写真:水谷隼(木下マイスター東京)/撮影:ラリーズ編集部

5月3日に茨城県水戸市で開催された「水谷隼選手と青少年育成卓球フェスティバル in 水戸」。水谷隼、吉村真晴という男子日本代表のトップ選手が登場し、エキシビジョンマッチなどが行われたこのイベントには3,000人を超える卓球ファンが詰め掛けた。

水谷、吉村といえば言わずと知れたオリンピックメダリストである。2016年夏、リオの地で丹羽孝希と共に団体戦銀メダルを勝ち取った彼らは大きな注目を集め、男子卓球の存在感を世間に知らしめた。

このイベントに集まった観客数3,000人は、公式戦ではない卓球イベントとしては異例の多さだ。やはりオリンピックメダリストの人気・知名度は相当なものなのだろうか。

そこで今回は、2018-2019シーズンのTリーグにおいて、オリンピックメダリストが出場していたか否かで観客動員数に差が生じたかを検証する。

Tリーグ出場のオリンピックメダリストの集客力は?

Tリーグに選手登録されていた日本人選手のうち、オリンピックメダリストは4人。

男子はリオ団体戦準優勝メンバーの水谷・丹羽・吉村の3人が揃って参戦、女子はロンドンとリオの2大会でメダルを獲得している石川佳純が登録された。

2018-2019シーズンのTリーグ、リーグ戦にプレーオフファイナルを含めた全86試合の平均観客動員数は1,276人。この86試合について、出場したメダリストの人数と観客数の関係を調査したところ、集計結果は以下のようになった。

<出場メダリスト数:平均観客数>
メダリスト0人の場合: 1,008人
メダリスト1人の場合: 1,404人
メダリスト2人の場合: 1,581人

メダリストの出場と観客数は無関係ではない

メダリストの出場がなかった試合では平均観客数が1,000人程度だったのに対し、いずれか1人が出場すると1,404人。2人が同じ試合に出場した場合は1,581人まで上昇。メダリストの存在と観客数は無関係ではなさそうだ。

オリンピックでの活躍をきっかけに卓球に関心を持ち、その姿を一目みようとTリーグの試合会場に訪れたライト層が少なからずいた可能性がある。

水谷が自身のTwitterで試合出場予定を事前にツイートしたり、石川もTリーグ参戦発表と同時に開幕三連戦への出場を明言したりするなど、選手自身が発する告知も集客に繋がっているだろう。

Tリーグは未来のメダリストの試合を間近で観戦するチャンス

とはいえ、Tリーグの見所はオリンピックメダリストに限ったものではない。

昨シーズンのTリーグは、男子では張本智和、女子では早田ひな・平野美宇・木原美悠など数多くの有望な若手選手が躍動した。いよいよ来年に迫った東京オリンピック、そして2024年のパリオリンピックへの出場の可能性をもつ彼らのような「未来のメダリスト」を一足早く現地でチェックし、その成長ぶりを見届けることも楽しみの1つだ。

実績十分のメダリストと未来のメダリスト候補の真剣勝負を国内で観戦できる、これもTリーグの大きな魅力といえるだろう。

文:石丸眼鏡