写真=Getty Images過去の実績と比較しても難しい条件ばかりを設定幼い頃からの念願だったネッツへの移籍を実現させたカイリー・アービング。契約期間は3年で、4年目はプレーヤーオプションになるのだが、アービングの契約には、ある条件をクリ…

写真=Getty Images

過去の実績と比較しても難しい条件ばかりを設定

幼い頃からの念願だったネッツへの移籍を実現させたカイリー・アービング。契約期間は3年で、4年目はプレーヤーオプションになるのだが、アービングの契約には、ある条件をクリアした場合に100万ドル(約1億800万円)を受け取ることができる出来高が付けられている。

『ESPN』によれば、アービングの来シーズンの年俸は3172万ドル(約34億円)で、フルマックスには100万ドル足りない。彼が満額のボーナスを受け取るには、8つの条件をクリアする必要がある。すべてレギュラーシーズンを対象に、1つクリアするごとに12万5000ドル(約1350万円)が加算されていく条件は、そのどれもが非常に難しいものとなっている。

・レギュラーシーズン全82試合のうち70試合以上に出場
・最低60試合に出場し、平均ターンオーバーが2.4未満
・最低60試合に出場し、平均フリースロー試投数が4.6本超え
・フリースロー成功率88.5%超え
・3ポイントシュート成功数平均2.8本超え
・ファウル数を1試合平均2.1回未満
・アービングがプレーしている時間帯に100ポゼッションあたり114得点超え
・アービングがプレーしている時間帯に100ポゼッションあたり106失点未満

上記の条件クリアがどれだけ難しいかは、彼の過去のスタッツを見れば明らかだ。

アービングがこれまでに年間70試合に出場したシーズンは、2013-14(71)、2014-15(75)、2016-17(72)しかない。年間60試合以上に出場し、1試合のターンオーバーが平均2.4未満だったのは2017-18シーズン(2.3)のみ。60試合に出場し、1試合のフリースロー試投数平均4.6本超えを果たしたシーズンは2013-14シーズン(71試合出場で4.8本)、2014-15シーズン(75試合出場で4.9本)、2016-17シーズン(72試合出場で4.6本)。

レギュラーシーズンの試合でフリースロー成功率88.5%超えを達成したのは2015-16シーズン(88.5%)、2016-17シーズン(90.5%%)、2017-18シーズン(88.9%)。レギュラーシーズンの試合で3ポイントシュート成功数平均2.8本超えを果たしたのは、2017-18シーズン(2.8本)のみ。レギュラーシーズンの試合でのファウル数が1試合平均2.1回未満だったのは、2014-15シーズン(1.9)、2015-16シーズン(2.0)、2017-18シーズン(2.0)。

このデータを見ただけでも、満額を獲得するのは非常に困難なことが分かる。ただ、アービングは、またケビン・デュラントも、ディアンドレ・ジョーダンの年俸1000万ドル(約11億円)を捻出するために減額を受け入れたとも言われているため、球団はあえてボーナスという形式を取ったのかもしれない。

アキレス腱断裂により来シーズンは全休が見込まれているデュラントが100万ドルのボーナスを受け取る条件は、ネッツのプレーオフ進出、年間43勝、レギュラーシーズン50試合以上出場、オールスター選出という内容で、万全な状態でシーズンを迎えられれば楽にクリアできそうなものとなっている。