昨年に学生日本一に輝いた後藤組が引退し、AT青木俊汰主将(法4=東京・早大学院)率いる『青木組』が発足して初めての大会。それが東京六大学リーグ(六大戦)である。早大は、立大、東大、法大、明大に4連勝し、慶大戦こそ引き分けたものの、前年に劣らない確かな実力を見せつけた大会となった。それでは今大会を振り返っていこう。

 『青木組』の初陣の相手は立大。試合前は「不安だった」と振り返る主将の懸念もふき飛ばすような、粘り強い試合運びで初戦を白星で飾った。続く第2戦、相手は昨年の関東学生リーグ戦(リーグ戦)の決勝でも対峙(たいじ)した東大だ。早大は、先制こそ許すものの、1Q終了間際、MF中小路渉(社4=埼玉・川越)の2連続得点ですぐさま逆転すると、その後は強豪相手に順調に得点を重ねる。青木俊も「いい雰囲気で戦えた」と評価するように、この日は選手たちが鼓舞する声もひときわ大きかった。試合終了間際には、声援の後押しも受けて、中小路がこの日4点目を決め、7−3で勝利を収めた。第3戦の法大戦は、青木俊の華麗なゴールを皮切りに、積極的な攻めを展開し、17−1の圧勝劇を演じた。

華麗にシュートを決める青木俊汰主将

 続く明大戦は、気温6度、強風、本降りの雨という季節外れの悪天候の中行われた。青木俊が課題に挙げていた試合の立ち上がり、AT岡田康平(教4=東京・早実)のゴールで幸先よく先制する。しかし、DF青木秀斗副将(人4=東京・城北)が「自分たちで崩れてしまった」と振り返るように、その後は守備の乱れや連係ミスが目立ち、明大を突き放すことができない。両者一歩も譲らず迎えた4Q、「何が何でも勝ちに行くという気持ちが強かった」と語るAT大村雄太郎(政経4=東京・早大学院)が一気に3得点を挙げると、そのまま逃げ切り、接戦を制した。最終戦の相手は、おととしリーグ戦ファイナルで敗北した実力のある慶大だ。先制を許し、追い掛ける展開になると、3Qで逆転するも、すぐさま逆転を許してしまう。しかし、早大は冷静だった。「先制されても諦めずに自分たちがやれることをやる」。青木俊が試合前のミーティングで話したという言葉を体現するかのような粘り強さが光った。4Q4分、岡田のジャンピングシュートで同点に追い付くと、再度逆転を許し迎えた試合終了まで残り10秒には、再び岡田が決め、土壇場で9−9の同点に。劣勢だった試合を執念で引き分けに持ち込んだ。

ゴールを決め喜ぶ選手たち

 圧倒的な強さを見せた昨年のチームから、攻撃の要となっていた選手の多くが卒業し、攻撃力にやや不安が残ると思われていた早大。しかし、今大会の5試合の総得点数は43と、その不安を一蹴して見せた。また、得点者も11名と攻撃陣の層の厚さも加えて証明した。試合の立ち上がりなど、まだまだ課題は残るが、青木俊は「5試合通じていろいろ課題が出たのはすごいよかった」と前向きだ。前代が成し遂げた功績は大きいが、それを越えて目指すは悲願の『日本一』。大きな目標に向けて、『青木組』の挑戦は今、始まったばかりだ。

(記事、写真 中島和哉)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

○4-3立大

○7-3東大

○17-1法大

○7-4明大

△9-9慶大

コメント

立大戦

AT青木俊汰主将(法4=東京・早大学院)

――今日の試合を振り返っていかがですか

序盤からなかなか点が取れなくて、悔しい展開になったんですけど、最後なんとか勝ち切れたのは今後につながると思うので、勝てて良かったです

――前半苦しい展開が続いたと思いますが、後半に向けて何か話しましたか

難しく考えすぎているというか、組織としてこういうオフェンスしていこうとかいう気持ちが突っ走っていってしまって、序盤はなかなかうまくいかなかったんですけど、もっとシンプルに、一人一人がゴールに向かって走るというか、ゴールに向かって強い意識を持っていくという方向にいけたので、最後はそれがゴールに繋がったと思います

――今日は新体制の初陣でした。主将としてどのような気持ちで臨みましたか

以前行った練習試合で結果が出てなかったので、不安ではあったんですけど、序盤はその不安通りの展開というか、なかなか苦しい展開が続いたのですが、最後まで諦めずに、みんなでしっかりコミュニケーションをとりながら、雰囲気が悪い時もありましたけど、みんなで緊張感持ちながら試合ができる大会だと思うので、得るものも大きいですし、試せることも多いと思うので、またいい結果を残せるように頑張っていきたいと思います

 

