試合後、工藤公康監督は中田にストレートを適時打された初回の失点の場面を振り返った。■大谷に浴びた2ランには「攻め方もあるかもしれない」 6日の日本ハムとの首位攻防第2ラウンドに1-8で敗れたソフトバンク。先発の千賀滉大は、初回に中田翔の適時…

試合後、工藤公康監督は中田にストレートを適時打された初回の失点の場面を振り返った。

■大谷に浴びた2ランには「攻め方もあるかもしれない」

 6日の日本ハムとの首位攻防第2ラウンドに1-8で敗れたソフトバンク。先発の千賀滉大は、初回に中田翔の適時打で先制を許すと、3回には大谷翔平に2ランを浴びるなど、6回5失点で今季初の黒星を喫した。試合後、工藤公康監督は中田にストレートを適時打された初回の失点の場面を振り返った。

「中田くんの調子が上がっている中で、(カウント)3-2からもうちょっと慎重にというか、変化球には合ってなかったからね。フォークなり、スライダーなりを投げていればね。大谷くんのホームランも、初回に三振を奪ったイメージをもっていれば、別の攻め方もあるかもしれない」

 ただ、その点については「本人が一番反省してるだろう」と千賀を気遣いながら次のように続けた。

「こういう試合はあってほしくないけど、1個1個反省を生かしていかないと。(千賀は)成長過程の選手だし、まだまだ大きくなってもらわないといけない選手だからね。今日は、バランスなのか、リリースのタイミングなのか、そういうところで苦しんでいたと思う。また練習していきながら、有利なカウントにするための方法を見つけてもらうしかない」

■5回の明石の走塁死は「あそこは紙一重」

 3点を追う5回、1死満塁からソフトバンクは唯一の得点を挙げたが、柳田悠岐の内野安打でホームを狙った二塁走者・明石健志が憤死し、つながりを欠く結果となった。

「あそこでホームがセーフになって、内野安打で2点になっていれば押せ押せになっていただろう。ただ、あそこは紙一重。あのような走塁を常にできるようにと思ってやっているので問題はない」

 これで日本ハムとのゲーム差は再び5に戻り、この日勝つか引き分けるかで点灯するはずだった優勝マジックもお預けとなった。それでも工藤監督は「3連敗したわけじゃないし、明日、明日!」と、いつもどおりに声を張り上げながら監督室へ歩みを進めた。

藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura