最終学年で迎えるインカレ(全日本大学選手権)で、舵手なしペア(ペア)に出場する川田諒(社4=愛媛・松山東)と舵手なしクォドルプル(クォド)に出場する牟田宜平(商4=兵庫・三田学園)。クルーを組む後輩への思い、そして最後の晴れ舞台に懸ける意気込みなどを伺った。

※この取材は8月7日に行われたものです。

「ここにきてインカレでは簡単に勝てないなとなっている」(川田諒)


今シーズンを振り返る牟田宜

――練習は現在どのような段階ですか

牟田宜 今年はクルーが決まるのが早かったので、しっかりと低いレートで漕いで、今週くらいからレートを上げてやっています。例年通りと言えば例年通りです。

川田諒 強いて言えば、毎年は8月に入ってすぐに合宿に行って、20日くらいに戻ってくるんですけど、今年は1年生の阿部(光治、スポ1=愛知・猿投農林)がU19日本代表で抜けていて帰ってきてから合宿なので、8月入って2週目にまだ戸田で練習しています。例年は合宿中にレースペースの練習をしているんですけど、それがまだできていないので、合宿は急がなければいけないのかなと思います。

――ご自身が乗るクルーの雰囲気はいかがですか

牟田宜 自分以外は2年生2人と1年生1人で自分が一番上なんですけど、下級生だからといって意見を言ってくれるので助かっています。1年生の菅原(陸央、政経1=秋田・本荘)とかは高校時代から意識高くやってきているので、水上でも陸上でもいろいろと言ってくれるので、比較的まとめやすいです。水上でも声が出ているので、雰囲気自体はいい感じでできています。

川田諒 僕はペアで2年生の牟田弟(牟田昇平、商2=兵庫・三田学園)と乗っているんですけど、自分はペアの経験があって、逆に昇平があまり経験がない中で、僕が結構口うるさく注文をつけて、一生懸命付いてきてもらっています。うるさいくらいだと思うんですけど、言わないと駄目なので、口うるさく言わせてもらっています。

――そのような状況に対して牟田昇選手はどのような反応をされていますか

川田諒 感情がないので…(笑)。例えば、「これできていないよ」と言って、その後にだいたい思考停止をして、「良くなったよ」と言ってしまう人が早稲田では多いんですけど、僕は「ここ駄目」と言って変わっていなければ、「全然変わっていないよ、もう少しこうして」と言っています。でも練習終わってから、「お前何回言われたら分かるん」と言ってもけろっとしているので、あまり考えていなくて、響いていないんですよ(笑)。

――後輩に働き掛ける上で意識されていることはありますか

牟田宜 自分は全然強かったり速かったりはないんですけど、先輩に教えてもらったり、クロアチアに連れて行ってもらったり、今の下級生に比べると教えてもらっている量は多いと思うので、少しでも後輩に教えられればなと思っています。でも後輩から教えてもらう部分もまだまだありますし、一人一人で自発的にやろうと言っていて、楽しくやろうとも常に言っています。

――阿部選手や菅原陸選手の名前が挙がりましたが、今年の1年生の印象はいかがですか

川田諒 人数が多過ぎて、入寮の時期も結構ずれていて、最初に入寮した組と後から入寮した組で戦力差があるのかなと思っています。そこをうまいところ、未経験組が推薦組から吸収していけば、いい代になると思います。

牟田宜 自分は未経験から始めて、同期とか先輩が教えてくれたんですけど、自分から聞きにいっていた部分もあるので、未経験から始めた人はいっぱい聞きにいくのが一番だと思います。でもみんな仲が良いところがあるので、いい学年だと思います。

