ヤクルト―広島15  ヤクルトに勝利しタッチを交わす小園(中央)ら広島ナイン=神宮【写真提供:共同通信社】■小園海斗(広島東洋)○12-3vs東京ヤクルト(神宮)打撃成績/中安、右本③、中2、空三振、左2① 広島東洋の小園海斗がプロ初の猛打…

ヤクルト―広島15  ヤクルトに勝利しタッチを交わす小園(中央)ら広島ナイン=神宮【写真提供:共同通信社】


■小園海斗(広島東洋)
○12-3vs東京ヤクルト(神宮)
打撃成績/中安、右本③、中2、空三振、左2①

 広島東洋の小園海斗がプロ初の猛打賞。プロ初本塁打を含む4安打4打点の活躍でチームの7連勝に貢献した。

 2回の第1打席で安打を放った小園は、続く3回の第2打席では2死1、2塁の場面で右中間スタンドに入るプロ初本塁打となる3ラン。「浮いてきたスライダーを上から叩くことができた。フルスイングして、入ってくれたのでよかった」と、プロ42打席目の一発を喜んだ。5回の第3打席では、ショートとセンターの間に落ちる打球を、俊足を生かして二塁打とし、サイクルヒットに王手をかけた。

 高卒ルーキーとして初の快挙がかかった8回の第4打席は三振に倒れ、記録達成ならずと思われたが、9回に味方打線の猛攻で第5打席が巡ってきた。「絶対に売ってやろうと思った」という小園は初球ファールの後、2球目をレフト線に運び、2塁オーバーランでアウトとなったが、打点と4安打目を記録した。ヒーローインタビューで「(3塁に)行けばよかった」とドラ1ルーキーは、はにかみながら2度繰り返した。

 将来の正遊撃手と期待され、6月には1軍昇格を果たした小園だが、守備の不安が露呈してわずか4試合で2軍降格となった。オールスター明けの7月15日に一軍復帰し、不振が続く田中広輔に代わってスタメンの座を確保しつつある。挫折から立ち直ったルーキーが、11連敗で絶望的な状況にあったチームが、再び首位の読売巨人を猛追する原動力となっている。