昨年、2年ぶりに総合優勝を奪還した女子部。その女子部を率いるのが木下弥桜女子主将(スポ4=和歌山北)と南菜月(教4=新潟南)の二人の4年生だ。女王としてのプレッシャーもある中で迎える全日本大学選手権(インカレ)について話を伺った。

※この取材は8月8日に行われたものです。

「いかに4年生の存在が偉大だったかを痛感しました」(南)


今季を振り返る南

――女子部がインカレ総合優勝を掲げている中で今回のクルー編成になった経緯を教えてください

木下 インカレ総合優勝を目標にしているっていう上で、そこ(寮内の壁)に貼ってあるんですけど、クォドルプル(舵手付きクォドルプル)と他もう1種目。あと表彰台みたいな。女子全員のクルーが入賞というか表彰台に立つってことを目標にしてて、高い目標だと思うんですけど、インカレ総合優勝を狙うには、そうしなければいけないということで、個人の得意な種目とか、希望をくみ取って分配しました。

――どの種目もいい成績残せる感じに分けたということですか

木下 はい。そうです。

――現段階のクルーごとの練習というのはどういった練習をなさっているのですか

 クォド(クォドルプル)は他のクルーは選考があったりとか、途中から編成するところもあったので、出だし遅いんですけど、その中で一番(ノリに)乗っている種目でもあると思うので、ベースはできている感じではあるかなと思います。あとは合宿でいかにレースの状態までもっていけるか、仕上げにかかってきているかなと思います。

木下 私はダブル(スカル)に乗っているんですけど、ダブルは、乗り始めからすごい相性というか漕ぎのスタイルが合っていて、練習ごとにどんどんスピードが速くなっているのを実感しているというか、気持ちよく練習で来ていて、楽しく練習できているので、これからどんどんレースのスピードにもっていくので、そこでまだ低いピッチで練習しているので、高いピッチにもっていったときに、漕ぎのスタイルの相性をどれだけ発揮できるかというか、どれだけ合わせられるかとかそういうのが肝心になってくるかなと思うので、このままいけば目標タイムも出せるいい感じな状態かなと思います。

――最近結構暑いと思うんですけど、やっぱり練習でもその暑さというのはこたえたりしますか

木下 めちゃくちゃこたえてますね。今年熱中症になる人が去年とか以前よりも多くて、聞いた話によると湿度と温度が高くて、熱中症になる確率が砂漠と一緒らしくて(笑)、砂漠の中でボート漕いでるような感じです。そういう過酷な状況の中で漕いでいるので、洗練されてはいます。

――何か対策はされていたりするんですか

木下 クールダウンとかは特に、外部のトレーナーの人とかに熱中症対策講座的なのを開いてもらって、水分はどういうのを取ったほうがいいとかどういう格好した方がいいとか、体の中の構造のいろいろを全員に教えてもらう機会があるので、そこでみんな対策っていうのは徹底されているのかなと思います。でも対策してても暑いものは暑いので、なっちゃったらなっちゃったで仕方ないねって感じです。

――次に今シーズンの振り返りをしていただきたいんですが、最終学年で30連覇の早慶レガッタから迎えられたと思うのですが、それについてはいかがですか

 スタートはものすごく緊張して、今まで本当に準備してきて、朝練習も固かったところもあったけどそれでもなんとか波乗りきれて、本番迎えました。でもスタートつけたときに超緊張してしまって、スタートしてからは一気に行けたときに、気づいたら1000メートル終わってたって感じで、私はいつも通りが出せたのが良かったんですけど、その平常心がものすごく保てすぎて、ものすごい特別感というよりは積み重ねてきたものが最後しっかり発揮できてよかったなと思いました。毎年そうなんですけど安堵感の方が強くて、早慶戦のときも対談させていただいたと思うんですけど、ものすごい30連覇、自分が思ってた割にはいつも通りでレースを終えられてよかったなと今も思います。

木下 30連覇を達成できて、まず私はクルーリーダーでもあり、女子主将でもあったので、『30連覇』って世の人が言いふらしていたので、無事達成できて、すごい嬉しいっていうよりは正直ほっとしたっていう思いの方が勝ってました。レース前とかは、あのクルーはけがとかメンバーがチェンジしたり、するかしないかあって、いろんな壁があったんですけど、それを乗り越えてできたレースだったので、メンバー内での結束力みたいなものは去年とかおととし私たちが乗ってた、早慶戦のクルーよりもあったのかなと感じました。レース終わった時に後ろの方から「みおさーん」みたいなのを言ってくれたんですよ。それがすごく嬉しくて、聞いた時なんて言ったかわからなくて聞き返しちゃったんですけど、そうやって「言ってたよ」って教えてもらったときには凄い嬉しくて、任務を果たせてたんだなっていうのは感じました。