――例年の対談で漕艇部は縦関係の風通しがいいという話をよく伺いますが、今年はいかがですか

川田諒 彼は後輩から『おにいやん』と呼ばれていて、慕われていると思います(笑)。

牟田宜 なめられているところもあるかもしれないですけど、下級生の頃から先輩に話してもらったり、お世話になったりしていて、(風通りが)悪いというのは感じないです。

――なぜ『おにいやん』と呼ばれるようになったのですか

牟田宜 お前らじゃん(笑)。

川田諒 俺じゃない(笑)。セカンド(第二エイト)の時。

牟田宜 セカンドの時か。そのように呼ばれ始めたのは早慶戦のセカンドの時くらいですかね。

川田諒 土屋(夏彦、スポ4=山梨・吉田)くんです(笑)。

――早慶レガッタや全日本選手権(全日本)など、現在までの今シーズンを振り返られていかがですか

川田諒 うまくいき過ぎているところがありました。運良く対校に乗れて、運良く勝てて、全日本は準備する時間が短いこともあって負けはしましたけど、結果に不満はなくて、いいレースができました。ちょっとここにきてインカレでは簡単に勝てないなとなっているので、今まで以上に頑張らないとしんどいかなと感じています。

牟田宜 自分はセカンドに選んでいただいた早慶戦で大敗して悔しかったんですけど、その後の全日本で何かしたかったなという悔いはないです。早慶戦のクルーをばらして乗った中で、最初の方もあまりうまくいかなくて、結果も敗者復活戦で負けてしまったんですけど、試合の中で進化をするということに関しては自分はできたかなと思っています。とはいえ次のインカレで最後になってしまうので、勝つのが一番ですけど、とりあえず悔いなく終わるというところはやっていきたいです。悔いなくやって目標が達成できればなと思います。

――今シーズン成長したと感じる点はありますか

川田諒 今年は一番選考にかかっていて、勝負勘が良くなったかなと思っています。選考は独特な雰囲気で行われて、レートの指定があったり、選考と関係ない人が乗っているクルーで選考をするので、その人たちからすると別に頑張っても頑張らなくてもいい状況で漕いでもらわないといけない中で、しっかりと先行逃げ切りをやるところとか、しっかりとクルーに声を掛けをするところは、選考のおかげで得るものが多かったです。

牟田宜 自分は他の部員と比べてもテクニックもパワーも劣っているので、3年生とか2年生の時に出していなかった訳ではないんですけど、早慶戦くらいから声を出すというのは意識しています。あと、今のクルーは自分しか4年生がいないので、囲気を良くするというところは早慶戦、全日本、インカレにかけて意識しているところです。

――インカレに向けて改善していきたい点はありますか

川田諒 クルーメークを改善していきたいです。エイトとかであれば1人がミスオールをしたり、ばててきてもごまかせるところがあるんですけど、特にペアだと片方がミスオールをしたりばててしまうと、一気に失速してしまうので、しんどいときにしんどい中でも体を動かして、スピードを落とさないという気合いの面が昇平に欲しくて、そこをもう少し口うるさく言って、レースまでにしんどいところで動いてくれる相方に成長してくれたらなと思います。

牟田宜 川田と同じくクルーメークです。下級生が多い中で、インカレという大きい舞台で緊張感とかもあると思うので、まず一番は自分が声を出してクルーを盛り上げることが大事だと思っています。自分がしんどいときに声を出さなければ、下級生もしんどいときに声を出さなくなってしまうので、そこは普段の練習から特に意識して声を出すようにしています。

――部として習得を目指しているクロアチアの漕法はいかがですか

川田諒 力がないので、クロアチアのコーチの方からも、「やっていることは間違っていないけど、筋肉が足りない」と怒られることはあったんですけど、そのスタイル自体は僕は好きです。相方の昇平は対校(エイト)や第二(エイト)に乗っていなくて、個別にそんなにマンツーで言われていないと思うので、僕が代わりに教えてあげたいと思っています。部全体としては、監督(内田大介、昭54教卒=長野・岡谷南)がかなり口うるさく言っているので浸透はしていると思うんですけど、頭で分かっていても実際にやるのは難しいです。そういうスタイルでやっている大学が少なくて、『ハンズをゆっくりと出して、スライドをスムーズにやる』というのは高校までは逆と言われていて、『ハンズは素早く出して、スライドはゆっくりと上げる』というのを言われてきていると思うので、ちょっと切り替えが難しいんですけど、特に下級生とかはこれからもっとうまくなると思います。

