ラリーフィンランドのスタート前夜、セバスチャン・オジエが、2020年度いっぱいで引退するとあらためて語った。ここ数年の状況を見て、セバスチャン・ローブのWRC9連覇記録を更新するチャンスは厳しいと説明した。 すでに2020年以降の契約更新…

ラリーフィンランドのスタート前夜、セバスチャン・オジエが、2020年度いっぱいで引退するとあらためて語った。ここ数年の状況を見て、セバスチャン・ローブのWRC9連覇記録を更新するチャンスは厳しいと説明した。

すでに2020年以降の契約更新はしないと以前から明らかにしていたオジエだが、ラリー本拠地のユバスキラでジャーナリストたちを前に、シトロエンとの契約が切れるのと同時に引退となることをあらためて口にした。引退後については、始めたばかりのゴルフや、自分が興味を持つことを行っていきたいという。

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ヒュンダイのチーム代表、アンドレア・アダモは、チームがWRC以外のイベント(エストニア、イプルー、ボージュ、アルバ)に参戦したのは、様々なチャンスを作るためと語った。
「マシンでの走行距離を重ねることで、新しいコンポーネンツの一貫性をチェックすることができる。我々はテストを行える日数が制限されているので、走行経験を重ねるためだけに時間を費やそうとはまったく考えていない。一方で、イタリア、ベルギー、フランスのイベントにマシンをエントリーさせることで、より多くの人の目に留めてもらえる。地元の組織やゲストメディアとも関わりが持てるし、こうした国ではヒュンダイのブランドの認知度が格段に高いので、様々な活動を展開している。もちろん、フランスでもイタリアでも、エストニアでも、そしてベルギーでも、注目が非常に高かったし、ヒュンダイというブランドにとって、それはとても重要なことだ。だから、どれも素晴らしい機会になったと思う。

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今年のラリーGBのプロモーターは、今年のGBに、元世界チャンピオンのマーカス・グロンホルムが登場することを発表した。しかし残念ながら参戦ではなく、プロモーション活動の一環としてとのことだ。

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シトロエン・レーシングのチーフ、ピエール・ビュダールはユバスキラで、C3 WRCおよびC3 R5の開発作業の進捗について語った。

「目指しているのは、セッティングの選択肢を広げること、グリップや車両コントロール、ロールを違うかたちで行えるようにすることなど。新しいパーツを投入したことで、これまでと違うバランスを取れるようになった。油圧を活用して、挙動をキープしながら同時にグリップを確保できるようになった。また、エアロの変更にも取り組んでいるが、まだ準備は整っていない。

C3 R5マシンについては「変更を行うつもりでいる。リヤサスペンションと、エンジンについても取り組んでいる。WRCマシンと同様、フロントとリヤで圧縮方向において違うバランスを取れるようにすることと、いいグリップが得られるようにするための作業だ。リヤからもっとグリップが得られるように目指している」

オストベルグがフィンランドに参戦しなかったことについては「マッズの考えでは、マシンがここでベストのレベルで戦えるだけの準備ができていないと判断した。ごぞんじのとおり、フィンランドでは、ドライバーの決意が完璧でなければならない。これまで彼は、WRカーで参戦したフィンランドでいいリザルトをたくさん残してきたので、他のマシンと同じだけの決意を持つことができないと感じたのではないだろうか。マシンのパフォーマンスに関して非常にこだわる人なので、R5はまだその域に達していなかったということだ」

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ヤリ‐マティ・ラトバラが、ラリーフィンランドのデイ1で発生したパンクについて説明した。「右コーナーで起きた。昨年は、カット防止にコーナーのイン側にコンクリートがあったのだが、今年はそれがなくなっていたのでノートの速度を上げたのだが、それが自分のミスだった。頭くらいの大きさの石にヒットし、マシンにダメージを負った」

一方、ミークも自分の不運について語った。「ガッカリだよ。5速で巨大な石にヒットしてサスペンションを壊した。スペクテイターたちによれば、その石は午前はなかったという。バンクから転がり落ちてきたに違いない。ラトバラと同じ場所だ」
(Martin Holmes)