25日午前、第2回コンバインドジャパンカップが石鎚クライミングパークSAIJO(愛媛・西条)で開幕した。先におこなわれた男子予選では、原田海を筆頭に藤井快、楢﨑智亜、楢崎明智のオリンピック強化Sランク選手4人が上位を占める形となった。

 第1種目のスピードでは、2回の試技でいずれも6秒台を計測する安定感をみせた藤井が6秒528のタイムで1位。6秒654の楢崎智亜が2位に入った。

 続くボルダリングでは第1課題から難関が続く。ほとんどの選手が1完登以下で、最終課題をただ1人攻略した原田が2完登4ゾーンで1位、こちらも第3課題を唯一完登した藤井が2完登3ゾーンで2位となり、総合成績では2ポイントの藤井が暫定首位を維持した。

 最終種目のリードでは、総合2位につけていた原田が最後まで登り切ることに成功。その後に完登者が現れなかったため、ボルダリングからの連続1位を決める。次の記録となる37+には7名が並んだが、到達時間の差で楢崎智亜が2位となった。

 3種目を終え、総合成績1位はボルダリングとリードで連続1位を獲得した原田海。6ポイントで藤井と並ぶも、3種目のうち順位が上回った数の多い原田に軍配が上がった。楢崎智亜、楢崎明智も安定して各種目上位に入り2人に続いた。世界選手権八王子大会コンバインド種目への出場権が懸かる今大会、彼ら4人の五輪強化Sランク選手は決勝進出がその条件となっていたが、4人全員が見事にミッションをクリアした。

 そのほかのファイナリストは土肥圭太、緒方良行、抜井亮瑛、石松大晟に決まった。8名で争われる決勝は、明日9時5分のスピードからスタートする。

第1種目スピードで好タイムを記録し笑顔をみせる藤井快。

最終種目リードで唯一の完登者となった原田海。

原田海コメント
「スピードの1本目で落ちてしまい焦ったが、2本目で隣の藤井選手に釣られて僕も自己ベストを更新できた。ボルダーは難しい課題が続いたが、最後のスラブ(緩傾斜壁)は練習から調子が良かったので自信を持って登れた。リードはボルダリングW杯の期間中もずっと持久トレーニングを続けていたので、その成果が出たと思う。1位通過を狙っていたわけではないが、今の調子からするとあり得ないことではなかった」

藤井快コメント
「(これで世界選手権への出場が内定したが?)そのためにボルダリングW杯ミュンヘン大会などを欠場し、成果も出ていると思う。まずはひと安心という感じ。スピードは緊張でのミスが怖かったが、プラクティスのときに左手を怪我したことで緊張がとれた。ボルダーは暑かったことでみんな苦戦していて自分もハマってしまい、3課題目で取り戻せてそのまま1位をと思っていたけど甘くはなかった。リードは前腕の疲労もあり最後に力が少し足りなかったが、内容的には悪くなかった」

楢崎智亜コメント
「順位のことはあまり気にせず、決勝に残ることを考えていた。世界選手権に出られないことが一番怖かったのでホッとしている。疲労や手の皮が減ると後半に響くことを考慮して、スピードの2本目はスキップした。ボルダーは課題がかなり難しく、スピードで2位だったこともあり5位以内であればいいと考えていた。明日は今日よりも順位を狙って集中していこうと思う」

楢崎明智コメント
「すごく緊張していたが、世界選手権の出場が決まってホッとしている。今シーズンは実力がついてきたと思っていたが、大会でそれを発揮することが難しく、あまり成績がついてこなかったという意味で不安もあった。スピードはフライングするのではと思い、スタートのタイミングをワンテンポ遅らせていた。明日はスタートをいつも通りやれば自己ベストは出ると思っている。今後の自信がつくような大会にしたい」

<決勝進出>

1位:原田 海(日新火災)
   6ポイント(S 6位/B 1位/L 1位)
2位:藤井 快(TEAM au)
   6ポイント(S 1位/B 2位/L 3位)
3位:楢崎 智亜(TEAM au)
   16ポイント(S 2位/B 4位/L 2位)
4位:楢崎 明智(TEAM au)
   60ポイント(S 5位/B 3位/L 4位)
5位:土肥 圭太(鹿児島県山岳・スポーツクライミング連盟)
   294ポイント(S 7位/B 7位/L 6位)
6位:緒方 良行(神奈川大学)
   390ポイント(S 3位/B 10位/L 13位)
7位:抜井 亮瑛(奈良県山岳連盟)
   704ポイント(S 4位/B 11位/L 16位)
8位:石松 大晟(Base Camp)
   840ポイント(S 10位/B 6位/L 14位)

※上段左から氏名、所属先
※下段左から各種目順位の値を掛け合わせた総合ポイント、各種目順位(S=スピード、B=ボルダリング、L=リード)

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取材・文

編集部・篠幸彦 /

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