「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月14~26日/ハードコート)で日本人初の優勝、そしてアジア初の世界ランキング1位の座を手にした大坂なおみ(日本/日清食品)。この大躍進の軌跡を、WTA(女子テニス協会)公式サイトが写真で紹介…

「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月14~26日/ハードコート)で日本人初の優勝、そしてアジア初の世界ランキング1位の座を手にした大坂なおみ(日本/日清食品)。この大躍進の軌跡を、WTA(女子テニス協会)公式サイトが写真で紹介した。

「世界1位への10の軌跡:大坂なおみ」として紹介されたのは、以下の出来事。

1、衝撃のツアー本戦デビュー

2014年7月スタンフォードの大会で予選を勝ち上がり、ツアー本戦デビューした大坂。当時16歳で世界406位だった。その大会1回戦で、2011年「全米オープン」覇者であり当時世界19位のサマンサ・ストーサー(オーストラリア)から大金星を挙げた。

2、グランドスラム本戦初出場でいきなり3回戦へ

衝撃のツアーデビューから約1年半後。2016年1月「全豪オープン」予選で加藤未唯(日本/ザイマックス)らを破った大坂は、自身初のグランドスラム本戦出場。当時127位だった大坂は、1回戦で当時104位のドナ・ベキッチ(クロアチア)、2回戦ではその大会第18シードだったエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)をいずれもストレートで撃破した。

3~5、2016年その後のグランドスラムも勝ち上がり、日本の大会では準優勝

2016年「全仏オープン」3回戦では当時世界6位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)と初対戦。その翌年に世界女王となるハレプを相手に、フルセットにもつれ込んだ。その次のグランドスラム「全米オープン」でも3回戦に進出した大坂。9月の「東レ パン・パシフィック・オープン」では元世界1位カロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)に敗れ準優勝。

6~7、新旧女王を破り、遂にツアー初優勝

2017年「全米オープン」では、1回戦でいきなり前年優勝者アンジェリック・ケルバー(ドイツ)を撃破。そのシーズン終了後には、過去セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)、ビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)、カロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)のヒッティングパートナーを務めてきた著名な人物サーシャ・バジンがコーチとなることに。

そして2018年3月の「BNPパリバ・オープン」で初のツアー優勝を果たした。その大会で大坂はマリア・シャラポワ(ロシア)、カロリーナ・プリスコバ(チェコ)、ハレプといった新旧女王を次々に撃破しての初タイトルだった。

8~9、憧れのセレナを倒し日本人初のグランドスラム優勝

ツアー初優勝後、次の大会「マイアミ・オープン」で、憧れのセレナと初対戦し、ストレート勝利。マイアミから約6ヶ月後には「全米オープン」決勝という大舞台でセレナを再び破り、日本人初のグランドスラムシングルス優勝という快挙を達成した。

10、そして世界女王へ

歓喜の「全米オープン」から約4ヶ月後。2019年1月「全豪オープン」で、大きく成長したメンタルや、短いオフシーズン中にも鍛え上げたというフィジカルを遺憾なく発揮。大会中何度も訪れた逆境を跳ね返し、決勝ではペトラ・クビトバ(チェコ)との劇的なフルセットの末に勝利。この結果、グランドスラム2大会連続優勝と、アジア初の世界ランキング1位という偉業を成し遂げた。

21歳にして女王の座についた大坂だが、そのキャリアはまだまだこれからであるだけに非常に楽しみだ。本人も次の目標は「『全仏オープン』で優勝すること」と語るなど、意欲満々の様子だ。これからも彼女の輝かしい活躍に期待したい。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2014年「バンク・オブ・ザ・ウェスト・クラシック」での大坂なおみ

(Photo by Ezra Shaw/Getty Images)