TEAM1P2P3P4P計慶大233311早大132410▽得点者 眞板3、樋爪3、土橋奏2、土橋玄、岡田  きのうに引き続き行われた日本学生選手権(インカレ)は2日目を迎えた。2日目の相手は慶大だ。今年6月に開催された早慶対抗水上競技大会…

TEAM1P2P3P4P
慶大11
早大10
▽得点者
眞板3、樋爪3、土橋奏2、土橋玄、岡田
 

 きのうに引き続き行われた日本学生選手権(インカレ)は2日目を迎えた。2日目の相手は慶大だ。今年6月に開催された早慶対抗水上競技大会(早慶戦)の雪辱を果たしたかった早大。主将・眞板晃生(スポ4=東京・明大中野)は「あの(早慶戦の)敗北を噛み締めて死ぬ気で練習してきました。」と話した。しかしそのリベンジは果たせず、インカレ準々決勝敗退という結果となってしまった。一進一退の攻防を見せた前半とは一転し、後半は慶大のカウンターで攻め込まれる展開となる。2点差のまま突入した最終ピリオドではなんとか同点まで追いついたが、ラスト2秒で点を決められ、悔しい敗戦となった。

 まずは第1ピリオド。センターボールを取られ、序盤は慶大がボールを長く支配する展開となる。積極的にロングシュートやループシュートを打ち込んでくる慶大に対し、樋爪吾朗(スポ2=埼玉栄)らが好セーブをするが、開始2分5秒で先制点を許す。その後もう1点奪われ、まずは追いつきたい早大は、中盤から積極的にシュートを打つが点を決めることができない。2点差のままこのピリオドを終えると思われた。しかし、早大は残り20秒に、キーパーからのパスをボールをゴール前まで繋ぎ、それを樋爪が見事ゴールし1点差まで詰め寄った。続く第2ピリオドでは、開始24秒に慶大がディフェンスの間を抜き、点を決める。これ以上差を広げられたくない早大。2点を獲得した土橋奏太(教1=長崎西)の活躍や主将・眞板がペナルティースローを決めるなど、早大は取られた分をきちんと取り返す。点差を1点ビハインドの4-5で前半を終えた。


集中力の高いディフェンスを見せた

 同点に追いつきたい第3ピリオド。序盤、慶大に得点を入れられてしまう。岡田遼(社1=金沢工)のシュートですぐに1点を返すが、その後は慶大のカウンター攻撃に遭う苦しい展開に。キーパー・谷健太朗(スポ1=東京・明大中野)が好セーブを見せるが2点を失い、点差が3点となる。なるべく点差を縮めたい早大は、終了34秒前に樋爪がこの日2回目のシュートを決め、スコアを6-8とした。もう後がない早大は、序盤から積極的に攻める。ここで逆転を図りたいが、再び慶大のカウンターに遭い失点。だが、ここで弟・土橋奏からパスを受けた兄・土橋玄(教3=埼玉・秀明英光)がシュートを決めて流れを渡さない。さらに両者1点を追加すると、積極的な攻撃姿勢を見せていた土橋玄がパスを繋ぎ、最後には主将・眞板がゴール。慶大に1点差まで詰め寄る。このまま終われない早大はなおも攻撃的なプレーを見せる。試合終了まで残り30秒。早大はペナルティースローを獲得。「厳しいところは最上級生の自分が引っ張っていく。」と話した眞板がこれを落ち着いて決め、同点に追いついた。このまま逃げ切れるかと思われたが、慶大はそのまま終わらせてくれない。早大がゴールを決めた直後、再び攻め込まれ、残り2秒に点を決められた。これが決勝点となり、10ー11で試合は終了。早大は準決勝まで駒を進めることなく敗退することとなった。


7点目を決めガッツポーズする土橋玄

 この試合はラスト2秒で試合を決した、最後まで1点を奪い合う接戦だった。主将・眞板は「自分にまだ何かできたのではというのは少しあります。」と悔しさをにじませる。最後に同点まで詰め寄っただけに、非常に悔しさの残る結果となった。しかし、この2日間は1年生も成長を見せ、次戦へ繋がる非常に価値ある試合になったに違いない。今大会でチーム全体の力が増した早大の今後の活躍に期待したい。

(記事 小山亜美、写真 馬塲貴子)

コメント

  

中嶋孝行監督(平13教卒=福岡工)

――まず試合を終えてみていかがですか

試合があっという間だったなと思います。早慶戦で(慶大に)負けてインカレまであと2か月あるなと思っていましたけど、対戦が決まってからは1か月くらい。あっという間に終わってしまったなっていうのが一番印象にありますかね。

