2018-2019 FIM世界耐久選手権最終戦“コカ・コーラ"鈴鹿8時間耐久ロードレース 第42回大会で、Red Bull Honda(レッドブルホンダ)は3位を獲得した。

レースは序盤からカワサキ、ヤマハ、そしてホンダという3つのファクトリーチームがトップを争う熾烈なレース展開となった。その中で、Red Bull Hondaの高橋巧は安定した速さで、貫禄さえ感じさせる走りを見せる。

HRCテストライダーであるステファン・ブラドルは、周回遅れをオーバーテイクする際に戸惑いを見せる場面もあったが、堅実に走りぬいた。鈴鹿8耐ではラップタイム差のある周回遅れのライダーをオーバーテイクする必要があり、これが一つのポイントともなる。

昨年の鈴鹿8耐に参戦したジョナサン・レイ(Kawasaki Racing Team Suzuka 8H)は、その経験を生かして、周回遅れのライダーをうまく交わしながらブラドルをパスし、アドバンテージを築くシーンもあった。ただ、ブラドルはそこで無理をすることなく、ミスも転倒もないようマシンをつないでいく。高橋とブラドルはヤマハとカワサキとガチンコのファクトリー対決を繰り広げ、最終的に3位という結果を手にした。

「自分の中では今年の鈴鹿8耐はいいペースで走れたし、攻めた4スティントでした。自分としてはこれ以上ないくらい走ったつもりです。それで負けてしまったので、また次の勝つ策を考えないといけないなと思います」

決勝レース後の会見で、そう語るのは高橋だ。

「(決勝レースは)ステファンと2人で走ることになりました。(ブラドルも)頑張って走ってくれたし、清成さんも最後まで走ろうと努力してくれた。結果に満足はしていないけれど、受け止めるしかありません」

「すごく悔しいですけど」とぽつり。そして高橋は「これが結果なので、また次、頑張ります」と気持ちを切り替えるように語った。このとき会見場では、高橋の力走を称えるように拍手が起きた。

高橋の力走を、チームメイトのブラドルも「タクミがダブルスティントを走ったのは、とてもすごいことだ」と称賛する。高橋はブラドルと2人でつないできた今年の鈴鹿8耐で、最後のピットストップのときにライダー交代をせずに2スティント連続の走行となったのだ。

「僕は特に第2スティントで、タイヤにいい感じがつかめなくて苦しんだのだけど、次に走行するときには解消されて、いい走りができたと思う。戦略はスティントごとに変えていったんだ。タクミはすごいと思う。急に最後の2スティントを担当することになったのだけど、大変だっただろうし、ハードだったと思うんだ」

Red Bull Hondaのもう一人のライダー、清成龍一は決勝レースで走行することはなかった。実は体調を崩していたといい、「急きょ、(決勝日の)朝に僕が走れなくなってしまいました。(高橋選手とブラドル選手の)2人で走ることになり、作戦を変更することになってしまったので、申し訳なかったなと思います」と言葉少なに語っていた。

ファクトリー体制復活2年目の今年、掲げた優勝を逃したものの、Red Bull Hondaの熱い走りとレース展開は多くのファンを魅了するものだっただろう。