東大戦

AT青木俊汰主将(法4=東京・早大学院)

――今日の試合を振り返っていかがですか

得点が前回よりも多くなったんで、自分たちがやりたいようなラクロスができたので、試合としては良かったと思います

――攻撃的なパス回しも見受けられました。AT陣はなにを意識していましたか

オフェンスを大前提として、全員でゴールに強く向かうのは意識してやれていました。中盤少し流れが悪くなった時にしっかり修正して、みんなで意見出し合ってやっていって、最後にまたいい流れになったので、修正力がよくできたと思います

――相手は強敵・東大でした。なにか意識していましたか

簡単な試合にはならないと思っていたし、それはチームメイトにも伝わっていたと思うので、今までよりはみんな強い気持ちで臨めていたので良かったのと、前回の反省として、みんなが自分の仕事を全うするというか、みんながやれることをみんなでやろうってことを意識してやれてたので、それぞれの選手が自分の役割を全うできたからこそ、いい雰囲気で戦えたのかなと思います

――まだ六大戦は続きます。次戦に向けてお願いします

結果はもちろん大事ですけど、この時期は自分たちがやりたい内容に対して、まずやること。そしてそれに対する反省がまた出てくると思うので、強いチームになるために、たくさん反省点を出して、克服してっていうのを繰り返していくのが大事だと思うので、チームとしてレベルアップできればいいと思います

DF青木秀斗副将(人4=東京・城北)

――きょうの相手が昨年の関東ファイナルで戦った東大でしたが、意識されるところはありましたか

自分たちのやることをやるだけといいますか、あまりそこに対して意識することはなかったです。やっぱりこちらも向こうも去年とは違うチームなので、割り切って取り組めたと思います。

――先制点は奪われましたが、その後は試合を優位に進めました

先制点は取られたものの、オフェンス陣が頑張って点を取ってくれたので、流れにも乗れましたし、ディフェンス陣も自分たちのやるべきことをやり切れたのがきょうの結果につながったのかなと思います。

――ディフェンス陣は昨年から試合に出ていたメンバーが多く残っていると思います

メンツはそろていますし、去年先輩方が積み上げてくださったものを、より一段二段パワーアップすれば、去年出た課題なども克服できると思います。

――試合中のボックスの雰囲気の良さが印象的でした

正直に言うとシーズンが始まって何試合かやっているんですけど、最初の頃とかはボックスが盛り上がっていないという課題意識があって、意識で変えられる点だと思うので、そういう課題意識をみんなが持っていたからこそ、すごく盛り上がっていたと思います。ボックスが盛り上がるとチームの雰囲気も良くなりますし、その流れもつくることができると思うので、一つ一つ出た課題を克服できたかたちなのかなと思います。

――副将として臨まれているラストシーズンは今のところいかがですか

全てが順調ではないんですけど、下を向くことはないと思っていて、始まったばかりですし、一つ一つ課題が出ることは伸び代でもあるので、そこで部員たちが下を向かないようなチームを、自分が副将としてつくれたらと思います。

――今年も最終目標は全日本選手権優勝ですか

もちろんです。去年決勝の舞台に連れて行ってくれた先輩たちの思いをつなぐというのもありますし、スポーツである以上優勝という分かりやすい結果が必要で、勝つことを積み重ねた結果が優勝になると思っています。

――今シーズンの意気込みをお願いします

去年のチームがフォーカスされがちだと思うんですけど、今年のチームは今年のチームですし、今年のチームでのいいところや去年と違うところもいっぱいあると思うので、そういうのをどんどん生かしていきたいです。割と部員はその辺りは割り切って考えていて、自分たちのいいところを見せようとシフトしているので、特に心配はないかなと思います。先輩たちが達成できなかった悲願である『全日本選手権優勝』というのを自分たちが必ず達成しようという思いで取り組んでいきたいです。

 

法大戦

AT青木俊汰主将(法4=東京・早大学院)

――今日の試合を振り返っていかがですか

内容も結果もいろいろ反省するところはありますけど、結果として勝ち切れたのは良かったです

――大量得点でした。今日の攻撃をどのように振り返っていますか

やはり1対1のところで勝てていないという現状が今まであって、今も練習中なんですけど、しっかりと1対1を勝つことによって相手のディフェンスをかわすことができるので、個で勝つということをしっかりやれたので良かったと思います

――個人としてもそれは体現できたと振り返っていますか

そうですね。強くゴールに向かっていくのが攻撃の始まりであって、自分含めたアタックがしっかりやらないといけなくて、そういう姿勢を自分が見せていったのが得点につながったと思います