牟田宜 自分もセカンドに乗っているときに結構教えてもらって、乗っているのがスイープからスカルに変わったというのはあるんですけど、大枠は変わっていないと思っています。クロアチアに行った時にずっとシングルとかダブルのスカルに乗ることが多くて、その中でいろいろと教えてもらったことがあるので、今のクルーでも積極的にノートなどを見返して、教えてもらったことは言おうとしています。部全体的にもそういう練習は多くなっているので、変わっていると思います。

「濃い四年間でした」(牟田宜)

――お互いの他己紹介をお願いします

牟田宜 川田は学年の中でも部全体でもムードメーカーです。1、2年生の時は悪い方向にはっちゃけてしまうところもあったんですけど、自分は川田と乗る機会が結構あった中で、練習では真剣になっていろいろと教えてくれる部分があって、オンオフの切り替えがしっかりとしています。

川田諒 めっちゃまとまっている(笑)。

牟田宜 去年は戸田レガッタとか全日本のクォドに一緒に出た時にどちらも自分の前に乗っていて、川田が言ったことでクルーが変わることがありました。あと川田はうまいので、自分は信頼して漕げていました。

川田諒 大褒めやん。宜平はファーストインプレッションは、プチ喧嘩みたいな感じでした(笑)。そこから僕がいじり過ぎたのもあって宜平のメンタルをえぐり過ぎていました(笑)。でも今年のセカンドくらいでめちゃくちゃ後輩にいじられているのに笑っていて、いじられ耐性が付いたというか、キャパがでかくなったなと思って、その辺りから僕も同期も後輩もいじりやすくて、僕は接しやすくなりました。競技面ではめっちゃ怪我しているイメージがあって、よく辞めなかったなと思います。怪我を乗り越えたのは彼の強みだと思います。

牟田宜 4年生になってから川田と乗る機会はゼロになって、その代わり川田(翔悟、基理4=東京・早大学院)とか土屋とかは早慶戦から乗る機会が多くて、翔悟とは早慶戦の時に前後に乗っていたので、いろいろと教えてもらう部分もあって、夏彦は普段の生活でも喋ることが増えました。

――今年の4年生の関係性はいかがですか

川田諒 あまりピリピリはしていないですけど、6月くらいまではデリケートでした。どこを受けているとか、情報共有とかは例年に比べたらオープンな方だったんですけど、スロースターター組が盛大にスロースターターだったので、「大丈夫かな?」というのがありましたし、勝手に気を遣っちゃうというのがありました(笑)。あと早慶戦の対校に4年生が多かったので、議論がヒートアップしやすいというか、やや熱くなることもあったんですけど、最近は4年生が分散して各クルーに4年生がいて、先輩と後輩という感じでやれているので僕はやりやすいです。変に4年生同士で無駄な議論を重ねるのは少なくなったと思います。

牟田宜 あんまり(関係性は)変わっていないかなと思っています。自分は未経験で入部して、同期にはいろいろと教えてもらうことが多くて、あまり1年生の時から雰囲気とかは変わっていないです。変わった?

川田諒 丸くなった。

牟田宜 代全体としてはいろいろと問題はあったんですけど、振り返ると良かったなと思います。例年以上に4年生が下級生と話しているところを見かけるので、あまり4年生という感じではなくて、下級生と一緒にやろうというのは感じます。

――就職活動の時期に何か息抜きでやられていることはありましたか

川田諒 4月くらいに決まったのであまりストレスはなくて、僕は息抜きはあまりなかったんですけど、僕は後輩を連れてキャッチボールをしていましたね。プチブームが到来していて、4月、5月あたりは田中海靖(スポ3=愛媛・今治西)と、瀧川尚歩(法3=香川・高松)と毎週金曜日の午後に芝生のところでやっていました。瀧川と海靖と仲が良くて、一緒によくいて、二人とも野球経験があって一緒にやっていました。野球経験がある人は多いんですけど、グローブをみんな持ってきていなくて、グローブを持っているのが海靖と同じ部屋の坂本(英皓副将、スポ4=静岡・浜松北)と瀧川だけで、坂本は誘ってもやってくれないので、同じ部屋の海靖が坂本のグローブを取ってきて、瀧川は自前のキャッチャーミットを使ってやっていました。