――対談の前も米川さんが抜けて、全員で高めあえる雰囲気つくっていきたいとおっしゃっていたと思うんですけど、それが結実してそういう雰囲気ができていたという感じですか

木下 そうですね。そういう思いが早慶戦の時は一番持っておかないといけなくって。強く持ってたんで、チームにもそういう雰囲気が漂ってて、チームがいい方向にもっていけたんじゃないかなと思います。

――南さんは1000メートルすぐ終わったとおっしゃっていましたが、その間歓声って聞こえるものなんですか

 私は歓声聞こえなくって。自分が2年生の時に、あまり思い出したくないレースを経験していたので、その中で最後自分たちが引っ張っていかなきゃいけないってなった時に、そういう(思い出したくないような)レースにはしたくないと思っていて、いかに腹を切らないようにというか、そこだけを意識していました。多分正直なところ、フィジカルもテクニカル的にも、そのほうが上回っていた分、当日のレースでいかに落ち着けるかっていうところが、レースの勝負の分かれ目かなと自分は思っていたので、ひたすらみんなに落ち着いていこうって感じでやってたら、レースが終わってたって感じです。ものすごくあの時は神経を使いました。それでも周りが冷静に対応して最後までやり切ってくれたのが良かったなと思っています。

――そこから約1か月後に全日本選手権がありました。期間が短くて結構難しかったという意見を伺ったんですけど、やっぱりあの時期に開催っていうのは難しさがありましたか

木下 はい。エイトから種目もスイープとスカルで違いますし、私はスイープ種目でペアになったんですけど、スピードとかも漕ぎ方も全然違ってくるので、スピード感を慣れさせるのに時間はかかりました。というより、合わせきれなかったです。

 私個人としては(軽量級のほうで)減量しなきゃいけなかったので、相方もかなり落とさなきゃいけないってなって、毎年6月に軽量級(全日本軽量級選手権)があったんですけど、それを目指すうえで相方にかなり無理させてしまいましたし、期間が短い中でやらなきゃいけなかったので、減量が間に合うかなっていう中で、私はスカル種目だったんですけど、スイープからスカルになって、感覚を合わせるのに時間かかったりもして、ちょっと難しかったかなと思います。

――不完全燃焼といった感じですかね

木下 かなりそうですね。合宿を積んで、万全な状態で挑んだつもりだったんですけど、詰めが甘かった部分とかもレースして初めて分かったことも多々ありましたし、やっぱり1ヵ月っていう準備期間っていうのは、しんどかったなっていうふうに思います。

――以前のインタビューから比較して、自分自身成長した点は

 この半年でいかに4年生の存在が偉大だったかを痛感しましたし、その中で自分がどういう立ち位置で自分の強みを生かして、引っ張っていったらいいんだろうっていうのは、今も悩むときもあるし、まだまだこれだっていうものにたどり着けてないっていう気がして、発展してない部分ではあると思います。その中でも、自分だけじゃなくて、後輩たちがどういうふうに道をたどっていきたいのか、どういうふうにありたいのかっていうのは、無意識的に考えるようになっていて、その中で自分は、どういうことをするのが最善なのかを考えるようになってます。あとはそれが行動に移せればいいんですけど、たまに空振っちゃうときもあって、あとはそこで残り一か月しかないんですけど、自分と向き合って、自分にも後輩たちにも還元出来たらなっていうのは思っています。

木下 個人としてはメンタル面の成長というのが以前あったんですけど、メンタル面が成長した冬で、練習にも集中というか力を注げるようになりました。そうすると今更なんですけど、また技術力が成長したのかなと思っています。海の森のレガッタがあって、それにはなしクォ(舵手なしクォドルプル)で早稲田を代表してメンバー4人で挑んだんですけど、そのクォドが結構楽しくて、気持ちよくレースのスピードも出せたっていうのもあって、レースの結果としては波が高くて腹切っちゃって、あんまりいい成績とは言えなかったんです。けど、そのレースのなかでのスピード感というのは、明治安田生命とかのトップ選手がいっぱい乗っているクルーには及ばなかったんですけど、他の大学のスピードよりもはるかにいいものが出てて、クォドに乗った経験もあって、その船の感じ方とかスピードの感じ方というのがちょっと自分でもわかってきたというか、ボート10年目なんですけど、今更(引退まで)残り2か月くらいにして、船の動きみたいなものがしっかり感じ取れるようになったので、それも今のダブルのスキルにも生かせているのかなと思います。チームとしては、女子主将っていうのもあるんですけど、ちょっと全然頼りないって自分で感じてて、いいのかなって思います。ちょっと頼りなかったとは思うんですけど、(去年の)10月から今まで女子主将してきて後輩とのコミュニケーションの取り方であったり、まとめ方であったり、指導の仕方であったりがもうわかってくるようになったので、言い方悪いですけど、(メンバーたちを)扱えるようになったというか。自分でいっぱいいっぱいにならずにできるようになったのが、成長かなと思います。

