写真:髙見真己/撮影:伊藤圭7月10日、Tリーグ・T.T彩たまとの契約合意が発表された髙見真己(たかみまさき)。2019年の全日本選手権では強烈なバックハンドを武器にダブルス2種目で大躍進。混合ダブルスでは世界卓球金メダリストの石川佳純、吉…

写真:髙見真己/撮影:伊藤圭

7月10日、Tリーグ・T.T彩たまとの契約合意が発表された髙見真己(たかみまさき)。

2019年の全日本選手権では強烈なバックハンドを武器にダブルス2種目で大躍進。混合ダブルスでは世界卓球金メダリストの石川佳純、吉村真晴ペアを下すと、同じくT.T彩たま入りが決まった松山祐季との男子ダブルスでは、優勝した張本智和・木造勇人ペアから2度のマッチポイントを握り追い詰めるなど大会の台風の目となった。

卓球の名門・愛知工業大学で腕を磨く若干20歳の卓球エリートに、Tリーグ参戦の決意を聞いた。

T参戦のきっかけは全日本ダブルス準優勝




写真:髙見真己/撮影:伊藤圭

――Tリーグ参戦のきっかけは?
髙見真己(以下、髙見):1月の全日本(選手権)のダブルスで準優勝したことで、T.T彩たまの坂本監督が自分と(松山)祐季さんを評価してくださったみたいで。5月頃に坂本監督から直接「T.T彩たまに来ないか」とお話をいただきました。

――参戦については悩まれましたか?
髙見:「行きます」と即答しました。1stシーズンを見ていて、出てみたいという気持ちは強かったです。T.T彩たまについてもチームがまとまっていて、いい雰囲気だなと思って見てました。

――愛知工業大学で同期の木造勇人選手も琉球アスティーダからの参戦が発表されています。
髙見:木造とは小学校3,4年くらいからずっと同じクラブで、中学高校大学も一緒。普通はこんなに一緒なことないですよね(笑)。なので違うチームとして対戦してみたいです。

インカレでも殊勲賞を受賞




写真:2019年全日本選手権での髙見真己(右)・船本さくら(ともに愛知工業大)/撮影:ラリーズ編集部

――1月の全日本選手権ダブルスではノーシードからの決勝進出の快進撃でしたね。
髙見:自分は、男子ダブルスの前にミックスダブルス(ペア:船本・愛知工業大)で吉村(真晴)さん・石川(佳純)さんペアに勝利したのが大きかったです。

自分のチキータは今回通用するんだと感じて、上田(仁)さん・吉田(雅己)さんペアとの試合でも、チキータをバンバン使っていきました。気が付いたらどんどん勝って決勝に行ってましたね。

――決勝ではマッチポイントも2度握りました。
髙見:向こう(張本智和・木造勇人ペア)が、プレッシャーからか受け身だったし、こっちも押せ押せムードだった。でも向こうの方が意地があったと思います。こちらの経験の少なさが出てしまいました。

――7月の愛知インカレでも優勝されています。チームとしてすべてストレート勝ちの快挙でした。
髙見:地元愛知のOB・OGの応援のおかげでもありますし、何よりチームメートが練習相手やケアなど陰でサポートしてくれた。それが大きかったです。

――ご自身も、ドイツ・ブンデスリーガで活躍する及川選手を破っての殊勲賞受賞でしたね。
髙見:準決勝の専修大学戦で対戦した及川(瑞基)選手は学生チャンピオン。勝てて大きな収穫になりました。この試合もあって殊勲賞ももらえたと思ってます。

及川戦では、戦術や技術の引き出しは相手の方が多くて、自分のやることがなくなっている中で、戦術を変えて勝てたというのが印象的でした。サーブからの展開が悪かったのですが、5ゲーム目からフォア前にサーブを出して相手を崩せたのがよかったと思います。

――及川選手に勝った瞬間、倒れこんで喜んでましたね。
髙見:やろうと思ってなかったんですけど自然と。普段は本当におとなしいんですけど、プレッシャーの中で勝てたことで、自分のやんちゃな部分が爆発したのかもしれません(笑)

――Tリーグでのやんちゃなプレーにも期待しています。今日はありがとうございました!

取材・文:山下大志(ラリーズ編集部)