本しか飛んでなかったんですけど、角度はうまくつけれました。入水がもう少しできれば高い点数だったと思います

――来年度に向けて改善点などありますか

まず、肩を治さないといけないと思ってます。あと、以前から宙返りが得意じゃないので、飛び出しの回転の高さとか速さを高めるために基本的な筋力アップを図りたいです。高さに余裕がある宙返りができるようになりたいです。

――来年のインカレに向けて目標

来年が最後のインカレなので、表彰台に乗りたいです。


※インタビューは一日目に行ったものです