西武―広島2  8回、満塁本塁打を放ち、ナインに迎えられる広島・田中広(2)=メットライフドーム【写真提供:共同通信社】■田中広輔(広島東洋)○9-1vs埼玉西武(メットライフ)打撃成績/左2、左飛、右安①、右本④ 広島東洋の田中広輔が満塁…

西武―広島2  8回、満塁本塁打を放ち、ナインに迎えられる広島・田中広(2)=メットライフドーム【写真提供:共同通信社】


■田中広輔(広島東洋)
○9-1vs埼玉西武(メットライフ)
打撃成績/左2、左飛、右安①、右本④

 広島東洋の田中広輔が満塁弾を含む3安打5打点の活躍でチームの勝利に貢献した。

 2回の第1打席で2塁打を放って先制のホームを踏んだ田中広は、7回には1死満塁の場面で勝ち越し打を放った。1対1の均衡を破るタイムリーは「(大瀬良が)毎回、粘り強い投球をしていたので、打ちたいという気持ちだった」と6回まで毎回安打を許しながら122球を投じ、1失点に抑えていたエースに勝ち投手の権利をもたらす一打となった。そして4点リードした8回の第4打席は、再び満塁のチャンスでライトスタンドへダメ押し点となるグランドスラム。「みんながつないでくれたので、なんとか打ちたいという気持ちだった」と、2打席連続の殊勲打を喜んだ。

 今季は開幕から極度の打撃不振に陥り、打率1割台と低迷が続いていた。打順も定位置の1番から外され、7、8番での起用が増えていた。これまでの実績と守備力を評価した緒方監督が田中広をスタメンから外すことはなかったが、球団記録に迫る連続フルイニング出場との絡みもあり、起用には疑問の声が上がることもあった。それでもこの日で4試合連続打点と状態は上向きで、打率もようやく2割台に達した。「少しずつよくなっているので、少しでもチームに貢献できるように頑張っていきたい」と笑顔が戻った不動のショートストップが、チームが苦手とする交流戦の今季初勝利をもたらした。