11月も後半、すっかり寒くなったこの時期に毎年行われる会長杯争奪関東学生ゴルフ選手権(会長杯)で今回もワセダが結果を残した。おととしには清水日奈(スポ3=栃木・宇都宮文星女)が優勝、昨年は深谷琴乃(教2=東京・早実)が第2位と早大勢が好成…

 11月も後半、すっかり寒くなったこの時期に毎年行われる会長杯争奪関東学生ゴルフ選手権(会長杯)で今回もワセダが結果を残した。おととしには清水日奈(スポ3=栃木・宇都宮文星女)が優勝、昨年は深谷琴乃(教2=東京・早実)が第2位と早大勢が好成績を得てきたこの大会に、今年は増田七海(創理3=神奈川・桐蔭学園)、柏木瑠美(スポ1=兵庫・滝川二)、松尾奏(人1=佐賀・致遠館)の3人が出場。そして見事1年生の柏木が自身初タイトルを獲得し、歴史ある大会に名を残した。同時に来年度の関東大学女子学生選手権への切符もつかみ取った。

 最近の調子はあまり良くなく、さらに今大会の直前に膝を怪我し、棄権すら考えていたという柏木。しかし、前日のイメージトレーニングで良いイメージをつかんだ柏木は、前半から怪我を感じさせないプレーで2位タイにつけた。パー5の6番ホールでバーディーを取った場面では「今日は行けるなと思いました」と自ら勝利を予感し、そのまま後半を1アンダーパー35で回りきった結果、スコア74で単独首位。ゴルフを始めた小学生の時からの夢である優勝をついに現実のものとした。


今大会で優勝した柏木の18番ホール

 11月の月例会で自己ベストを出し出場権を得た増田は、「挑戦」という気持ちを胸に今大会に挑んだ。初心者で始めたにもかかわらずレベルの高い選手たちの中で戦うこととなったが、スコア80で収め11位タイで今年度最後の試合を終えた。後半のパー3の7番ホールでは見事バーディーを奪うなど、自らが目標としていたこの大会で成長を見せ、「来年も会長杯に出場したい」と意気込んだ。また、今年度柏木と共に1年生ながらチームの中心となって戦ってきた松尾は前半を連続ボギーでスタートし、続くホールでもダブルボギーを叩く。気持ちを切り替えその後は連続パーを出し、後半で立て直した結果18位タイで今大会を終えるも、悔しさが残る結果となった。


増田の後半最初のティーショット

 今年度最後の試合である会長杯を初優勝で締めくくった柏木をはじめ、自らの目標であった大会に自己ベストとなるスコアで出場を決めた増田、前半のミスを引きずることなく気持ちを切り替え立て直した松尾は、三者三様で明らかに成長を遂げていると言っていいだろう。女子部は今年のリーグ戦で勝利を挙げることはできなかったが、今回出場しなかった選手たちも含め個々の力は確実に上がっている。厳しい冬を乗り越え、その力が来年度新体制で迎えるリーグ戦でいかに発揮されるか大いに期待したい。

(記事、写真 島形桜)

結果

▽個人成績

​ ​ ​ ​ ​​​​ ​ ​

選手名学部・学年総合成績総合順位
柏木瑠美スポ174優勝
増田七海創理38011位タイ
松尾奏人18218位タイ

コメント

増田七海(創理3=神奈川・桐蔭学園)

――今日の試合を振り返ってどうでしたか

今日の試合自体が私にとって自分のレベルよりも高い試合というか、この間の予選でベストスコアが出てぎりぎり通ったというような感じで、自分よりもハイレベルな人たちの中で一生にまわったので、そこで頑張ろうという気持ちはありました。結果80という私としてはまあまあ良いスコアだったので、悔いはないかなという気持ちです。

――どのような目標を持って試合に臨みましたか

挑戦という気持ちが強かったです。距離がいつもよりも長く、その中で最近70台というスコアが出始めたので、70台で回れたらいいなという感じで、でも大叩きしないゴルフをしようという気持ちで臨みました。

――印象に残っている場面はありますか

今日は全体的にパターの調子が良くて、入れたいパットが入ることが多かったです。後半も比較的調子が良くて、スコアを数えながらラウンドしているんですけど、その時に80打っちゃうかな、やっぱりだめかなという時に最後の7番ホールのパー3でパットで入ってバーディーが取れて、そこから頑張ろうという気持ちが湧いてきたのでそこが1番印象的です。

――今年度を振り返ってみてどうですか

この会長杯という大会に出場することが1つの目標だったので、それがまずいちばん嬉しかったというのと、私はゴルフを初心者から始めたんですが、試合でスコア80を切るという、1つの大きなハードルを今年突破して、この試合に出られたということが1年を振り返っての思い出です。

――最高学年として迎える来年度への意気込みをお願いします

団体戦みんなで戦うといっても来年もジュニアからやっている上手い子たちが出てくれるので、そこで私がその子たちのスコアに食いついて、底上げできたらいいなと思うのと、学年として1番上なので声掛けであったり、雰囲気作りを自分からして良いチームを作っていけたらと思います。あとは、来年も会長杯に出場したいです。

柏木瑠美(スポ1=兵庫・滝川二)

――優勝おめでとうございます。今の気持ちをお願いします

ずっと小学校からゴルフを始めていて、本当に今まで一優勝したことが一度もなくて、優勝するのが夢だったんですけど、優勝することができてそわそわします。

――今日の試合を振り返ってどうでしたか

膝を試合直前に怪我してしまって、棄権するかも迷ったぐらいだったんですけど、なんとか出ることができて、このような結果で上がってくることができたのですごく嬉しいです。

――最近の調子はどうでしたか

いや、あまり良くなかったです。イメージトレーニングを増やそうと思って、昨日の夜から1年の同期の松尾と二人でここはこうやって打とう、とイメージトレーニングを18ホール全部して挑んだのが良かったのかなと思います。

――この大会にかける意気込みはどんなものでしたか

早稲田が代々上位に名を残していたので、私も絶対残したいという思いで挑みました。

――印象に残っているホールはありますか

6番ホールのパー5で初めてのバーディーが来てそこで今日は行けるなと思いました。

――今年度を振り返ってみてどうですか

リーグ戦は春も秋も優勝することができなくて、1年生の私たちが良いスコアで回れなかったのがちょっと悔しいんですけど、個人的には日本学生に行けたり、全国大会を経験できたりしたので、この試合での経験も次のリーグ戦に生かせるように頑張りたいです。

――来年の目標を教えてください

やっぱりリーグ戦でBブロック優勝してAブロックに行って信夫杯に出ることです。個人的には日本学生にもう一度行って、今年は3日目に進出することができなかったので、最終日まで残れるように頑張りたいです。

松尾奏(人1=佐賀・致遠館)

――今日の試合を振り返ってみてどうでしたか

今日は前半ショットが全然上手くいかなくて、スタートホールから右に曲げてしまって、そのあとのリカバリーなども上手くいかないような1日でした。

――どのような目標を持って試合に臨みましたか

今日はコースも難しいので、目標をパープレイにして、自分のゴルフができればいいなという気持ちで臨みました。

――印象に残っている場面はありますか

スタートがボギーボギーダボ(ダブルボギー)でスタートして、ダボを打った時に気持ちが焦ってしまいました。その後できればバーディーが欲しかったんですけど、パーパーで入れてその次も1メートルくらいのバーディーパットを外してしまったのは悔しかったですが、切り替えてゴルフができたかなと思います。

――今年を振り返ってみてどうですか

今年はあまり良い成績が残せなかったので、もう1つ成長して来年度は絶対にスコアで成長を表現できるようになりたいと思います。