牟田宜 自分も川田と一緒で就活が終わるのが早くて、あまりストレスはなくて、変わったことはしていないです。去年の先輩に「ボートが息抜きになるよ」と言われていたんですけど、自分はそんなことなくて、ちゃんとしんどくて、あまり(ボートが)息抜きにならなかったんですけど。

川田諒 息抜きになったらあかんやろ(笑)。

――以前の対談では同期で一緒にゲームをやられているということでしたが、現在も変わらずプレイされていますか

川田諒 今も変わらずやっていますね。最近は『太鼓の達人』やっていて、『太鼓の達人』は通信をやらないので、ドロップアウトしていったんですけど、結構やっていますね。あとクーラーが効いた部屋でチャットをしながらやったりもします。

――ゲームをするメンバーはどなたですか

川田諒 固定ですね。最近は下級生が参戦してきて、海靖が新しく始めました。

――どのような系統のゲームをされていますか

川田諒 ばんばん撃っていく系です(笑)。いい息抜きです。いっぱい撃っていっぱい倒します(笑)

――牟田宜選手はオフに何かされていますか

牟田宜 川田みたいにゲームは持っていないので、やっていないんですけど、オフは他の部活の子と飲みに行ったりしています。ゼミの応援部のリーダーの友達と仲が良くて、早慶戦や全日本も応援に来てくれました。練習と練習の間はYouTubeを見たり、本を読んでいます。

――最近面白かった本はありますか

牟田宜 『海賊とよばれた男』です。同じクルーの船木(豪太、スポ2=静岡・浜松北)が本を読むのが好きで、結構教えてくれるので、借りたりしています。

川田諒 めちゃめちゃ自分がアホみたいなったやん(笑)。いっぱいゲームで倒して、(牟田宜は)本読んでいて。

――牟田宜選手は大学からボートを始められた理由を「日本一を目指せる環境」と仰っていましたが、川田諒選手がボートを始められたきっかけは何ですか

川田諒 一旦野球部に入ったんですけど、当時はチャラついていたので、(学校の)行事をやりたいと思って、野球部だと夏の大会と行事がかぶるので、「がっつりはできないよ」と監督さんに言われて、行事をがっつりやることができて、高校から始めても大丈夫な種目がラグビーとボートでした。それでボートを選んだので、「ボートで日本一を取る」というのはなくて、行事でチャラチャラしたくて入った感じです。

――最終的にはのめり込んだということですか

川田諒 半分は自分からのめり込んで、半分は顧問にのめり込まされたんですけど、最後は行事が禁止されて、なんで野球辞めたんだろうと思いました(笑)。「インターハイに行くなら運動会やれんぞ」と言われて、強制的に行事をちゃんとやる部隊から外されて、いいなーと思いながら、でもインターハイも楽しいしいいやと思って、トータルで見れば良かったです。

