模型とホビーの祭典、静岡ホビーショーが8日から静岡市のツインメッセ静岡で始まった。国産のプラモデルが誕生しておよそ60年。静岡ホビーショーも今回で58回目の開催を数える。今や日本のプラモデルは世界的にもリードするクオリティを誇り、ファンの注…

模型とホビーの祭典、静岡ホビーショーが8日から静岡市のツインメッセ静岡で始まった。

国産のプラモデルが誕生しておよそ60年。静岡ホビーショーも今回で58回目の開催を数える。今や日本のプラモデルは世界的にもリードするクオリティを誇り、ファンの注目は国内にとどまらない。

そんな、静岡市はもとより静岡県としても、もはや主要産業の一つである模型の魅力を、もっと多くの子供たちに知ってもらおうと、今回からプレス向けや一般公開に先駆けて「小中高校生招待日」が初日の8日設定された。

当日は朝から、ツインメッセ静岡の駐車場には、子供たちを乗せたバスが続々と到着。最新の模型の展示を見学し、メーカーの担当者に熱心に質問したりする光景が会場のいたるところで見受けられた。

また、ただ見学するばかりでなく、実際に模型工作の体験スペースも設けられ、日頃あまり触る機会のないプラモデルで、自分ので作る喜びを体験する機会にもなっていた。

この日には、主催の静岡模型教材協同組合の記者会見も行われた。代表を勤める田宮俊作会長は「最近では説明図を見て模型を組み立てることができない子供も少なくなくなっています。それはまず体験したことがないというのが最大の原因でしょう。こうして、実際に来てもらって、見学して、模型作りを体験してくれているお子さんの表情を見ていると、何より楽しそう。小さい子供のサポートでも学生がボランティアに入ってくれている。組み立て体験をしている子供も、ボランティアの学生さんも、参加したすべての人が模型を介して楽しそうにしているのが何よりもうれしいこと。今回にとどめず、次回以降も引き続き実施していきたい」と話す。

ボランティアとして参加していた、静岡聖光学院の学生の一人は「年齢が違う子供に伝えるというのは、友達や目上の大人に話すような言葉では伝わらないことも多ので、もっと平易な言葉を使ったり、声のトーンを工夫したりしなければなりません。これ自体、ふだんなかなかできないことなので、貴重な体験になりました」と話していた。

単に地元の産業に目を向けてもらうだけでなく、じっさいに身近なものとして親しんでもらう、その中で手を動かし、創意工夫し、教室や机の上では学べない学びの場にもなっている、今回から始まった試み。ホビーを教育や学習と切り離すのではなく、地域の共通言語、文化として醸成しようという取り組み。今後も目が離せない。

第58回静岡ホビーショーは、5月11日・12日が一般公開日となっている。場所は静岡市のツインメッセ静岡、入場は無料だ。

タミヤ模型のブースでは話題のGRスープラが実車とモデルそろっ展示される。《撮影 中込健太郎》

タミヤ模型のブースでは話題のGRスープラが実車とモデルそろっ展示される。《撮影 中込健太郎》

小中学生招待日は早朝から子供たちを乗せたバスが続々とホビーショーの会場に到着。大勢の子供たちでにぎわっていた。《撮影 中込健太郎》

小中学生招待日は早朝から子供たちを乗せたバスが続々とホビーショーの会場に到着。大勢の子供たちでにぎわっていた。《撮影 中込健太郎》

地元を走る電車の模型のミニチュアに興味津々の子供たち。《撮影 中込健太郎》

地元を走る電車の模型のミニチュアに興味津々の子供たち。《撮影 中込健太郎》

いつの時代も子供に人気のミニ四駆。最近では大人が戻ってくるケースもあり、新たな車種構成なども展開されている。子供向け用のこちらは、コックピットに動物が載ったタイプだった。《撮影 中込健太郎》

いつの時代も子供に人気のミニ四駆。最近では大人が戻ってくるケースもあり、新たな車種構成なども展開されている。子供向け用のこちらは、コックピットに動物が載ったタイプだった。《撮影 中込健太郎》

「僕のミニ四駆を持ってくればよかったな」と話す子供も。《撮影 中込健太郎》

「僕のミニ四駆を持ってくればよかったな」と話す子供も。《撮影 中込健太郎》

自分で組み立てるのも、サポートで手助けするのも発見!ホビーが格好の学習の場になっていたようだ。《撮影 中込健太郎》

自分で組み立てるのも、サポートで手助けするのも発見!ホビーが格好の学習の場になっていたようだ。《撮影 中込健太郎》

マニアックなクルマをラインナップのトミカリミテッドの新商品にも興味津々の子供たち。《撮影 中込健太郎》

マニアックなクルマをラインナップのトミカリミテッドの新商品にも興味津々の子供たち。《撮影 中込健太郎》

模型ファンの間ではこうした体験の機会も少なくないのだそうだ。臭いも弱く、水性のアクリルペイントは扱いやすく、かつてのアクリル塗料とは比較にならないほど扱いやすい。《撮影 中込健太郎》

模型ファンの間ではこうした体験の機会も少なくないのだそうだ。臭いも弱く、水性のアクリルペイントは扱いやすく、かつてのアクリル塗料とは比較にならないほど扱いやすい。《撮影 中込健太郎》

組み立てに要する時間も30分から1時間半ほどと、人それぞれだとういう。《撮影 中込健太郎》

組み立てに要する時間も30分から1時間半ほどと、人それぞれだとういう。《撮影 中込健太郎》

もくもく組み立てられていくプリウス。接着剤不要のスナップオンタイプで初心者にも取り組みやすいタイプだ。《撮影 中込健太郎》

もくもく組み立てられていくプリウス。接着剤不要のスナップオンタイプで初心者にも取り組みやすいタイプだ。《撮影 中込健太郎》

プラモデルであれば組み立てがメインだが、RCカーとなれば、走らせる楽しみも味わえる。子供たちも操作のコツを教わっていた。《撮影 中込健太郎》

プラモデルであれば組み立てがメインだが、RCカーとなれば、走らせる楽しみも味わえる。子供たちも操作のコツを教わっていた。《撮影 中込健太郎》

「子供たちがみな楽しそう。今回で終わることなく、次回以降も子供たちに楽しさを知ってもらいたい。」と話す静岡模型教材協同組合の田宮代表。《撮影 中込健太郎》

「子供たちがみな楽しそう。今回で終わることなく、次回以降も子供たちに楽しさを知ってもらいたい。」と話す静岡模型教材協同組合の田宮代表。《撮影 中込健太郎》

「手を動かして想像力を養う。そんな模型の魅力を知ってもらいたいと思ったら、逆に子供たちにパワーをもらったようだ」記者会見では来年以降への意欲も表明された。《撮影 中込健太郎》

「手を動かして想像力を養う。そんな模型の魅力を知ってもらいたいと思ったら、逆に子供たちにパワーをもらったようだ」記者会見では来年以降への意欲も表明された。《撮影 中込健太郎》