21日、明治神宮球場で日米大学野球選手権大会第5戦が行われた。日米大学野球選手権大会とは、大学野球の日米対抗戦のこと。全日本大学野球選手権大会に出場した大学を中心に、直前合宿を経て選抜された日本の大学野球界を牽引するスター選手たちが登場する。ここまで対戦成績は2勝2敗(雨中止1試合)のタイ。勝ったチームが優勝というプレッシャーがかかる中、先発したのは明大・森下投手。松山・坊っちゃんスタジアムで開催された初戦、岩国・絆スタジアムで開催された第3戦に続き、今大会3度目の先発となった。

※圧巻のピッチングを見せ、アメリカ打線を翻弄した森下

森下は5回を投げて1安打無失点。150kmを超える直球とカーブを織り交ぜ、大学日本一の名に恥じない堂々たる投球を見せた。森下の活躍に応えるかのように、試合は1回裏から動いた。打線は一死二塁のチャンスを作ると、ここで今大会好調の境内・柳町選手が投手強襲の適時打を放ち先制。今春の東京六大学野球リーグで100安打を達成したヒットメーカーが、ここでも勝負強さを見せた。

※初回に先制打を放った柳町

4回には森下の女房役を務める東海大・海野選手、明大・丸山選手の連続適時打が飛び出し、さらに3点を追加。アメリカを一気に突き放した。

※この日の先発・森下、筑波大・佐藤隼、日体大・吉田、苫小牧駒大・伊藤大をリードした海野

森下の後は筑波大・佐藤隼投手が2回1失点、日体大・吉田大投手が1回無失点、最後は苫小牧駒大・伊藤大投手が1回無失点に抑えて勝利。日本が3大会ぶり19度目の優勝を果たし、“世界一”に輝いた。

今大会チームを率いた亜大・生田監督は、2004年の就任以降松田宣浩選手(現・福岡ソフトバンクホークス)らを育てた名将。「去年負け越した悔しさを忘れず、学生の勢いを信じて積極的に行かせた」と、晴れやかに大会を振り返った。また、“大学日本一”から“大学世界一”に輝いた森下は、「絶対に勝つつもりで投げた。チームメートに感謝」と笑顔を見せた。

試合後に行われた閉会式では、MVPに森下、首位打者賞に柳町、最優秀防御率に早大・早川投手が選ばれるなど、東京六大学野球リーグ所属の選手たちの活躍が評価される形となった。

大会5試合を通じて、様々な経験を積んだ選手たち。対戦相手であるアメリカ大学代表だけではなく、普段は敵として戦う“チームメート”からも学ぶものは多かったはずだ。4年生選手たちは、特に10月に行われるドラフト会議を見据える者も多い。それぞれが確かな手応えをつかみ、自分自身そして所属するチームに還元することで、さらなる成長につなげていく。

※優勝杯を受け取る生田監督
※大会MVPに輝いた森下
※大会でも“安打製造機”だった首位打者賞・柳町
※最優秀防御率に輝いた早川。第2戦と第4戦に先発し、ともに無失点だった
※閉会式終了後に胴上げされる生田監督
※試合後にはこんな一幕も。アメリカ代表の選手と健闘をたたえ合う日本代表の選手たち