菅平合宿前最後の試合で確かな手応えをつかんだ。リーグ戦の強豪・流経大との一戦。試合開始直後の先制トライを皮切りに試合の流れをつかみ取る。中盤には外国人選手を中心とした相手のアタックにトライを許すも、前半を26-10で折り返す。メンバー総入…

 菅平合宿前最後の試合で確かな手応えをつかんだ。リーグ戦の強豪・流経大との一戦。試合開始直後の先制トライを皮切りに試合の流れをつかみ取る。中盤には外国人選手を中心とした相手のアタックにトライを許すも、前半を26-10で折り返す。メンバー総入れ替えで臨んだ後半には前半を上回る5トライ。最終スコア61―20で快勝を収めた。

◆8・11 練習試合(八幡山グラウンド)

▼対流経大戦

 〇明治61{26―10、35-10}20流経大

 開始直後から試合は動いた。前半2分、ハーフウェーライン付近で左ロック臼田湧人(情コミ2=国学院久我山)が相手ボールをインターセプト。その後、右センター児玉樹(政経2=秋田工)からゲームキャプテン・右ウイング山村知也(営4=報徳学園)へとパスが渡り、インゴール左隅にグラウンディング。「樹(児玉)が良いオフロードパスでつないでくれた」(山村)。この勢いに乗り前半を26―10で終えた。酷暑の影響も考慮してメンバーを総入れ替えで臨んだ後半もチームの勢いは衰えず。10分には敵陣でのマイボールスクラムから佐藤諒(政経4=国学院久我山)がサイドを突き、追加点を挙げた。後半は前半を上回る5トライ5ゴールを挙げ最終スコア61―20。復帰戦となった二浦瑞樹(営4=明大中野)も難しい角度のコンバージョンキックをパーフェクトに沈めた。春季の課題として挙げられた〝スタメンとリザーブの差〟というポイントに手ごたえをつかんだ一戦となった。

 レベルアップの夏を迎える。チームは16日から菅平入り。21日には慶応と練習試合を組んでいる。前年度王者として迎える初めての夏。その中でも、ディフェンス面やスキル面等課題は山積みだ。「環境は整っているので自分たちで質を高めていってほしい」(田中澄憲監督)。成長にもってこいの環境をどう生かすのか。チーム内での熾烈(しれつ)なメンバー争いに向け、選手たちも余念がない。合宿最終日には待望の対抗戦が開幕する。初戦の相手は筑波大。春季同様相手を圧倒できるか、ますます目が離せない。

[中村奈々]

試合後のコメント

臼田

――今日の振り返りをお願いします。

 「チームとしても自分としてもクイックセットや速くリアクションをすることを意識しました。ゲーム序盤で相手がボールをこぼしたところにすぐに反応してインターセプトできたのがよかったです。強みのフィットネスを生かして味方のフォローにすぐに回れました」

スタンドオフ山沢京平(政経3=深谷)

――ディフェンスでは思うように当たれましたか。

 「フィジカルの強さからディフェンスを少し受けてしまったり、一対一で食い込まれる場面がありました。自分のタックルミスや相手ボールをなかなか奪い返せなかったことも課題です。外国人相手でも2、3人でしっかり止めるために相手を上回り一対一でも負けないようにフィジカル面のレベルアップが必要だと感じました」

――菅平での目標を教えてください。

 「ミスなく試合を運んで空いてるスペースを利用したいです。仕掛けの部分や状況判断、一つ一つのスキルなどすべての面でしっかりとチャレンジしていきたいです」

佐藤

――前回の日野自動車レッドドルフィンズとの試合から生かせた部分はありますか。

 「ラインアウトのアタックではサインに自信もって遂行しました。個人的にはアタックで、ゲインライン、ボールを持ったら体を当てようとしました。それは何回かできたので良かったです」

――相手の強度に関してはいかがですか。

 「1人目が下にいって、2人目が上でボールを殺すことをやろうと前半メンバーから声が出ていました。後半メンバーはディフェンスラインを上げ、前で止めようと意識しました。でもなかなか上手くいかず、外国人にラインブレークされるシーンがありました。相手の足を止めることを突き詰めていきたいです」

二浦

――ケガからの復帰戦はいかがでしたか。

 「すごく緊張しました。個人としてはしっかり準備して臨めたので、内容的には良かったなと思います。チームとしても後半で崩れることもなく良いアタックができました。しかし、ボールを落とすなど継続したアタックができませんでした。トライは多かったですが、そこはしっかりこだわっていきたいです」