――一方で立ち上がりは不安な場面も見受けられました。今後の課題はありますか

練習試合も含めて、最初の入りの部分がすごく良くなくて、それは普段の練習の最初のメニューであったり、アップであったり、そういうところができてないから試合でも出てしまうと思うので、今日の試合の一番の課題でもあると思うので、しっかり反省して次に繋げられたらいいと思います

DF中島大介(社4=東京・早実)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

個人的にはあまりいいプレーができていなくてすごく反省の残る試合だったんですけど、全体としては(失点を)1点に抑えられて、いいゲームだったかなと思います。

――1失点に抑え、パスカットなどDF陣の活躍が目立ちました。その点はいかがですか

1Qの立ち上がりがすごく悪くて、クリアし切れなかったりとか、自分たちから落としにいくことができなくて。すごくディフェンス時間が長くなってしまう時間帯があったんですけど、そこはクウォーターを乗り切って、2Qからすごくいい調子でできたので、そういう所は良かったと思います。

――DFリーダーとして、六大戦の中で意識して取り組んでいることはありますか

基本的に去年と同じスタイルで行こうと思っています。あとは個々の部分でどれだけアピールできるかというのをそれぞれ求めているので、そういう所ですね。

――次の明大戦への意気込みをお願いします

練習試合で引き分けたので、しっかりと借りを返すために圧倒して、しっかり接点だったりとか、DF陣でも点を取れるように頑張っていきたいと思います。

 

明大戦

AT大村雄太郎(政経4=東京・早大学院)

――今日の得点を振り返っていかがですか

今日は主力があまりいなくて、3Qまで点が取れていなくて、負けていたので、何が何でも勝ちに行くという気持ちが強かったので、それをプレーで、結果で示せたのは良かったと思います

――簡単には点が取れない展開でした。攻撃陣内ではどのような意識がありましたか

オフェンスには一人1点取るという目標が絶対あって、そのためにゴールに強く向かったり、フルフィールド、全体で攻めるオフェンスで、うまく隙をつけるように練習していて、(今日の得点は)練習の成果が出ていて良かったかなと思います

――次戦は慶大です。どのような攻撃をしていきたいですか

早稲田と同じくらいいつも強くて、毎年苦戦していると思うんですけど、どの機会で出るか分からないですけど、出た時に全力を尽くせるように日々の練習から自分の強みにうまくフォーカスしてこれからやっていきたいと思います

DF青木秀斗副将(人4=東京・城北)

――今日の試合を振り返っていかがですか

ディフェンスメンバーもコーチもいらっしゃらない中で、学生主体で、早稲田の層の厚さが求められるような試合だったと思うんですけど、結果勝利という形で終わることができて嬉しいですし、安心してます

――課題はどのように考えていますか

フェイスのグラブをとるところもそうですし、ディフェンスをしっかりやるところも課題ですけど、立ち上がりが悪いことについては相手にやられたというよりは、自分たちで崩れてしまったと思います

――前半終了後チームで話し合ったいたが、後半は立ち直ったように見えました。チームとしてどのようなお話をされたんですか

正直に言いますと、気の緩みですとか、試合にしっかり入り切れていないというような課題を感じて、強く言おうか迷ったんですが、試合中ですし、マイナスの声を出してもチームの雰囲気を下げるだけだと思ったので、とりあえずやることをしっかりやろうという声かけをしようと話していました。やるべきことができていなかったので、やるべきことをやろうと伝えました

――次戦は慶大です。どのような戦いをしていきたいですか

それこそ本当にやるべきことをやるだけだと思います。もちろん相手は意識しなきゃいけないと思うんですけど、自分たちがやることをやれば結果はついてくると信じて、それに向けて、しっかり準備して頑張っていきたいと思います

 

慶大戦

AT青木俊汰主将(法4=東京・早大学院)

――今日の試合を振り返っていかがですか

全体的に固くて、今までやってきたことを出そうとはしてたんですけど、それがなかなかできないっていう時間が続いたので、厳しい展開になりました

――相手は慶応でした。意識することはありましたか

こういう展開になるのは予想してたので、今日みたいな先に点を取られても諦めずにしっかり一個一個自分たちがやれることをやるってことを意識して、逆に自分たちがリードしてても、自分たちがやるべきことをやろうと試合前に話していました

――課題はどのように考えていますか

課題は山積みなんですけど、今日の試合を通じて課題はしっかり見えたので、しっかり調整して、次慶大と戦うときはしっかり勝てるように頑張りたいなと思います

――六大戦が終了しました。この5試合をどのように振り返っていますか

新しいメンバーで、どのように戦っていくかは、練習試合だけでは見えないところがあると思うので、そういうところが5試合通じていろいろ課題が出たのはすごいよかったと思うんで、全勝で終わりたかったですけど、逆にプラスに捉えて、また課題を一個一個つぶして頑張りたいなと思います