“神宮の覇者”は、やはり神宮球場に強かった。明治大学(東京六大学野球連盟)が6-1で佛教大学(京滋大学野球連盟)を破り、38年ぶりに大学日本一に輝いた。 明治大学はプロ注目のエース森下暢仁主将が東洋大戦の完封勝利から中3日で登場。佛教大学…
“神宮の覇者”は、やはり神宮球場に強かった。明治大学(東京六大学野球連盟)が6-1で佛教大学(京滋大学野球連盟)を破り、38年ぶりに大学日本一に輝いた。
明治大学はプロ注目のエース森下暢仁主将が東洋大戦の完封勝利から中3日で登場。佛教大学は右スリークォーターの技巧派・中山塁が先発。森下は3回まで1人の走者も出さず、鋭く落ちる変化球を武器に圧巻のピッチングを見せた。全日本大学野球選手権大会は東京六大学野球リーグとは異なり、指名打者制のため、味方の援護を信じて攻撃の際にはベンチから声援を送り続けた。
明治大は続く3回、一死2・3塁のチャンスから、3番・内山竣(静岡)の一ゴロ。ここで相手の悪送球があり、2点を先制する。明治大は直後に登板した2番手投手・丸山惇(大冠)のボークで更に1点を追加した。
佛教大は過去4試合で3度も、3点差をひっくり返している粘り強いチーム。しかし、ここは森下の方が上手だった。最速152kmの速球はもちろん、複数の変化球が切れ、制球も安定。エースの風格を見せつけた。
対する佛教大も4回表から登板した188センチの本格派右腕・福森が好投。試合は決勝戦ならではの緊張感を保ち、終盤に入った。
明治大は9回表、上位打線の出塁で二死満塁のチャンスを作る。ここで5番・喜多がライト線を破り、走者一掃となる適時二塁打。リードを6点と拡げた。
9回裏、佛教大学は3番・野嶋が一死1塁から適時二塁打を放って1点を返すなど、一矢報いたが、続く4番、5番が連続三振に打ち取られた。敗れた佛教大学は投手陣が2ケタ与四死球と、試合の流れを作りきれなかった。
今季、明治大学は特別な思いでリーグ戦そして全日本大学野球選手権大会に臨んだ。亥年となる今年のスローガンは「猪突猛進 ~All for Win~」。猪は明治大学野球部のシンボルでもあり、約30年ぶりにユニフォーム袖に猪マークを復活させた節目の年となった。猪のようにがむしゃらに、猛烈な勢いでリーグ優勝と日本一を成し遂げた明治大学野球部。このまま秋季リーグ戦へ向け、足を止めることなく駆け抜けていく。
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