東日本大学選手権が北海道・北海きたえーるにて行われた。女子は団体を組むことができず男子のみの出場となった。主将・笹野由宇(スポ4=東京・世田谷学園)を不在とした今大会。「悔しいの一言」(芝本航矢、スポ3=東京・世田谷学園)。メンバーは六大…

 東日本大学選手権が北海道・北海きたえーるにて行われた。女子は団体を組むことができず男子のみの出場となった。主将・笹野由宇(スポ4=東京・世田谷学園)を不在とした今大会。「悔しいの一言」(芝本航矢、スポ3=東京・世田谷学園)。メンバーは六大学大会とは異なり、笹野を除くAチームでそろえた。2回戦の立大戦から出場となった早大空手部だが、結果は2―3と1試合も勝つことができず、午前で姿を消すこととなった。

 先鋒はキャプテン代行・芝本。順調に点を取り、快勝しチームを勢いづける。次鋒は注目のルーキー・長沼俊樹(スポ1=東京・保善)。開始早々相手に上段突きを決められるも、徐々に長沼のペースになり上段突き、中段突きと立て続けに決め、5点を奪う。流れは完全に長沼に向き、このまま勝利かと思われた。だが勢いづいた長沼の攻撃が相手選手の頬を直撃。相手選手は一度立ち上がったものの、鼻血が止まらず、長沼の敗戦となった。痛い黒星であった。


ガッツポーズする野澤

 中堅戦では伊坂夏希(スポ2=鳥取・米子東)が開始8秒に上段蹴りを食らう。その後もわずかな隙で上段突きを決められ、1分で敗戦を喫した。1―2で迎え、後がない副将戦。吉田翔太(スポ2=埼玉・栄北)が登場したが、1点も奪えずまさかの2回戦敗退となった。試合ではカウンターを食らう場面も多く、首を傾げることもあった。2回戦敗退が決まった状態での大将戦で出場したのは初団体戦出場の野澤颯太(法1=長野・松商学園)だ。「弱点を突かれた」と入りが大きくなったところを狙われ、序盤は上段突きで3点奪われる。だがこの後、野澤の上段蹴りが入り、流れが変わる。「気持ちで勝った」(野澤)と粘り強く上段突きを決め、5―4で勝利を収めた。流れが悪い中での野澤の勝利は今回の収穫となったであろう。


二人の敗戦が痛かった

 歯車が合わなかった。「由宇先輩がいない試合で多少の不安などを抱えながらも自分たちが勝たなければいけないという気負い」と『自分の組手』ができなかった今大会。長沼の敗戦や吉田の敗戦などが大きく響いた。「練習がマンネリ化してしまったのかなと思うのでもう一度きょうの反省を踏まえてもう少しメニューを考えて一人一人に合った課題に合った練習をしようかなと思います」(芝本)。今回の試合が全日本学生選手権(全日本)の出場メンバーを除き、前期最後の試合であった。『自分の空手』ができるように。団体戦が中心となる後期に向けて夏の成長が求められる。

(記事、写真 江藤華)

結果

男子団体組手 2回戦敗退

コメント

芝本航矢(スポ3=東京・世田谷学園)

――きょうの試合を振り返って

悔しいの一言ですね。由宇先輩(笹野、スポ4=東京・世田谷学園)がいない状況で自分がキャプテン代行という形でやらせてもらって。自分がリーダーとして引っ張っていけなかったことは本当に悔しいという思いでいっぱいです。

――自身は勝利で引っ張っていたわけではないのですね

団体戦なので。個人勝っても団体が勝たないと意味がないですね。自分が勝ったからといってチームは負けてしまったので自分の責任でもあり、反省しないとなと思います。

――どうやったらチームが勝てたのでしょうか

練習がマンネリ化してしまったのかなと思うのでもう一度きょうの反省を踏まえてもう少しメニューを考えて一人一人に合った課題に合った練習をしようかなと思います。

――全体的に攻めている様子も見られました

むしろもっと攻めてほしいですね。長沼くん(俊樹、スポ1=東京・保善)などは攻めるタイプなのでいいんですけど、ほかの人は受け身になってしまっているのでそれが気持ちにも出てしまっているので相手もそれが伝わるので相手も怖がらず来てしまうので、圧をかけてもう少し前に出ないといけないと思います。

――後輩の戦いぶりをみていかがでしたか

少し緊張してしまったかなと。そこをもう少し自分がほぐしてあげないといけない部分でもありました。もう少し自分の組手を出せばいけたのですが、自分の組手をいかに出せるかというのが今後の課題ですね。

――それではチームの反省点を挙げるとしたら、緊張などということでしょうか

由宇先輩がいない試合で多少の不安などを抱えながらも自分たちが勝たなければいけないという気負いも少なからずあると思うので闘志は出すのですがあまり気負わずに自分の組手を出すということですね。もう少し身体のぶつかり合いが必要なのかなって、もう少し自分から仕掛けていけば相手もやりづらいのかなって思いますね。

――反対にきょうは野澤颯太選手(法1=長野・松商学園)が団体戦初出場ながら初勝利となりました

初の団体戦で流れが悪い中、大将戦で回ってきて踏ん張れたのはすごく頼りになるなと思います。それを自分の糧にして今後ももっと活躍してほしいですね。

――最後に次は全日本選手権(全日本)ですが意気込みをお願いします

個人戦にはなるんですが、チームでまとまってきょうの反省を踏まえながらも各々がどういうことを意識しなければいけないのかを組み立ててそれを全日本で出せるようにすれば日本一は近いと思います。

野澤颯太(法1=長野・松商学園)

――初めての団体戦でしたが、いかがでしたか

高校の時と同じポジションだったので、そこまで緊張しないかなと思ったのですが少し緊張しました。

――前日の夜なども緊張されていたのですか

きょうからです。

――上段蹴りを決めたシーンを振り返っていかがですか

3点連続取られて、それは自分の弱点つかれて取られたのですが、そこで上段蹴りが決まって流れ変えられて良かったです。

――弱点とは

入りが大きくなったりとかで中段突きを抜かれたりとか、くっついた時に技もらったりとかですね

――その後も上段突きを決めて、粘り勝ちを収めましたが、振り返っていかがですか

気持ちで勝った部分もありますね。

――団体戦では負けてしまったのですが、ご自身が勝利したことは大きな収穫となったのではないでしょうか

そうですね。自分にとって大きな収穫になりました。

――前期の試合は今回で最後となったのですが、後期に向けてどんな練習をしていきたいですか

弱点克服とか、自分はスロースターターなので序盤からしっかり点取れるように頑張っていきたいです。