坂口佳穂インタビュー(後編) 注目度では、ビーチを代表するプレーヤーの坂口佳穂(23歳/マイナビ/KBSC)。昨シーズンは結果も出して、実力でも世代を代表する選手になりつつある。そんな彼女の素顔に迫る、プライベートな話も聞いてみた--。--…

坂口佳穂インタビュー(後編)

 注目度では、ビーチを代表するプレーヤーの坂口佳穂(23歳/マイナビ/KBSC)。昨シーズンは結果も出して、実力でも世代を代表する選手になりつつある。そんな彼女の素顔に迫る、プライベートな話も聞いてみた--。

--今シーズン、村上礼華選手(22歳)とペアを組んで若いチームとなりますが、じっくりとチームを作っていこうという意識もあるのでしょうか。

「過去のオリンピックを見ると、長い時間組んでいるチームが出場しています。だから、オリンピックはチームを組んですぐ出場できるような、簡単に行ける場所ではないと思っています。

 オリンピアンの方に話を聞く機会が結構あるのですが、その際、チームを作るうえでは”我慢”の大切さを説かれます。そのことはよく認識しているので、長期的な視野に立って、我慢強く、腰を据えてチームを作っていこうと思っています」

--坂口選手を含めて、国内のビーチ界では昨年、石坪聖野選手(23歳)や柴麻美選手(23歳)など同世代の活躍が目立ちました。刺激になっていますか。

「とても刺激になっていますし、同学年の選手が多いので『負けたくない』という意識が強くなっていますね。ビーチバレーは『経験のスポーツ』と言われて、ベテランの選手が多いですが、もっと私たちの世代もがんばらないといけないと思っています」

--これまで、プレー以外で注目されることも多かったと思いますが、それについて、気持ちのわだかまりなどはありましたか。

「うーん……、そうですね。でも、ビーチバレーが注目されて、それに貢献できるのであればいいのかなと思えるようになりました。何かにがんばって、打ち込んでいる姿をみなさんが応援してくれるのであれば、注目されて『”私なんて……”と思うこともないんじゃないか』と、自然と考えが変わってきました。

 今では(注目されることに)むしろ感謝しています。私を通じてビーチを知って、『試合を見に来ました』と言ってもらえると、とてもうれしいです」

--来年には東京オリンピックもありますが、そういったビーチバレー観戦初心者の方に、どういったところを見てもらいたいですか。

「ビーチバレー自体を楽しんでほしいですし、雰囲気も楽しんでほしい。コートエンド側で見ると、選手の動きやサインがわかるので、戦術的により楽しめると思います。コートサイド側から見ると、対戦している2チームがよく見えて、お互いにかける声も聞こえるので、それも面白いと思います。選手たちが簡単そうにプレーしているので、『スゴさがわかりづらい』とよく言われますが、とにかく一度、試合を見に来てほしいと思いますね」

--プライベートな話も聞かせてください。最近、ハマっていることはありますか。

「今、テコンドーの動画を見ることにハマっています。先日、イベントでテコンドーの選手と一緒になる機会があって、動きを見せてもらったのですが、それがもうスゴイんです。自由自在に動く足技だったり、体のバランスや柔らかさが。今度やってみようかと思っています。ビーチバレーも足を使ってボールを取ってもいいので、足技は使えるんじゃないかな。マスターして必殺技になるといいですね(笑)」

--今一番欲しいものはなんでしょうか。

「今、欲しいのは車かな。私、詳しくはないんですけど、ジープ系のカッコイイ車がいいですね。でも、燃費が悪いんですよね? やっぱりハイブリッドかなぁ……。海外の大会だと有名な自動車メーカーがスポンサーについていたりするので、優勝の副賞に車があったら最高ですね。

 今、自動車教習所に通っているんですが、私『はい、ここで目視!』『はい、ウィンカー出して!』って、運転で意識することをすぐに口に出してしまうんです。それで、教習所の教官に『よくしゃべるね……』って言われています(笑)。運転に滑らかさもないんですよね、ロボットみたいになってしまって……。ビーチバレーでも『プレーがロボットみたい』って言われるので、滑らかさは常に意識しなければいけないんですが……」

--好きな男性のタイプを聞かせてください。

「昔から変わらないのですが、身長が高い人に魅力を感じますね。あと、何かにがんばっている人は素敵です。それから、スポーツが好きな人のほうが、私のこともわかってもらえるんじゃないかなと思っています。一緒にランニングとかしたいですし。

 結婚願望もあります。できれば、30歳までにしたいですね、共働き希望ですが(笑)。バレーの選手ですか? 確かにみなさん背は高いですけど、同業者はちょっと……(苦笑)」



オフシーズンには父親ともよく飲みにいくという坂口佳穂

--九州の宮崎県出身ですが、やはりお酒はお好きですか。

「シーズンが始まるとちょっと控えますが、飲み始めると止まらないぐらいお酒は大好きなんです。何でも飲みますけど、最近は焼酎をよく飲みます。好きなのは、やっぱり霧島酒造さんの黒霧島ですね。

 おつまみは地鶏かな。炭火焼きやチキン南蛮とかいいですね。あと私、鶏刺しが大好きなんです。宮崎ではさつまいもの天ぷらも美味しくて、それがまた焼酎に合うんですよ! それから、薩摩揚げとか、おび天とか。父親の教えで、焼酎を飲んでいるときは、宮崎のおつまみがセットなんです。

 父と飲むのは好きです。(私から)よく『飲みにいこうよ!』って誘いますし。たぶん、父はうれしいと思いますよ、フフフ」

(おわり)