――ボートをなぜ始められたかお聞きしてもいいですか

 私は高校から始めたんですけど、中学まで水泳をやっていて、水泳で1回全国大会にいったことがあったんですけど、それにもう1回出てみたいなっていう思いがありました。それで高校は新しい部活動にしようって決めてた中で、全国大会に行ける部活を探していたら、ボートかボクシングか少林寺拳法は毎年インターハイに行く実績があるって聞いて、ボクシングは男子しかいないし、少林寺拳法は技を競い合うから、水泳をやっていた自分にとってはイメージが沸きづらかったので、それでボートを選びました。

木下 中学校から始めたんですけど、ちょっと複雑です。和歌山県出身なんですけど、和歌山県のプロジェクトで、和歌山国体とか来年ある東京オリンピックを目指すアスリートを育てようみたいなプロジェクトがあったんですよ。タレント発掘みたいなやつで、なぜかそれに受かって、中学3年生のときだったんですけど、小学校6年生になる頃に、「あなたに向いているスポーツはこれとこれとこれです」みたいな感じでみんなに振り分けられて、体験して、どれかは絶対始めてくださいっていう感じの環境下に置かれて、私ずっと3歳から空手やってたので、始める気はなかったんですけど、私はボートとレスリングとバスケットボールが向いてるって言われて、ボートとバスケットボールに体験に行ったんですけど、ボートは水の上に浮く経験がなかったので、すごい新鮮で面白いなと思って、バスケットボールはしんどすぎたので(笑)、ボートやってみようかなっていうことで始めました。

――各県に漕ぐ場所ってちゃんとあるのですか

木下 川があれば。多くはないですけど、県に1つはあるんじゃないですかね。

――部活でもそこで漕ぐ練習をする感じですか

木下 はい、そうです。

――初期の頃の感覚と今の感覚、違いがあったりしますか

 初期はいかに船が動くかみたいなところだったんですけど、今は全部の道具だったり自分の身体とつながって一体化できるかみたいな感覚になってるかなと思います。なので初期の頃はいかに強く進めるかぐらいにしか考えていなかったんですけど、今はもう漕いでる最中の加速させる感じとか、抜き終わった後も常にどれくらい力をかけ続けられているか、常に考えている状況です。その分の感覚はこの4年間で養われたかなと思います。

木下 私も最初はパワー系というかただ力いっぱい漕ぐだけでした。今になるとフィジカルも大事なんですけど、テクニックも同じくらい必要なことが分かりました。さっきも話してたんですけど、船の動き方に合わせて自分の動き方を合わせるとか、乗ってるクルーのメンバーはパワーカーブっていう力のピークに合わせて、自分のパワーも出すとかっていうのがそこもテクニックだと思うんですけど、ここまでくるとフィジカルはトレーニングしているので、勝手についてくると思うんですけど、テクニックは自分の感覚とかが大切になってくるかなと思うので、そこは10年ボートをしてきて研ぎ澄まされてるところなのかなと思います。

――ボート競技の良かった点、魅力などはありますか

 ボート競技のいいところって、努力が結果として出やすいところがあるかなと思ってて、水泳やってた身としては頑張っても頑張ってもタイム出ないときは出ないし、出たとしても、なんか2年でベスト更新とか更新したとしても0.1秒とか、こんなに時間費やしているのになって思いながらやってたんですけど、ボートってやればやるだけ結果ついてくるし、しかも道具使うっていうのもあって、そこの部分でもしっかり、使い方を身につけさえすれば、体格問わずに勝てるっていうのはまた違った魅力かなと思います。

