NIKE(ナイキ)は3月4日、同社初の3Dプリントを活用した厚底ランニングシューズ「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ エリート フライプリント」を限定販売し、即日完売となりました。

 実はこの「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ エリート フライプリント」、購入するには大きなハードルがあったことで、販売前から「履いてることがステータスになる」「これでも売れちゃう販売戦略、とても良い勉強になるな」などと話題になっていました。

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購入資格は男性「サブ3時間」、女性「サブ3.5時間」。価格は約8万円

《主な購入条件》
2017年3月3日以降のレースで下記の結果を残し、またそれを次項の方法で証明できる方。
・男性:「フルマラソン 3時間00分00秒以下」
・女性:「フルマラソン 3時間30分00秒以下」
※タイムを証明できる記録証またはWebリンク
※顔写真付き身分証明書 (コピー、期限切れ不可)

《販売価格》
81,000円(税込)

《販売サイズ》
24cm、25cm、26cm、27cm、28cm、29cm、30cm
※ハーフサイズはなし。サイズごとの在庫数は異なる。

《その他》
・応募者全員の申請タイムを集計し、商品のサイズごとにタイムの速い順から優先購入権を付与。

「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ エリート フライプリント」とは?


 マラソンの世界記録を持つキプチョゲのフィードバックをもとに開発されたシューズ。2017年9月、大雨の過酷な環境下で行われたベルリンマラソン後に、同社デザイナーが、荒天によるパフォーマンスへの影響をキプチョゲに聞いてみました。すると「シューズが水を吸い、大雨で水分が蒸発しないため、予想よりシューズが重くなった」という意見が出たそう。

 そこで、ソール部分はそのまま維持しながら、新しいアッパーを開発して問題を解決することに。実験中だった、機能的な3Dプリントを活用したアッパーを搭載しました。2018年4月にはロンドンマラソンでキプチョゲが同製品を着用し、優勝を果たしています。ちなみに同製品は、キプチョゲがベルリンで着用したものよりも11g軽くなっているそう。アッパー素材は、交差している繊維同士に摩擦が起こるため引っ張り強度が高まると同時に、足を適切な位置で安定させることができるようになっています。

31足限定に100人以上が応募。当選者には、あのトップランナーの名前も

 こうした購入条件をクリアしたうえで、発売当日である3月4日AM7:30〜8:30の間に、特定の店舗(NIKE HARAJUKU)に行き、応募受付をする必要がありました。そんな厳しい条件に加え、本日の東京は雨が降り冷え込むという状況でしたが、7:30〜8:30の応募受付の際には行列ができ、100人以上が来店し、応募しました。

 そして、AM10:30から店舗内で行われた当選者発表イベントには、発表を待ちわびた応募者が続々と来店。そこでは、今回のシューズが「31足限定であること」が明らかになり、会場では31名の名前が読み上げられ、盛り上がりをみせました。なお、商品の販売(受け渡し)は、本日15時より開始。引き渡し期間は2日間となるそう。

▲当選者が発表されたイベント

▲31人の当選者たち
※初出時の写真は、タイムに誤りがあるものでしたので、画像を差し替えました。

 当選者の名前には、前日に東京マラソンを走ったばかりの佐藤悠基選手(日清食品グループ)のほか、山岸宏貴選手(GMOアスリーツ)など、東京オリンピックのマラソン選考レースであるMGCのファイナリストの名前もあり、来場者や関係者も驚いていました。

 ちなみに、6人が当選した26cmは、うち5人が男性でしたが、その5人のタイムを見てみると、2時間10分から2時間24分の間にひしめき合うという結果に。つまり、サブスリーではなく、サブ2.5でやっと当選できるかどうかという状況でした。

▲専用のアクリルケースに、名前が印字されて提供される

 今回、見事に25cmをゲットした市民ランナーの大井梨絵さん(タイムは今年1月に開催された大阪国際女子マラソンでマークした3時間6分22秒)は、「本当にびっくりしました。今度引っ越しをするんですが、そのために買ったソファと同じぐらいの値段です(笑)。『8万円のシューズ』と思いながら練習します(笑)。このシューズで3時間を切りたいです」とコメント。また、30cmの購入権を獲得した牧野英明さんは、「買えてしまった……」と驚きつつ、「実は昨日の東京マラソンも走ってきたんです。(今後は)フルマラソンでは2時間45分切りが目標です。1500mなどトラックもやっているので、トラック種目でも試してみたい」と話してくれました。

▲見事に当選者した牧野さん

<Text & Photo:編集部>