東京六大学野球春季リーグ第7週1日目が行われ、あと1勝で5季ぶりの優勝が決まる明大だったが、法大の意地の前に4対4で引き分け。優勝決定は持ち越しとなった。一時勝ち越しとなる主将・福田のタイムリーに法大ベンチが湧いた 「勝てる試合を落として…

 東京六大学野球春季リーグ第7週1日目が行われ、あと1勝で5季ぶりの優勝が決まる明大だったが、法大の意地の前に4対4で引き分け。優勝決定は持ち越しとなった。

一時勝ち越しとなる主将・福田のタイムリーに法大ベンチが湧いた

 

「勝てる試合を落としてしまいました」
 明大のエース・森下暢仁(4年・大分商)が試合後のそう漏らしたように、序盤は完全に明大のペースだった。今季初先発の法大・内沢航大(4年・八戸工大一)から明大は添田真海(4年・作新学院)、内山竣(4年・静岡)、北本一樹(4年・二松学舎大附)と1、3、4番が安打を放っていきなり2点を先制。森下も「内野ゴロもしっかり取れていたし調子は悪くなかったです」と振り返るように6回1アウトまで無安打投球を続けた。さらにその裏には添田の犠牲フライで1点を追加した。

 しかし、8回表。森下は先頭に四球を走者で出してしまうと、さらに船曳海(4年・天理)にも安打を打たれピンチは拡大。ここで法大の代打・中村迅(3年・常総学院)に3ランを打たれ、同点に。さらに9回表に福田光輝(4年・大阪桐蔭)に勝ち越し打を打たれてしまった。
 9回裏二死から、明大・喜多真吾(4年・広陵)が法大・三浦銀二(2年・福岡大大濠)から同点本塁打を放ってなんとか引き分けに持ち込んだが、今日優勝を決めることはできなかった。
 森下は「チームの流れを変えてしまいました。明日以降も登板のチャンスがあれば、しっかり抑えたい」と悔しさを押し殺しながらも前を向いた。

リーグ戦通算200奪三振も記録したが、自らの手で今日の優勝を決めることはできなかった森下

 

■明治大vs法政大1回戦
法大 000000031=4
明大 200001001=4
【法】内沢、鈴木、朝山、新井、柏野、高田孝、三浦-渡邉
【明】森下-西野

本塁打:法大・中村迅(8回3ラン)、明大・喜多(9回ソロ)

◎法大・中村迅(3年・常総学院)
「チームとして勝ちたかったです。(代打での同点3ランは)みんなが回してくれたので何とか繋ごうと思いました。(優勝の可能性は無くなっても)勝ちにこだわって秋に繋がるよう、勝ちにこだわっていきたいです」

◎明大・喜多真吾(4年・広陵)
「打ったのはストレートです。結果としてホームランになって良かったです。森下に負けだけは付けたくないと思いました。しっかり点を取れるところで取れるようにしていきたいです」

文・写真=高木遊