木下 私はずっと空手をやっていたので、空手って割と判定をあやふやにされることが多くて、審判の主観が入っちゃうんですよね(笑)。主観が入っちゃって、負けたこととかいっぱいあったので、ちょっとそれに嫌気がさしました。その分ボートはスピードを競うだけだし、判定がはっきりしているし、やっている身としては魅力なのかなと思います。他には、ボートって日本じゃマイナー競技じゃないですか。ボートやってる人って、知らない人でも仲良くなれたりするんですよ(笑)。「ボートやってんの?」「マジで?」とか。野球とかだとやっている人いっぱいいるんで、ボートだと珍しくて、仲良くなれたりするきっかけになったりするのかなと思うので、それがマイナー競技の魅力でもあると思います。

――これまでの早稲田での日々を振り返っていかがですか

 高校の時よりはうまくいかないことの方が多かったし、この部はみんな日本一目指してやっている人が多いので、その熱量に押し負けないようにとか、そういうのはありました。そういう熱量を持った人たちと出会えたからこそ、違う景色が見えたりとか、新しい考え方ができたりとか、そういういろんな刺激をもらえたのも、ここにいたからこそだと思うし、今思えば、すごく充実していたなと思えますね。

木下 私は、中学・高校って少ない人数のなかでやってきてその中だとトップでやらせてもらってました。でも大学に入って部員70人とかその大勢いる中でやってて、自分より強い人とか戸田で練習していても社会人の強い人とか、日本代表の人とかもいて、やっぱり自分より強い人がいる環境でやってきたことがなかったので、そこも自分のなかで葛藤というか一番でなければいけないっていうのもありました。そこを認めるというか、強い人たちと高めあってやっていかなきゃいけないんだみたいなのがありました。部内で選考もあったりして、目標は部内選考で勝つことじゃなくて、インカレとかで勝つことなんですけど、部内選考が結構大きな壁というかそこをくぐり抜けることはつらかったですね。いつもチームメイトとしてやっている子たちと比べられて順位つけられて、そういう環境がしんどかったんですけど、それをすることでチーム内で高めあうってことができるので、頑張ってきて良かったなっていうのは思いました。この部っていろんなところからいろんな人が来るじゃないですか。さっき南さんも言ってたんですけど、いろんな考え方が分かったというか、こういう考え方の人もいるんだとか、柔軟に考えられるようになったというか。そういう面では人間関係への対応力がついたのかなと思います。

――海の森に実際に行ってみたのですが、風が強かったり波が高かったりしたイメージが強いですが、実際どうですか

 一言で言えば漕ぎづらい(笑)。建物の近くに風車があるんですよ。ボートって静水が理想じゃないですか。あらかじめ風が吹くような場所にコースができてしまって、その中で漕がなければいけないってなった時に、最初見たとき海だろうかと勘違いするくらいそれが心配になるくらい漕ぎづらかったです。ちょうど今、19歳以下の世界選手権で1人部員がそこで頑張っているんですけど、その様子をビデオで見てもそういうことを言い訳にせず、力強く漕ぎ進んでいる様子を見て、自分たちも技術的にまだまだ足りないところもあるんじゃないかと思ったりもしたので、私もクォドで出してもらったときに、まだまだ自分も技術的に変われるかなと気付かされるレースでもあったので、ある意味いいコースだったかなという風に思います。

木下 私はレガッタの日に海の森に行って、コースを見た時に「これ絶対中止になる」って思ったんですよ(笑)。中止だって思ってたんですけど、全然普通にレースが進められてて、あるんだって気づきました(笑)。

――実況の方が世界基準のボート場ができましたっておっしゃっていたと思いますが

 確かに、リオもあれぐらい波立っていたらしいんですけど、でも波立たないのが理想じゃないですか(笑)。日本はそういうことしかできないのかなと仕方ないのかなと思うんですけど。早慶戦も隅田川でやって、隅田川もめっちゃ荒れるので、波が高いっていう点に対しては海の森も早慶戦もつながるものがあるんじゃなかなって思ったので。技術面のトレーニングとかもつながるものがあったんじゃないかなと思います。

――東京オリンピックでボートの他に見たい種目はあったりしますか

 私は水泳が見たいです。あとは卓球とか見てみたいです。

木下 特にないです。パラリンピックのほうがどちらかというと見たいです。今季、パラリンピック概論という授業を取ってて、いろんなパラスポーツを勉強していたので、そっちのほうが興味が沸いたというか、見るならパラリンピックのほうが見てみたいと思います。