――きょうはどのようなプランで試合に臨まれましたか

しっかりディフェンスしてカウンターをしかけて、駄目だったらアーリーでしっかり攻めてという風にしました。あとはミス。インカレぐらいの時期になるとやっぱりミスしたほうが負けかなと思うので、実力はやっぱりリーグ戦もうちは3位だったとはいえ、団子状態だったので、本当に1つのミスのプレーで負けることはあるなと思っているので、そこが敗因だと思いますね。

――実際やってみていかがでしたか

最後、(相手に点が)入るとは思っていなかったのでそこが悔しいなというところですね。悔やみきれないですけど。

――終始リードされた状態で試合は進んでいきましたが

先取点を取って、常にリードしたかったですけど、こればっかりはしょうがないかなというところですかね。

――シュート数は多かったですが、なかなか決めきれない展開となりました

丁寧に打ちすぎているところもあったかなと思いますけど、割と退水なんか入れてたリーグ戦に比べればいけてたのかなと思います。やっぱり、試合の流れの中で本来であればそこで失点しないようなところもあったので、点取りゲームでそういう失点があるとやっぱり厳しい試合になるなっていう実感しました。

――カウンターを繰り出されてしまった展開もありました

それはミスですしね。シュートミスもあったでしょうし。

――きょうはなにか収穫はありましたか

ああだったこうだったっていうミスが、もう個人個人分かっているので、それを次の試合で出さないようにしないといけないなと思います。例えばカウンターが出ているのにカバーできてないとか、最後もそうですし打たしたくない相手に打たしているといったところはあるなという感じでした。

――勝敗抜きで考えるときょうの試合はいかがでしたか

それはもう負けなので、それだけです。

――次は日本選手権の試合が待っていますが、それに向けてどのような対策をされますか

インカレでも4位以下で、余裕はないので、死に物狂いでやるしかないのかなと思います。

――1年生の活躍も段々と際立ってきましたが

1年生、4年生関係ないので、もっと上のレベルへ上げていかなくてはならないと思うし、1年生だからっていうのは関係ないと思います。誰がいつ出ても良いようなチームにしなきゃいけないと思います。

――最後に日本選手権へ向けた意気込みをお願いします

ちゃんと勝てるように。それだけです。

眞板晃生主将(スポ4=東京・明大中野)

――試合を終えて率直な感想をお願いします

早慶戦で負けたというのはあったんですけど、あの敗北を噛みしめて死ぬ気で練習してきました。もちろんきょうは勝って最終日まで残る予定だったのでまだ今はあまりインカレが終わってしまった実感はないです。

――緊張はありましたか

緊張はもちろんありましたね。ただ早慶戦で気持ちいいくらい離されて負けているので、逆にリベンジするいい場をもらっていい緊張感を持って挑めたと思います。

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

きのうと同じように退水が早すぎたのでちょっと焦ったんですけど、そこからは危なくないディフェンスを心掛けました。チームメイトの力も借りて安心してプレーすることができました。やっぱり普段は2回退水を取られると焦るんですけど、みんな頼もしかったので伸び伸びプレーできました。後輩たちは今までで1番いいプレーでした。

――その中での敗因は

最後のピリオドで2、3点を追いかける展開になったんですけどあそこで追い付けるならもっと早めにエンジンをかけることができたと思います。自分に何かできたんではないかというのは少し思います。そういう面ではやはり僕の力不足です。

――シュート本数に比べなかなか決まらないように思えました

ポストに当たるものが多かったなという印象です。前回の早慶戦で止められることがあったので、コーナーを狙ったという感じです。

――なかなか追いつけない展開でした

焦りは当然ありましたね。ただ焦れば焦るほど普段のプレーができず悪い方向に試合が運ばれてしまうので、試合前にも監督から言われた通り、自分たちのミスで連続失点しても落ち着いて1点ずつ返していくということを意識した結果、最後追いつくことができたと思います。

――ご自身のペナルティーシュートで同点に並びました

いつもの場合ペナルティーを取った本人や数人で回して打っていたんですけど、やっぱりここで後輩に打たせてもし外してしまった場合に責任を感じさせてしまうので、それだったら僕が全てを背負う気持ちでやりました。後輩たちも僕に託してくれたので「やるしかない」という強気な気持ちで打っただけです。

――インカレ2日間を振り返っていかがでしたか

やっぱり実感がないですね。最終日まで残るのが当然と言ったらあれですけど、当たり前と考えてしまうほどに今年1年を例年より真剣に取り組んできたのでそれだけにめちゃくちゃ悔しいです。ただ、今年やってきたことは後輩たちに絶対残るもので、そのいい記憶を残してこれからも頑張ってもらいたいなと思います。