――競技を続けてきて現在の心境はいかがですか

川田諒 もう既に辞めるのはちょっと寂しいです。大学生活がボートばかりだったので、練習がないことが暇やなというのを思います。話が変わるんですけど、引退をしたらその次の週くらいに引っ越しを完了しなければいけなくて。例年は引退前から荷造りを始めて、オフの日にプチ引っ越しみたいなことをして、引退したら残っているものを出して、すぐに終わりだったんですけど、今年は一切引退前にやってはいけないということで、大会が終わってから荷造りしてくださいとなって…。既に予定を入れてしまったので、インカレの次の日に空けていた1日では荷造りをして搬出まではできないということで、監督に相談をしに行ったら、「(寮に)いていいよ」と言われてしまいました。それでちょっと面白いなと思って、みんなすぐに出て行って、(後輩は)先輩がいなくてうれしい半分、寂しい半分くらいだと思うので、半分意地なんですけどあいつまだおるん?というくらいまでいようと思いました(笑)。監督も僕が早く艇庫を出ていきたいと思っていて、冗談で「3月までいてもええがな」と言っているんですけど、そう言われるといたくなるというか、監督が「頼む、もう出ていってくれ」というまでいたいなというのがあります(笑)。多分残っていたらコーチングに駆り出されるんですよ。後輩もお世辞半分で「川田さんいるんですか!」とか、「コーチをしてほしい」と言ってくれるので、やっても面白いかなと思っています。毎日はやりたくないですけど、早起きができた日だけちょっとだけ。男子は見たくないので、女子コーチだけ(笑)。早起きできた日に女子コーチをして、戻ってきたら読書という生活を引退後はしていきたいです。引っ越しのタイミングでゲームは捨てます(笑)。

牟田宜 自分は長かったなというのが一番です。未経験で入ったんですけど、入学前から入部を決めていたので、3月頭に入った川田たちの1週間後に入って、どんどんやっていた中で、2年生で1年間ずっと怪我をして、その間はめっちゃしんどかったんです。 監督にお医者さんを紹介していただいて、無事に治って3年生の春からやっているんですけど、そこからも腰が万全ではなくて、うまく漕ぐというのは難しいです。でもやるからにはしっかりとやりたいなというところがあって、勝つことと悔いなく終わることは連動していると思うので、そこを一つ目標に置いてやっています。毎年引退する4年生に「マジで早い。就活してちょっとしたらインカレがきて終わり」と言われていたんですけど、自分は全然そんなことはなくて、めっちゃ長かったなというのがあります。川田も言っていたんですけど、ボート部に入ってそこまで嫌だなというのがなくて、むしろボート部に入っていろいろと経験できて、いろいろな人と出会えたので、そこに関しては良かったなと思います。濃い四年間でした。

「関係各位に一矢報いる」(川田諒)


最後のインカレに向けて意気込みを語る川田諒

――どういうところを強みにレースに臨んでいきたいですか

川田諒 僕らのクルーは体があまり大きくなくて、パワーで漕いでいくタイプではないと二人とも分かっているので、 要所要所を締めて、相手が嫌な攻め方をなければ勝てないので、一番嫌なところで自分たちは攻めていくというのを強みにして、表彰台に滑り込めればと思います。

牟田宜 自分たちのクルーはいいリズムを出せれば、継続していいリズムで漕ぐことができて、その代わり逆を言えば、悪いリズムになれば切れずに悪いリズムでいってしまうので、いいリズムというのをレースまでに出していきたいです。もちろんクルーメークもですけど、レースになっても下級生が多いこともあって、緊張をすると思うので、いかにリラックスをした状態で、いいリズムで他のクルーに崩されずに、自分たちで集中をして漕ぐことができるかというのが非常な大切かなと思います。だいたいどのクルーもしんどくなるのは500メートルとか半分くらいで一緒だと思うので、そこでいかに踏ん張ることができるかが大切かなと思って、そういう面で一緒に乗っている船木とか、菅原陸とか、飯島(温人、基理2=東京・早大学院)は、しんどいときとか練習中でも踏ん張ってやってくれるので、そこに呼応して自分も声出して、粘り強さとリズム感を出していいレースができればいいなと思います。

――ご自身のクルーでの役割についてはどのようにお考えですか

牟田宜 自分は他の3人に比べたら教えてもらっている量も多いと思うので、教えることができるところは教えたいんですけど、教えられる部分も多いと思うので、素直に聞いていきたいです。自分はクルーメークと声を出していくことが役割としてあると思います。

川田諒 ストロークに乗っていて、ストロークの役割をしなければいけないんですけど、さっきも言った通り、ストローク兼コックス兼コーチみたいなことを今はやっているので、引き続き昇平の力を引き出して、良くなる部分は伸ばしていけたらいいなと思います。