――パラリンピック概論でゲストスピーカーの方が来られたりしたと思いますが、印象に残ったお話はありますか

木下 ボッチャの日本代表の監督がゲストスピーカーとしていらっしゃって、ボッチャ界がにぎわってて面白いなと思いました。ボッチャって重い障害を持っている方でもできるらしいし、他のパラスポーツと比べて結構重い障害の人が多いらしくて、準備とか大変だったり、簡単そうに見えて0.1グラム単位とかでとか中の重りを調整するらしくて、面白いなと思いました。あとはボッチャを広めるためにやってることが、私スポーツビジネスコースなんですけど、そういうのに関連してて、興味深かったです。パラスポーツとかって、なかなか見に行こうと思わないじゃないですか。だから人の見えるデパートとかでボッチャをしたりするらしくて、そういうのが面白いなと思いました。

――この夏にやりたいことは何かありますか

 探してる途中です(笑)。木下もなんですけど、国体決まっちゃって、夏休みっぽいことそんなにないです。

木下 私は沖縄に行ってダイビングしたい。旅行とかに行けなかったので。祝日とかも練習じゃないですか。なのでとりあえず旅行に行きたいなと思って、きれいな海できれいな魚と泳ぎたいなと思います。

 わたしもやろうかな。

木下 まっぷる買いました。もう行く気満々です(笑)。

――南さんはやっぱりボートに打ち込んでる感じですか

 この7年間のなかで一番打ち込んでいると思います。

木下 私が打ち込んでないみたいな(笑)。

――今年も戸田の花火は皆さんでご覧になりましたか

木下 はい。ここが一番見やすいらしくて、私はベランダのところで見たんですけど、超見やすかったです。火薬の破片みたいなものがパラパラ振ってきたりするんですよね。近くないですか(笑)。

――物販とか売られたりしたんですか

木下 焼きそばとトウモロコシと飲み物、焼き鳥みたいなのを売ったりしました。主に毎年マネジャーがやってるので、引き継がれているものです。

――1年生がたくさん入ってきたと思うんですけど、1年生の印象はどうですか

木下 男子と女子の印象違うんですけど、男子はボートに真摯に打ち込んでるなっていう印象で、強い代になるのかなと感じてますね。それは女子も一緒です。あと女子は、我の強い人がいるわけじゃなくて、4人ですごく仲良く元気に話してたりするので、そのままいってほしいなと思います。

――1年生と結構話したりするんですか

木下 1年生は普通に話しますね。雰囲気は悪くはないです。

 和やか。

「自分たちの代で(総合優勝の常連の)イメージを崩すわけにはいかない」(木下)


インカレへの意気込みを語る木下

――インカレに向けたお話を最後にしていただきたいのですが、改めてクォドとスカルの強みは

 クォドに関しては、毎年うちは対抗としてクォドを出しているので、スピードに関しては引けを取らないとは思うんですけど、さらに上を目指していけるのではないかと思っています。誰かが飛び抜けてフィジカルが強いわけじゃないので、いかに4人で統一感を出して、漕ぎ進めていけるかってところです。コンスタントに続けていく力だったり、練習の時毎回あるんですけど、結構みんな負けず嫌いなところもあるので、最後のスパートもいいのが出せるんじゃないかなと思うので、最初のスタート出るのもそうなんですけど、どの場面においても強みが出てくるんじゃないかなと思います。

木下 ダブルはさっきも話したんですけど、相性が良くて漕ぎやすいというか、2人とも気持ちのいいリズムでパワーポジションできてるので、そこはレースになっても強みになるのかなと思います。ストロークの宇都宮沙紀ちゃん(商3=愛媛・今治西)がリズムがすごいいいので、パワーもそうなんですけど、いいリズムで漕いでいけるのかなと思います。

――そのクルーの中で、どのように貢献していきたいですか

木下 私はいいリズムを刻んでいるストロークに合わせることがバウの使命なので、見た目も合わすんですけど、漕いでる中身、パーカーブのところをあわせることが重要になってくると思うので、そこはしっかりバウとして常に合わせられるようにしていきたいなと思います。

 私は3番というストロークの次のポジションなんですけど、そこが船を立ち上げるエンジンみたいなポジションなんで、そこでしっかり重たい船を立ち上げていきたいです。それと、その分ストロークがリズム刻みやすいように後ろからバックアップしていくところと、ストロークのリズムを後ろに無理のないように伝えることと、やることいっぱいあるんですけどそれを着実にしていきたいなと思います。

