WRC第9戦フィンランドは、競技3日目を終えてトヨタのオィット・タナックがラリーをリード。2番手にはシトロエンのエサペッカ・ラッピ、3番手にはトヨタのヤリ‐マティ・ラトバラがつけている。 この日はSS12〜SS19の8SS、132.98k…

WRC第9戦フィンランドは、競技3日目を終えてトヨタのオィット・タナックがラリーをリード。2番手にはシトロエンのエサペッカ・ラッピ、3番手にはトヨタのヤリ‐マティ・ラトバラがつけている。

この日はSS12〜SS19の8SS、132.98km。4SSを2回ずつ走行する構成となり、僅差の上位陣では激しいバトルが繰り広げられた。オープニングのSS12では、前日を4番手で終えたタナックがベストタイムをマークし、一気に総合首位に躍り出ることに成功。このSSではWRC2の勝田貴元がクラッシュし右サスペンションを破損、戦線離脱を余儀なくされている。勝田は3日目以降の出走も見合わせるとしている。続くSS13は、トヨタのクリス・ミークが制してみせた。ラトバラがSS2番手タイムで総合首位に返り咲くも、2番手タナックに対するリードは0.2秒とわずかなものだ。SS14、そのタナックが一番時計をマーク。一方のラトバラはこのSSで左リヤをヒットで傷めて大きくタイムロスを喫してしまった。これでふたりの差は13.9秒に拡大。加えて、ミークはこのSSで左リヤサスペンションを破損しリタイアを余儀なくされ、トヨタ勢の一角が崩れることに。午前中最後のSS15はラトバラが制するものの、タナックも0.1秒差のSS2番手タイムで続き、総合順位に変動はなし。総合順位はタナック、ラトバラ、ラッピというトップ3で午後のセクションに入ることとなった。



午後のオープニングステージとなったSS16、ここではラッピが今大会初のベストタイムをマークし、慎重になりすぎたというラトバラをかわして総合2番手に浮上してみせた。続くSS17はトヨタのタナック、SS18はラッピがベストタイムを獲りあう好走。そしてこの日最後のSS19ではヒュンダイのアンドレアス・ミケルセンが2度目のベストタイムをマークしてみせた。タナックはSS2番手タイムでラッピとの差をさらに広げて競技2日目を終えている。これで上位陣はタナック、ラッピ、ラトバラ、ミケルセン、シトロエンのセバスチャン・オジエ、ヒュンダイのクレイグ・ブリーンというオーダーとなった。



首位のタナックと2番手ラッピの差は16.4秒、ラッピと3番手ラトバラの差は12.4秒と、上位陣の差は徐々に開きつつある。その一方で、4番手争いは最終日も続きそうな気配が濃厚だ。4番手ミケルセンと5番手オジエの差は2.6秒、オジエと6番手ブリーンの差は6.0秒という接近戦となっている。残されたSS距離は短いものの、何かがあれば簡単に順位変動がおきる差と言っていい。



競技最終日はSS20〜SS23の4SS、45.74km。サービスを挟まない設定のため、どの選手にとっても気の抜けない1日となりそうだ。パワーステージは3連ジャンプが有名なルーヒマキで行われる。オープニングのSS20は日本時間4日14時38分スタート。

WRCフィンランド SS19後暫定結果
1. O.タナック(トヨタ・ヤリスWRC) 2:08:49.4
2. E.ラッピ(シトロエンC3 WRC) +16.4
3. J-M.ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC) +28.8
4. A.ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC) +50.5
5. S.オジエ(シトロエンC3 WRC) +53.1
6. C.ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC) +59.1
7. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +1:19.3
8. T.スニネン(フォード・フィエスタWRC) +2:05.3
9. G.グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC) +4:09.7
10. K.ロバンペラ(シュコダ・ファビアR5) +6:33.5