25日午後、第2回コンバインドジャパンカップ(石鎚クライミングパークSAIJO=愛媛・西条)の女子予選が終了し、野中生萌が首位通過を決めた。2位に伊藤ふたば、4位に野口啓代がつけ、有力選手がそろって決勝に進出した。

 女子予選は厳しい暑さとなった正午過ぎに始まった。第1種目のスピードでは、野中がスタートダッシュに成功。1回目の試技で8秒499をマークし、自身の持つ日本記録を更新した。2位につけたのは、競技前練習から好タイムを出していた伊藤。日本女子2人目の8秒台となる8秒992をたたき出した。3位の倉菜々子(9秒450)、4位の野口啓代(9秒452)など、上位選手は軒並み自己ベストを更新する。

 第2種目のボルダリングは伊藤の独壇場となった。第1、第4課題はともに6アテンプトでの完登を決めるなど粘りもみせて全課題を攻略。この種目2位の野口に2完登差をつけて、総合成績でも2ポイントでトップに立つ。

 リードでも上位につけたい伊藤だったが、「2種目終わった後で疲れもあり、しっかりした判断ができなかった」と足を滑らせてしまい中盤で落下。まさかの15位で、総合成績1位をこの種目5位となった野中に譲ることに。2位の伊藤に続いたのは、リードでただ1人頂点までたどりついた森秋彩。得意のボルダリングで流れを掴み切れなかったという野口は4位だった。

 これで、決勝進出が世界選手権(8月、八王子)出場の条件となっていたオリンピック強化選手Sランクの野中、野口は日本代表派遣基準をクリア。明日の決勝は、この2人に伊藤、森、さらに谷井菜月、平野夏海、倉菜々子、小武芽生を加えた8名でおこなわれる。野中、野口を除いた6名による残り3枠となった世界選手権代表争いのゆくえにも注目だ。

ボルダリングで全完登するなど、総合2位で明日の決勝に進んだ伊藤ふたば。

厳しい暑さに見舞われた石鎚クライミングパークSAIJO。

野中生萌コメント
「1位通過ではないと思っていたので『嘘でしょ』って驚きだった。(左肩の負傷の状態は?)練習量が多かったり、肩にくるような課題を登るとまだ痛みが出てしまう。状態としては80%くらい。リードは下部でも上部のようなトライをするという練習に手応えがあり、同じマインドでやろうと思っていた。(苦手とする)リードで5位は十分な結果だと思う」

伊藤ふたばコメント
「スピードで自己ベストを更新したときは、最初は9秒99だと思っていたので自分でもびっくりだった。8秒台は練習も含めて初めて。ボルダーではスピードの疲れはあったが、集中し切れたのがよかったと思う。すごく良い調子で進んでいたが、リードは出し切る前に足が滑ってしまったのが反省点。2種目終わった後で疲れもあり、しっかりした判断ができていなかった。今大会で成績を残して、世界選手権に出場したいと思っている」

野口啓代コメント
「スピードで自己ベストは更新できたが、得意なボルダーがあまり良くなく、その後の流れも良くなかった。1日暑くて長かったこともあり、リードの最後で粘り切れなかった。今日は決勝に進出して世界選手権の枠を取るということが目標だったので、まずスピードでフライングをしないことに一番気をつけていた。今日は20人だったが、明日は8人なので流れが変わってくるはず。タイトルにはこだわりたいと思っているし、世界選手権前の唯一のコンバインドの大会なので、3種目でいいパフォーマンスを出したい」

<決勝進出>

1位:野中 生萌(XFLAG)
   20ポイント(S 1位/B 4位/L 5位)
2位:伊藤 ふたば(TEAM au)
   24ポイント(S 2位/B 1位/L 12位)
3位:森 秋彩(つくば開成高等学校)
   27ポイント(S 9位/B 3位/L 1位)
4位:野口 啓代(TEAM au)
   32ポイント(S 4位/B 2位/L 4位)
5位:谷井 菜月(橿原学院高等学校)
   132ポイント(S 11位/B 6位/L 2位)
6位:平野 夏海(国士舘高等学校)
   168ポイント(S 8位/B 7位/L 3位)
7位:倉 菜々子(ウィルスタッフ)
   225ポイント(S 3位/B 5位/L 15位)
8位:小武 芽生(エスエスケイフーズ)
   240ポイント(S 5位/B 8位/L 6位)

※上段左から氏名、所属先
※下段左から各種目順位の値を掛け合わせた総合ポイント、各種目順位(S=スピード、B=ボルダリング、L=リード)

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取材・文

編集部・篠幸彦 /

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