「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月14~27日/ハードコート)男子シングルス2回戦で、フルセット3時間半超えの激闘を制した錦織圭(日本/日清食品)。先に2セットを連取したものの、そこから相手イボ・カルロビッチ(クロアチア)の…

「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月14~27日/ハードコート)男子シングルス2回戦で、フルセット3時間半超えの激闘を制した錦織圭(日本/日清食品)。先に2セットを連取したものの、そこから相手イボ・カルロビッチ(クロアチア)の強力なサービスに苦しめられた。

相手カルロビッチのサービスはとにかく強力だった。現在のプロテニス界で最も高い211cmの長身から打ち下ろすファーストサービスは200km/hを優に超え、セカンドサービスでも200km/hに迫るほど。

2月末に40歳を迎える彼の通算サービスエース数は13,000本を超えていて、2017年「全豪オープン」1回戦では5時間15分の死闘で76本という驚異的なサービスエース数を叩きだしたこともある。

また、近年では観られることが少なくなってきた一貫したサーブ&ボレーで、錦織をあと一歩のところまで追い込んだ。

錦織との2回戦、カルロビッチが錦織に浴びせたサービスエースの数は59本。そのうち4本はセカンドサービスによるものだった。

そのことについて錦織は、試合後のオンコートインタビューで「ほとんど僕の1シーズン分ぐらいのエース数ですね」と言い、会場の観客を笑わせた。ATP公式サイトによると実際の錦織の2018年サービスエース数は229本なので、謙遜気味のジョークではあるとは思われるが、それだけカルロビッチのサービスエースに苦しめられたということでもあるだろう。

高い打点から放たれる200km/h超えの高速サービスが、錦織のセンター/ワイド/ボディー(錦織の正面)へと散らされた。トップ選手のなかでリターンが得意とされる錦織ですら、第3セット以降はなかなか相手コートに返すことも難しかった。

それでも絶体絶命のシーンも諦めず、今大会から導入された10ポイント先取の最終セットタイブレークで勝利をもぎ取った錦織。この試合は自信に繋がったという。

「一試合目もそうですが、こういう大変な試合を二試合勝てたのは大きいと思います。なるべくリカバリーをしっかりして次に臨みたいと思います」

勝利した錦織は3回戦で、世界44位のジョアン・ソウザ(ポルトガル)と対戦する。ソウザは2回戦で第32シードのフィリップ・コールシュライバー(ドイツ)を破っての勝ち上がり。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全豪オープン」2回戦での錦織圭

(Photo by NaFoto/Action Plus via Getty Images)