――南さんは上級生として下級生に意識しているとこありますか

 今のクルーは自分の軸がしっかりしている子が多いので、もう結構その子たちの感覚にしっかり合わせてやってるってところはあります。あんまり自分も引っ張っていく人間じゃないので、引っ張っていくよりは、みんなの強みを引き出せて行けたらなとおもっているので、みんながやりたいことがしっかりできるように、支えていきたいなという風に思います。

――各種目ごとに優勝目指されていると思うんですけど、他大学で意識しているところはありますか

 クォドに関しては、海の森に行ったときに結構主要な大学も出て一緒にレースもしたんですけど、その中で富山国際大学がいいスピード出してきて、もしかしたらそのクルーで出るんじゃないかっていう噂も聞いているんで、自分たちもそこは意識していますね。あと明治は毎年決勝でもつれ込む相手なので、そこは気を付けています。

木下 ダブルは速い人が乗ってるなと思ったのは、立教と法政。明治は割とクォドとダブルで強い人が分けられてるなっていう印象だったので、その辺は意識しすぎるのもよくないんですけど、勝ちたいなぐらいに思っておきます。

――どのようなレース展開を心掛けていきたいですか

木下 まだレースプランとかは2人で練ったりしてないんです。だけど目標タイムは設定しているので、目標タイムをクリアできる500メートルのラップで計画的にレース出来たらいいのかなと思います。まだスタート練習とかもしてないので、どれくらいのスピードを出せるかスタートもまだわからないので、コンスタントに中盤のところはいいタイムが出せるので、練習で出せたスピードをレースでも出していきたいなと思います。

 クォドもスタート練習してないので、どれくらいのタイムが出るかまだ分からないのですけど、イメージとしてはスタートで一艇身ぐらい出てそのまま後じりじり引き離して最後追い込んでさらにという、どんどん圧倒していくようなレースができたらいいなっていうのは自分の中のプランがあります。でも多分合宿行ってまた新しく強みは出てくるかなと思うので、そこの様子を見ながら組み立てていけたらなというふうに思っています。

――部としての目標はやはり優勝でしょうか

南・木下 インカレ総合優勝です(笑)。

――早稲田として臨まれる最後の試合となると思いますが、意気込みを聞かせてください

 今年はオリンピックの関係で、全日本が先に来てインカレが最後っていうところで内田監督(大介、昭54教卒=長野・岡谷南)もよくおっしゃっているんですけど、言い訳できない試合になってくる。大学生同士なので、自分たちの最高のパフォーマンスにしっかり持っていくっていうのはもちろんなんですけど、今まで、この人がいたら絶対勝てるというメンバーがいるかと聞かれたら、はっきりいるとは言えない状況でもあります。その中でみんなで同じ目標である総合優勝目指していきたいなと思います。そこで4年生だけじゃなくて下級生たちみんなが同じベクトルに向かっていけるように、最後合宿でうまく盛り上げていけたらいいのかなと思います。

木下 私は4年間の最後のレースなんですけど、集大成というよりは、シーズンの1つのレースというイメージで、淡々とやるべきことをやって、準備してレースを迎えたいなと思ってます。シーズンの1つのレースっていうモチベーションでいくんですけど、納得のいく後悔のないようなレースというか、レースまでの準備、トレーニングもそうですけど、悔いのないように自分の納得のいくようにっていう思いはあります。割と早稲田の女子はインカレ総合優勝の常連で連覇もしてきているので、自分たちの代でそのイメージを崩すわけにはいかないなと思っていて、次の代にもつなげたいし、途切れさすわけにはいかないです。チームでインカレ総合優勝をするってなるとチーム全員で戦っていかなくてはならないので、インカレまでの期間、女子主将という役目から全員を高めたいです。でも勝手に高まるとは思うんですけど、まとめて1つの目標に向かって一つになってやっていくっていう雰囲気をつくっていけたらいいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 石井尚紀、佐鳥萌美)


◆木下弥桜(きのした・みお)(※写真左)

1998(平10)年3月12日生まれ。164センチ。和歌山北高出身。スポーツ科学部4年。色紙には可愛らしいイラストを書いてくださった木下選手。女子主将として感じる責任も大きいと思いますが、早稲田として出場する最後の大会で有終の美を飾ってくれることでしょう!

◆南菜月(みなみ・なつき)(※写真右)

1997(平9)年6月10日生まれ。160センチ。新潟南高出身。教育学部4年。対談中、笑顔を見せながら質問に答えてくださった南選手。昨年、激戦を制した女子舵手付きクォドルプルで今年も優勝を目指します!