23・24日、野中生萌プロデュースによる、選手も観客も女性限定のコンペティション「Rock Queens 2018 supported by XFLAGS」が都内のボルダリングジム「B-PUMP荻窪」にて開催され、選手としても出場した野中…


 23・24日、野中生萌プロデュースによる、選手も観客も女性限定のコンペティション「Rock Queens 2018 supported by XFLAGS」が都内のボルダリングジム「B-PUMP荻窪」にて開催され、選手としても出場した野中が大会2連覇を果たした。

 野中の「誰も見たことがないような、クライミングイベントを日本でやりたい」との想いから2年前に初開催された「Rock Queens」。今大会には前回を超えるエントリーが集まり、優勝賞金も200万円に倍増されるなどスケールアップ。女性によるMCやDJ、ずらりと並んだフルーツなどがイベントを盛り上げ、海外からは2016年世界選手権覇者のペトラ・クリングラー(スイス)、6月のW杯八王子大会で3位に入ったエカテリーナ・キプリーアノワ(ロシア)が招待選手として、女性で初めてルートセッターの国際資格を取得したカティア・ヴィドマー(スロベニア)がチーフセッターとして参加した。

 このようなユニークなイベントをプロデュースする一方で、前回に続き選手としても参加した野中が今季ボルダリングW杯年間女王の強さを見せつけた。野中はオープンクラスの準決勝から登場すると、唯一の3完登を決めて1位で決勝に進出。ファイナルでも第1、第2課題を他選手を凌ぐスピードで攻略し、好スタートを切った。

 続く第3課題は難関となり、それまでの5人は距離のあるゴール取りに苦戦するなどしてTOPを手中に収めることができず。これを登り切れば単独首位に浮上する野中は、ファーストトライで失敗した仕上げのムーブを上手く修正して2トライ目に見事攻略。勝負どころを乗り切ったことで大きなガッツポーズを繰り出した。最終課題は取りこぼしてしまったが、ファイナリスト唯一の3完登を決めた野中が大会2度目の栄冠に輝き、賞金の200万円を手にしている。


野中生萌コメント
「今回、2年前よりも多くのエントリーや観客の方がいらっしゃってくださいました。順位だけでなく、雰囲気だったり、クライミングそのものを楽しんでほしいという想いが強いので、皆さんにも楽しかったと感じて帰っていただけると良いなと思っています。今後、レベルアップを重ねてこのイベントを毎年欠かせないものにしていきたい。賞金が上がったことも、それが全てではないですが、選手のモチベーションにも通じると思いますし、クライミングイベントの価値を上げていくために重要だと考えています。選手としては、みなさんの期待に背くパフォーマンスはできないという気持ちで頑張りました。再び1位の座を勝ち取れて嬉しく思います」

<決勝リザルト>

1位:野中 生萌/3t4z 5 6
2位:谷井 菜月/2t4z 2 6
3位:中村 真緒/1t4z 2 10
4位:菊地 咲希/1t4z 3 11
5位:ペトラ・クリングラー(スイス)/1t3z 3 8
6位:小池 はな/1t2z 3 4

※成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

CREDITS

取材・文・写真

編集部