大会3日目は佐藤千夏(スポ2=埼玉栄)と浅羽栞(スポ1=東京・八王子学園八王子)が決勝に出場。両者とも満足のいくレースとはならなかったが、本命種目に向け修正点をつかむことができた。また、昨年日本代表に入った幌村尚(スポ3=兵庫・西脇工)も…

 大会3日目は佐藤千夏(スポ2=埼玉栄)と浅羽栞(スポ1=東京・八王子学園八王子)が決勝に出場。両者とも満足のいくレースとはならなかったが、本命種目に向け修正点をつかむことができた。また、昨年日本代表に入った幌村尚(スポ3=兵庫・西脇工)も男子200メートルバタフライに登場し、決勝へと駒を進めた。

★佐藤が悔しさ残るも4位入賞


女子1500メートル自由形で力泳を見せる佐藤

 女子1500メートル自由形決勝には、佐藤千夏(スポ2=埼玉栄)が出場した。「チャレンジ種目」と位置づけながらも、昨日行われた同種目予選後には「幸美さん(森山、山本光学)に離されないよう意識したい」と話していた佐藤。その言葉通り、前半300メートルまで森山、難波実夢(MGニッシン)と共にトップの小堀倭加(日大)と2秒差の2位集団を形成し、幸先のよいスタートを切った。しかし中盤にかけ二人に徐々に離され、650メートル通過時点で4位に後退してしまう。そのまま順位は変わらず、16分26秒92でゴールした。自己ベスト更新こそしたものの、「22秒台を目指していたので、悔しい気持ちが8割、安心感が2割です」とそのタイムには納得していない。それでもほぼ全てのラップタイムを約33秒にまとめ、安定感を見せた佐藤。中1日空けて行われる女子800メートル自由形の予選に向け、スピード面での課題を克服していきたい。

(記事 松谷果林、写真 齋藤夏生)

★浅羽が6位に入賞、200平に向け抱負


レース前に集中する浅羽

 女子100メートル平泳ぎ決勝には、前日の準決勝で調子の良さをうかがわせた浅羽が登場。前半50メートルを昨日記録した自己ベスト以上のラップタイムで入り、好調なスタートを切った。ところが、その後は「うまく泳げなかったかな」と強みである後半の伸びを欠いてしまい、1分8秒93で6位。それでも、「200に切り替えて、200はベストを出したい」と昨年のユース五輪で優勝した経験を持つ得意種目に向け、前を見据えている。「表彰台を狙ったり、いろんな人たちに勝っていけるようなレースをしたい」。強豪ぞろいの女子200メートル平泳ぎで、その存在感を示したい。

(記事 宇根加菜葉、写真 齋藤夏生)

★幌村、記録伸びずも全体4位で決勝進出


決勝進出を決めた幌村

 男子200メートルバタフライ決勝には前回王者の幌村が出場。「いい泳ぎができている」と語るように、上向きのコンディションで今大会を迎えた。予選を6位で突破し、1分55秒台を目標タイムに設定して臨んだ準決勝。ところが、150メートル時点までは順調にレースを進めていくも、「バテてしまった」と、ラスト50メートルで失速。1分57秒14と納得のいく結果が出せず、「あした(決勝進出)が微妙だな」と、レース直後は落胆した表情を見せた。それでも、トップ通過の瀬戸大也(平29スポ卒=現ANA)を除くと全体的にタイムが低調だったため、4位で決勝には進出。2年連続の代表権獲得に向け、気持ちを切り替えていく。

(記事 宇根加菜葉、写真 齋藤夏生)

結果

◇決勝

女子1500メートル自由形

佐藤千夏 16分26秒92【4位】

女子100メートル平泳ぎ

浅羽栞 1分08秒93【6位】

◇準決勝

男子200メートルバタフライ

幌村尚 1分57秒14【4位】

◇予選

男子800メートル自由形

古畑海生 8分12秒75【22位】

男子200メートルバタフライ

幌村尚 1分57秒93【6位】




コメント

決勝進出者

佐藤千夏(スポ2=埼玉栄)

――16分26秒92というタイムでしたが、いかがでしたか

22秒を狙っていたので、悔しい気持ちが8割くらいあります。それでもベストは更新できたので、安心感が残り2割という感じです。

――レース展開について振り返っていただけますか

私はもう常に幸美さん(森山、山本光学)と難波実夢ちゃん(MGニッシン)を目安に考えています。ずっとついていって最後抜かそうと考えていましたが、途中から置いて行かれてしまいました。実力不足かなと思っています。

――きょうのレースでの修正点や課題については

少しスピードが落ちている部分があるかなとアップの時から思っていました。あす1日空くので、800メートル自由形に向けてもう1回調整していこうと思っています。

浅羽栞(スポ1=東京・八王子学園八王子)

――前半は32秒64ということで、昨日よりも速いラップタイムでしたがいかがですか

昨日より速かったですか?じゃあその点はすごく良かったかなと思います。

――後半には課題が残りましたか

そうですね、うまく泳げなかったかなと思うんですけど、200に切り替えて、200はベストを出したいかなと思っています。

――女子200メートル平泳ぎでは、順位としてはどこらへんを狙っていきたいですか

順位としては表彰台を狙ったり、いろんな人たちに勝っていけるようなレースをしたいなと思います。

――具体的に修正したいポイントはありますか

もう少しキックが利いた泳ぎができたらいいかなと思います。

準決勝進出者

幌村尚(スポ3=兵庫・西脇工)※囲み取材を含む

――1分55秒台を想定とおっしゃっていましたが、タイムについてはいかがですか

150まで結構いい感じだったんですけど、ラストにバテてしまったので、あしたが微妙だなという感じですね。

――前半100メートルの55秒22というタイムについてはいかがですか

結構いい感じでした。

――今のレースで見つかった課題はありますか

後半になると泳ぎが崩れてくるので、そこを意識したいです。

――ずれというのはどういうところですか

頭が水面に出ていたり、そういうのがあったのでそこは修正しないと駄目かなというのはあります。

――決勝に向けては

いろいろ修正して疲れを取ってあしたに備えたいと思います。

――あしたタイムが出そうな感じはありますか

去年も準決勝は調子が悪くて、そこからすっきり入れたので、今回もしっかり切り替えてやっていきたいと思います。

予選後

幌村尚(スポ3=兵庫・西脇工)※囲み取材より抜粋

――きょうの予選は坂井聖人選手(平30スポ卒=現セイコー)と一緒の組でしたが、泳がれていかがでしたか

今大会1発目のレースということで、すごく緊張していました。とりあえず残ることができたので、準決勝ではもう少しタイムを上げていきたいと思います。

――コンディションはいかがですか

肩の調子も結構良くなってきて、いい泳ぎができていると思っています。

――好調な瀬戸大也選手(平29スポ卒=現ANA)や坂井選手など、非常にハイレベルな戦いが予想されますが、準決勝への意気込みをお願いします

まずはしっかり55秒台を出して、あすの決勝につなぐいい泳ぎができたらと思っています。

古畑海生(スポ2=兵庫・市川)

――ペース配分はどれくらいを考えていましたか

1500が6日目にあるので、それより少し速く泳げたらいいなと思っていました。前後半をそろえていこうと思っていたんですけど、後半が上がり切らなかったので少し残念でした。

――タイムはどれくらいを考えていましたか

8分7秒ぐらいを狙っていたんですけど、全然届いていなかったので悔しいです。

――男子1500メートル自由形に向けて、収穫や課題はありますか

しっかりビデオを見直して、いい泳ぎをまたつくっていけたらなと思います。