自身リーグ戦初本塁打を記録した法大・伊藤。この日2本のアーチを放った 昨秋覇者の法大が18対5で東大に大勝。4本のアーチを含む計17安打と打線爆発で開幕カードの勝ち点を獲得した。 一発攻勢で相手を飲み込んだ。法大は先発・高田孝一(3年・平…

自身リーグ戦初本塁打を記録した法大・伊藤。この日2本のアーチを放った

 

昨秋覇者の法大が18対5で東大に大勝。4本のアーチを含む計17安打と打線爆発で開幕カードの勝ち点を獲得した。

 一発攻勢で相手を飲み込んだ。法大は先発・高田孝一(3年・平塚学園)の立ち上がりが不安定で、初回に東大・辻居新平(4年・栄光学園)にタイムリーを許して先制失点。しかし、3回表に2番・宇草孔基(4年・常総学院)が「ちょっと詰まったので行くとは思わなかったんですけど、うまく左手で押し込めた」とライトへ逆転2ランを放って口火を切ると、さらに4番・伊藤寛士(4年・中京大中京)が「宇草が打ってくれて、気楽に打席に入れた」と左中間へ自身リーグ戦初本塁打を放ってヒートアップ。続く4回には、宇草のタイムリーの後、3番・福田光輝(4年・大阪桐蔭)がライトへ3ランを放ち、5回にも宇草、福田のタイムリーの後に、「2ボールだったので思い切り叩けた」という伊藤が、今度は右中間へこの日2本目のアーチを放ち、一挙6点を奪って突き放した。

 

3回、法大・宇草がライトへ逆転2ランを放ち、打線に火をつけた

 

4回、3ランを放った法大・福田(中央)がナインの出迎えを受ける

 

 昨秋からの連覇を狙う中、開幕直前に青木久典監督が謹慎処分となる逆風が吹いたが、「選手たちはグラウンドの中でやるしかないんだということを表現してくれている」と金光興二監督代行。終盤に入っても伊藤、福田のタイムリーなどで攻撃の手を緩めず、2番・宇草が4安打5打点、3番・福田が3安打7打点、4番・伊藤が3安打4打点をマーク。最終的に計17安打で18点を奪い、圧倒的な攻撃力を見せ付けた形となった。

 一方、敗れた東大は、初回先制点の後、6回に代打・井上慶秀(2年・長野)と奥野雄介(2年・開成)のタイムリーで反撃するなど、打線は計13安打を放って5点を奪ったが、投手陣が崩壊した。

■法政大vs東京大2回戦
法政大 003 460 131=18
東京大 100 002 011=5
【法】高田孝、○内沢、柏野、朝山-渡邉、古山
【東】●小林大、坂口、宮本、奥野、平山、柳川-大音
本塁打:法大・宇草《3回2ラン》、伊藤《3回ソロ、5回2ラン》、福田《4回3ラン》

◎法政大・金光興二監督代行
「1、2、3、4番(の打者)が持っている能力を活かしていきたいと思っていましたが、今日はそれがいい形で出た。(4番で2本塁打を放った)伊藤は、元々バッティングは社会人クラスの能力があると思っている。4番としてのスイングを求めた中で、彼なりに掴んだものがあったのではと思いますし、次からのカードでも示してくれればと思っています。(大量点に)往往にして、次の試合で大振りになってしまうことがある。1週空きがあるので、しっかりともう一度基本に立ち戻って調整したい。(開幕直前に青木監督が謹慎処分となり)なかなか気持ち的に難しかったと思いますが、選手たちはグラウンドの中でやるしかないんだということを表現してくれている。ミスはありましたけど、東大戦をいい形で終われたと思います」

◎法政大・宇草孔基(4年・常総学院)
「(5打数4安打5打点の活躍に)1打席1打席を積み重ねた結果です。秋が終わってから冬の間も、一つ一つつき重ねてやってきた。その積み重ねが今日の試合に出たかなと思います。まだ始まったばかりですし、これからも1打席1打席を集中していきたい」

◎法政大・伊藤寛士(4年・中京大中京)
「(1本目の本塁打は)宇草が打ってくれたので気楽に打席に入れた。(2本目は)2ボールだったので、思い切り叩けた。しっかり飛んでくれたので良かったです。(昨秋の優勝は)ベンチ外でした。嬉しい半分、悔しさがあった。2年生、3年生の時に悔しい思いをしているので、4年生にかける思いは強い。しっかりと結果を出せるようにしたい」