――他大で意識されているクルーはありますか

川田諒 ペアは本来エイトに乗る人が練習でペアで出てみたり、フォアの人がペアで出てみたりするので、慶応のペアが3ついたり、一橋がいくつかいて、どれが本命なのかまだ分からないというのがあるんですけど、法政のクルーが決まっている感じで、結構ペアが走っているので、今年の法政は速そうだなと思いました。見たことある顔なので、下級生じゃなくて上級生で、こちらは昇平を励まして頑張らなければいけないので、法政は気になっています。ここには勝ちたといとかはどうでもいいと思っています。でも慶応には勝ちたいです。

牟田宜 自分もあまり気にしていなくて、強いて言えば慶応には絶対に勝ちたいというのがあるんですけど、他大を気にし過ぎてもというのがあるので、まずは課題をつぶして、いいところを伸ばして、自分たちの漕ぎを良くした上で勝てると思います。

――川田諒選手は表彰台を目標にされていましたが、牟田宜選手は目標設定をされていますか

牟田宜 今までの感じでいくと、実力差が離れていてもとりあえず優勝しようというところがあって、目標を高く置くというのは大事だと思うんですけど、この前の全日本の時にまず自分たちの実力差を客観的に見て、その上で狙えるところを狙おうと設定したら、自分たちもここくらいならいけるんやというのが見やすかったので、客観的に自分たちのクルーを見ると言うのはインカレでも意識したいです。表彰台とかも狙えるのであれば狙いたいというのは当たり前なんですけど、無謀な目標をおいても無理をしてしまうので、順位をつけたいと思います。

――最後にインカレに向けて意気込みをお願いします

牟田宜 去年は選ばれていたんですけど、調子が上がらずにオックスフォード(盾レガッタ)に出て悔しい思いをしていて、今年は自分自身悔いがない1年にしたいというのがあって、早慶戦と全日本で勝てなくて悔いは多くあるので、まずは悔いがないレースをしたくて、悔いないレースをしていれば必然的に勝ちは近づくと思うので、最初で最後のインカレでそこはしっかりとやりたいです。あと練習になるとしんどくて楽しめない部分があるんですけど、下級生が多いので楽しんでレースをしたいというのがあって、ボートの楽しさをもう一回感じたいです。自分は監督やコーチに怪我の時からお世話になっていて、今回のインカレもクルーのことでお世話になったので、監督にも胸を張って言えるような結果を残したいというのもあります。それと4年生も最後なので、この目標をしっかりと達成できるようにやりたいのと、応援部でリーダーをやっているゼミの友達が応援に来てくれて、早慶戦の時も泣きながら応援してくれたので、応援している人も頑張っているなと思ってもらえるようなレースをして勝ちたいです。

川田諒 僕も一緒ですね(笑)。高校で勝てなくて悔しくて大学で続けたところもあるので、恩師にいい報告をしたいというのがあります。U19日本代表のコーチもやられているので、戸田にもたまに合宿に来ていて、早慶戦は結構喜んでくれたんですけど、インカレで勝って報告したいというのがあります。僕の好きな表現で言うと、一矢報いたいんですよ。意外とやるなというのを思わせたいので、『関係各位に一矢報いる』というのをテーマにやれたらいいかなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 石井尚紀)


◆川田諒(かわだ・りょう)(※写真右)

1997(平9)年4月8日生まれ。173センチ、65キロ。愛媛・松山東高出身。社会科学部4年。引退後の退寮に関する内田監督との仲むつまじいエピソードを語ってくださった川田諒選手。監督との絆パワーで現役最後となるインカレでは表彰台を狙います!

◆牟田宜平(むた・きっぺい)(※写真左)

1997(平9)年6月9日生まれ。178センチ、76キロ。兵庫・三田学園高出身。商学部4年。早慶レガッタの第二エイトの時から、土屋選手の命名で『おにいやん』と呼ばれるようになった牟田宜選手。積極的に声を出して、後輩3人とのクルーを盛り立てます!